世界の終りで、涙を流したら、人類が救われた夢をみた

空は常に薄暗い雲がかかり、朝なのか夜なのかよくわからなかった。
オレンジ色の天使の梯子が、時々雲間を指して、今の時間を知った。

10年ほど前に正体のわからない皮膚疾患が現れた頃には、全て手遅れだった。
発症してから一気に皮膚は黒くシミが出来、体の節々が硬直化して人がどんどん死んでいった。

ただ、病気になる人とならない人がいるようだった。ただ、その人達を含み、もはや世界経済が衰退した世の中では、洞窟に住んだり、農業をしたりと現代的な生き方とは縁遠く生きていくことになった。

元医者の黒人男性は、7人程度の男女混合の小さなグループを作り、食料と移住を求めて各地を転々としていた。

その内の一人の女性が病を発症する。

治療のために、荒廃した街の機能している病院施設に行き、医者の黒人男性が残された医療器具や薬を扱い治療を試みるも、症状は進んでいた。

病院には、様々な人が運ばれては死んでいった。

その内に、黒人男性の恋人の女性も、病気が発症した。
黒人男性は懸命に治療方法を探したが、見つからなかった。
男性は余命2ヶ月も無いであろう恋人の腕を握った。

恋人の腕や顔に黒くシミが広がってゆき、女性は現実を受け入れられずに涙を流した。

ただ、ひたすら涙を流した。顔に張り巡らされたチューブの隙間に涙が溜まる程に。

恋人は泣きながらそのまま眠ってしまった。

次の日、男性は、恋人が流した涙の跡にそって、黒いシミが薄くなっていることに気づいた。

それから、女性の唾液、血液、主に涙を採取し、研究を始めた。

そして、とある試験薬を作ることが出来た。彼女にはすでに回復へと向かっていた。

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ゆめ日記(短編小説)

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