ロリータ平和宣言

ロリータ平和宣言~私は戦わない~

去年の秋ごろからロリータを始めた田舎の白うさぎは、先日ついに初めて原宿の地に足を踏み入れた。原宿はすごいところだった。無数のかわいいお洋服と、私の愛する深澤翠様と、でかいクマと、フラミンゴのような何かがいた。
さて。
最近のロリータ界隈でよく聞く言葉、「戦うロリータ」
派手な服を着ることに対する偏見とか、自分の歳とか、人生の不条理とか、いろんなものとロリータは戦わなければならないらしい。リボンをぎゅっと結んで、パニエを翻して、かっこいいなあ。

でも卯茶野は戦いたくないな!

だって、戦ったら怪我するし、痛いし。戦うロリータさんたちもなんだか辛そうなときがあるから、心配になる。おいしいものちゃんと食べてるかな……? ってかすたどんを差し入れしたくなる。地元が南の方なので。かすたどんは甘くてかわいいので、素知らぬ顔でアフタヌーンティーの皿に載せてみたい。
戦わなきゃいいのに、とは言わない。ロリータという乙女の帝国を守るために、第一線で侵略者と戦うロリータさんたちはロリータへの愛がびんびんに伝わってくる。今日もリボンを剣に、フリルを鎧にして勇ましい。
でも……でもね? 

やっぱり卯茶野は戦いたくないな!

そこに侵略があるなら、国を守るための戦士は必要かもしれない。私も最初は財布をはたいて買ったBABYを鎧にしようと思った。でも、うさぎなので何の役にも立たなかった。怖いので端っこでふわふわしていた。
国民全員が戦士である必要は、絶対にない。ロリータ帝国の中もたまに内紛が起こるし、外でも中でも年中ドンパチやってる国からは民は傷つき去っていくし、新しい住民も入ってきてはくれない。
日本国内のロリータは今、お世辞にも元気とは言えないファッションジャンルだ。いつなくなるかもわからない。今いる住民はできるだけ仲良くして、新しい人たちにも扉を広く開いていかなきゃ、このかわいいお洋服は10年以内になくなってしまうんじゃないか、とうさぎは心配している。心配してばっかりだ。

だからこその、ロリータ平和宣言。

1.私は一切の戦いを放棄します。偏見とも、世の中の不条理とも戦いません。その代わり、新しくロリータを始める人を全力で応援します。
2.「○○はロリータじゃない」という考え方も放棄します。女の子が世界で一番お姫様になれる服であるなら、それらはなんでもロリータです。
3.「好きだけど、ロリータを着ない」意思を尊重します。好きな服を着るより大切な何かがあるのは、素敵なことです。

もしかしたら……これは私の白旗かもしれないけれど。
ゆるっと行きましょうロリータ道、私は平和なゆるロリ。
私のBABYは鎧の役割をやめて、ひらひらの花びらとふわふわの羽になった。

今回、原宿では優しい先輩ロリータさんにエスコートされて、お菓子の家みたいなカフェでお茶会をして、ラフォーレ原宿で心ゆくまでお買い物をして、偶然居合わせたイベントでバイブル時代から憧れていた深澤翠様にチェキを撮っていただいた。
この世の夢みたいに楽しかった。
こんな世界があるのなら、私はこれからもずっと、この限界ド田舎の地元でも、ロリータを着てニコニコしていたいと思った。
幸い私の周りには私の服装をとやかく言う人はいないし、職場でもロリータであることは明言しているけれど、誰も私を攻撃しない。興味を持ってくれる人もいる。私は幸せな田舎のうさぎだ。

原宿での楽しい体験を話すと、女性の友人たちはけっこうな確率でこう言ってくれた。
「私も一度くらい、ロリータ着てみたいんだよね」

着ようよ!!!!
めっちゃ楽しいよ!!!
着るのが難しいなら見てるだけでも楽しいよ! 私ロリータ着るから一緒にお出かけしようよ!!

運命のドレスと出逢って腕を通した瞬間、女の子は(女の子じゃなくても)みんなお姫様になれる。王子様になる人もいる。
自分がすり減るような日常からふわりと離れて、飾り立てて少し重いドレスを着ていても心は軽くなって、どこへでも飛んでいけるような気がするのだ。

ロリータは、始めるために高いコストのかかる難しいファッションだ。
だからこそ、最初のハードルはできるだけ下げなきゃいけない。
スーパーの洋服売り場にあるピンタック付きのブラウスとフリルのスカートの重ね履き、百均のリボンと学校指定のローファーであっても。少女が自分の中のお姫様に出逢うきっかけとなったのであれば、それはラフォーレに並ぶどんなハイブランドにも負けない、尊いロリータだ。
これはもう怒られる覚悟で言うけれど、最初のきっかけは「コスプレ気分」でもいいと思う。自分の理想のお姫様を探す旅は、いろんな道があるだろうから。

もちろん、国産のハイブランドと上品な着こなし、清く正しいロリィタ精神にこだわりを持つのも大事なことだ。ロリータの伝統文化を守るのは、そういうお姫様たちにお任せしたい。私と主張が合わないときは、遠くのテーブルでお茶を飲んでください。私はあなたのようなロリータさんをずっと尊敬しています。
でも私は、ゆるロリ。

「一度はロリータしてみたい」「かわいいお洋服を思いっきり楽しみたい」
そこのお嬢さん、まずはこのうさぎと一緒にお出かけしてみませんか?
私に原宿を案内してくれた先輩ロリータさんみたいに上手にはできないけど、エスコートがんばるから。
あなたの周りにも、もしかしたら意外とそういう人がいるかも。

あとはもう穴に飛び込むアリスのように、思い切って。
白いうさぎを追いかけて、不思議のロリータ帝国へダイブです。

平和にゆるロリ、一緒に楽しみましょう!
以上、うさぎのロリータ平和宣言と、ロリータ世界へのお誘いのお手紙でした。
読んでくれてありがとう! 明日もロリータ日和のお天気だといいね。
ちなみにこっちはドカ灰です。

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ありがとう、私もあなたがだいすきです!
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卯茶野てしろ

ロリータが好きな編集者です。かわいいものはなんでも好きです。

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