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キーボード沼の超初心者は自作キーボードを作れるか?[DZ60]

キーボードの打鍵音が好きだ。


カチャカチャコトコトサクサク…

YouTubeでキーボードの比較動画をよく見るくらい好きなのだ。

またキーボードの見た目も好きだ。

オールブラックのクールな見た目のものから、ホワイトでまとめられたミニマルでクリーンな印象のもの。

キーキャップを変えたり、LEDを取り付けたカラフルなキーボードは見ていて楽しい。

我ながら不思議な趣味だ。

わたしはイヤホンオタクでもあるのだが、キーボードの世界も奥深い。
どうやらキーボード沼にも片足がはまってしまったらしい。

自作キーボードを作りたいと思い、衝動的にパーツの発注をしたことで、立派に(?)キーボー道を歩み始めたのだった。

簡単な経緯はこんな感じだ。

PC付属のキーボード(必要にして十分)

打ち心地にこだわりたくなってメカニカルや静電容量無接点方式のキーボードを吟味して青軸メカニカルキーボードを購入(この時点で普通の人なら満足なはず)

見た目を変えたくてキーキャップを換えたくなる(換えられない機種だった)

自分でも自作キーボードを作りたくなる

普通の人ならPC付属のキーボードで必要十分。

キーボードを買い替えるなんてキーボードが壊れた時くらいじゃないだろうか。

IT関係やライティングが職業という人ならキーボードを高機能なものへ変えることもあるだろうが、キーボードを自作するという発想はなかなかないだろう。

キーボード沼では自分で配線を考えたり、CADをいじったり、自作キーキャップを作ったりするなど、さらに深い世界があるようだ。

そんなわたしが自作キーボードを作ろうと思い、パーツを完全なる勢いで発注するに至った経緯を今回は書きつづってみたいと思う。

その中でも悩んだこと、分からないこと、不安なこともあわせて書いていきたい。

わたしの現状

まず始めに、わたしの仕事はただの事務だ。

PCを使うことはあるけれど共用のPCだし、契約しているPCと付属のペラいキーボードを使わないと壊れたときに保守対象とならないことから、自分のキーボードは持ち込めない。非常に残念。

IT関係どころかライターですらない。

自宅でもちょっとしたブログを書いたりするものの、頻繁にPCは使ってない。

ゲームのチャットに少し使うくらいのものである。

メカニカルの青軸キーボードは持っているものの、何台ものキーボードが必要な環境ではまったくない。


青軸のカチカチした音と、クリッキーな打鍵感がお気に入りでたまに空タイピングをしたり、無駄にLEDを光らせたりして悦に入っている。

今回の自作キーボード作成は完全なる自己満足の為である。

つくってみたいからやる、それだけだ。

思い立ったのが職場の夏休みに入った8月11日だったので完全に夏休みの工作の宿題気分。


しかし、わからないことが多すぎて不安もある。

夏休みは8月11日から8月15日の5日間。

この5日でちゃんと出来るかどうかもあやしいが、作れなかったら8月まで期間を伸ばせば良い。
9月1日になってもまだ夏休みの宿題が終わってないことに定評のあるわたしだ。

それでも出来なかったら出来上がるまでやり通せば良い。

なので、出来るまでをぜひ見届けてほしいと思う。

それと、この文章を読む上で注意してほしいのだが、初心者ゆえに分かる範囲でしか書いていないし、キーボード界隈は正解がない世界だと思われる。

たくさんの自作キーボードのブログやYouTubeがあるので詳しいことはそちらを探して見たり、読んだりしていろいろな情報に触れてほしい。

そして願わくばこれを読んで一緒にキーボード沼へ飛び込んでもらえたら……この上なく幸せだ(ゲス顔)

どんなキーボードが良いか

既製品を買ってキーキャップを交換するのも良いが、やるからには自分好みの見た目やキースイッチにこだわりたい。

ここはやっぱりメカニカルキーボードを作っていくのがよさそうだ。

自宅の家電は白でそろえたい派なので、ホワイトやシルバー系の素材を集めることになるだろう。

キーボードの中には左右が分離したタイプのキーボードもあるようだが、慣れない操作感はわたしにとって実用的ではない。
なのでストレート?なタイプのキーボードを作ろうと思った。
まだそこまでのレベルではないのだ…

そこで作ろうと思ったのが、上にあるファンクションキー部分だけないタイプのいわゆる60%キーボード。

これなら最低限のタイピングは出来そうだ。

よし、これでいこう。

自作キーボードに必要なパーツは?

PCB
プリント基板と言われる。
電子回路がついたキーボードの脳みたいな基板。
精密機械。はんだづけが必要なものと、はんだづけしなくてよいものがある。

プレート
キースイッチをはめて安定させるのに必要。
なくても出来るらしいけどキーが安定しない。

ケース
PCBに取りつけたキースイッチやキーキャップを収めるためのケース。
アルミ製のものやプラスチック製、木製や竹製のものまである。
外観に関わる。

キースイッチ
青軸、赤軸と呼ばれるキーキャップ下にある押す重さや感覚の違うスイッチ。
ここを変えると打ち心地が変化する。

メカニカルキースイッチはドイツCherry社のCherry MXの軸が有名だが、様々な会社がジェネリックキースイッチを開発していて、規格は似ているが見た目や打ち心地が変化しているものもある。

押し心地には
・スコスコとした静かな音と打ち心地のリニア

・少しだけ押した感覚のあるリニアとクリッキーの中間的存在のタクタイル

・カチッとした手応えがあるクリッキー
の3種類のタイプがある。

わたしが選んだスイッチ等は後述する。

少し脱線したが他にも必要なものがある。

スタビライザー
スペースバーなどの長いキーを安定して押せるように取りつける補助具。

キーキャップ
キースイッチにかぶせる。キーボードの顔。
高さや素材など様々な規格があり、キーボードの見た目や打鍵感に関わる。

ケーブル
PCとキーボードを繋げるのに必要。
充電専用のものだとまれにキーボードには使えないものがある。


おおむねこれくらいあれば作れると思う。

しかし、初めて自作キーボードへ挑むのでまだ必要なものがある。

キーキャップ引き抜き工具
キープラーとも呼ばれる。
キーキャップを引き抜くのに必要。ないと大変。
キーキャップを買うと付いてきたりする。

はんだづけセット
PCBとキースイッチを溶接するために必要。
はんだごて、はんだ、はんだごて置き、はんだ吸い取り線(機)、フラックス(あると便利)

グリース
スタビライザーやキースイッチに塗っておくとギチギチせず、滑らかに動かせるらしい。

こんなところだろうか。

勢いでパーツを発注

パーツを揃えなければ製作は始まらない。

8月11日は朝から実家に帰る予定だったので、帰りの電車の中でパーツを吟味して発注を始めることにした。

中国など海外サイトの方が豊富なパーツが揃えられるが英語や中国語の文章、ドルでの会計に恐れをなしたわたしはなるべく国内で済ませたいと思い、日本の自作キーボード専門店、遊舎工房さんやAmazonで揃えられるものを購入することにした。

遊舎工房さん

いつか秋葉原にある遊舎工房さんのお店にも行ってみたいものだ。

まずは遊舎工房さんのサイトで


・DZ60のPCB…5,000円
・DZ60対応のアルミプレート…2,200円
・60%キーボード対応のアルミケース…8,000円
・スタビライザー…800円
・Gateron茶軸スイッチ10個入り×6袋…2,700円
・Purple Zealios v2 62gスイッチ5個入×2袋…1,200円
を購入した。

これだけでお値段税込で21,492円

これだけでちょっと良いキーボードが買えてしまうお値段だ。

Amazonさんでは


・キーキャップ2,599円
・USB-A to Cケーブル689円(ポイントで-14円なので正しくは675円)
を購入した。
Amazonさんでは合計3,274円

総合計24,766円

東プレのReal forceが買えてしまうのではないか?

もう少し頑張ればPFUのHHKBという静電容量無接点方式の上位モデルキーボードが買えてしまう。


他にも買いたいものがあったはずなのだけど、こんな金額のものをポンと買ってしまうなんて熱中症にでもなっていたんだろうか。

いや、正常だ。

これだから勢いというのは恐ろしい。

海外サイトで帰ればもっと安く作れるはず。
次にもし作る機会があるならもっとお安く作りたい。

悩んだり迷ったりしたところ

ケーブルに関しては青軸メカニカルのものがあったので、購入したことをあとで激しく後悔した…

Anker製品は好きなので、もし使えなかったら何かの充電に使おうと思う。

この時点ではんだづけセットに悩んでまだ買っていなかった。
温度調節出来るものが良いみたいだ。
100円均一でも500円くらいで売っているみたいだけど早く買わねば。

キープラーはキーキャップについてくるので買わなくて良かった。

ケースに関しては、クリアなプラスチックケースにするか、アルミケースにするか少し迷った。

でもホワイトやシルバー系で作りたいので今回はケースやプレートをアルミ製のものにした(LEDを光らせるのにはプラスチック製ケースでもよかったみたいだけど。お安いし)

DZ60はPCBにすでにアンダーグロウのLEDがついてくるありがたい設計だったので、LEDの素材を買わずに済んだのも良かった。
光らせることをあまり意識していなかったので嬉しい誤算だ。

PCBははんだづけが必須だ(わたしにはハードルが高いけど)
けれど海外サイトで販売されているものの中には、はんだづけが必要ないものもあるようだ。

ホットスワップと書かれているPCBにすれば、キースイッチを刺すだけで使えるはんだづけが不要のものがある。

本当はホットスワップ対応のPCBが欲しい人生だった…


言葉の壁とドル払いにビビった感はあるが、届くまでに時間が掛かるのは困るので、大人しくはんだづけにいそしむとしよう。

中学校以来のはんだづけなのだけど、大丈夫なんだろうか…?
細かい作業は苦手な方だ。

間違ったところをはんだづけしてしまって動かないなんてこともある。
今、一番の不安要素である。

スタビライザーには7Uや6.25Uなどの大きさがあるので対応する大きさのスタビライザーやキーキャップを購入する必要がある。

ちなみに1Uが通常のキーの大きさで、シフトキーは少し大きめな2U~2.5Uだったりする。

独特なキーの表記に最初は慣れなかった。
シフトキーやエンターキー周辺の配置によってキーキャップやスタビライザーの大きさも変わる。

発注したものがちゃんとはまれば良いのだけど。


キースイッチは軸色によって押下圧や感覚が変わるので、自分好みのものを選ぶのが楽しい。

わたしは初心者なので軸選びで失敗したくないと思い、ジェネリックキースイッチのGateronの茶軸を主に組むことにした。

茶軸は押下圧45gのタクタイル感あるスイッチだ。


Gateronではないものの、Cherry社のCherry MXの軸で組まれたキーボードを家電量販店で何度も打ち比べ、次に使うならタクタイル感のある茶軸にしようと思っていた。

茶軸の音と打鍵感が気に入ったからだ。

迷ったら茶軸にしとけってばーちゃんが言ってた(言ってない)

それともうひとつ、Purple Zealios v2という強めのタクタイル感のある押下圧62gの紫軸スイッチも10個購入している。

文字を打つ部分は茶軸。
シフトまわりの記号にはPurple Zealios v2の62g紫軸のスイッチにしようと思う。

使う場所によって好みのキースイッチに変えられるのは自作キーボードならではの醍醐味だろう。

キースイッチについてよくわからなかったのが、キースイッチの下から伸びているピンの数。

5ピンと3ピン仕様のものがあるのだが、違いがわからなくてとりあえず5ピンのものを購入した。

大は小を兼ねると言うし。

あとでDZ60を作っている人のいろいろなブログを読んでみて、Gateron社の軸を使ってる人を見かけたのだが、どうやら5ピンではなく、3ピンの方が良いみたい。
Purple Zealios v2も5ピンだ。

しかし、いらないところはニッパーで切り落とせば大丈夫なようだ。

ただしスイッチだけでも70個はあるので×2倍の140個切り落とす作業が増えたのでちょっと絶望した/(^o^)\

しっかり調べて3ピンのものを買えば良かった…まあ切るけど。

参考にしたブログ・YouTubeのURL
何もわからないさん
ASCIIさん
raraponさん

届くのを待つ

不安なところやよくわからないこともあったけれど、これではんだづけセット以外の必要なパーツは購入出来たと思う。

8月12日にはすべて発送通知のメールも来た。

帰京もしたし、ひとまず安心して休みたいと思う。

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