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HIRAC FUNDメンバーインタビュー:シニア・アソシエイト太田賢伸

こんにちは、HIRAC FUND広報の矢頭です。 

この度HIRAC FUNDをさらに知っていただけるよう、HIRAC FUNDのメンバー紹介をスタートします。初回は、2023年にジョインした、シニア・アソシエイトの太田賢伸です!


投資銀行からVCキャピタリストへ。きっかけはSNSで見つけた美容室

ー最初に太田さんのご経歴を教えてください

太田:元々カナダの大学で経営学金融科を専攻していた背景もあり、大学卒業後はBofA証券の投資銀行部門に入行しました。入行後の1年間はM&Aチームの中でファイナンシャルスポンサー向けのアドバイザリーを経験させていただき、その後情報通信セクターにてカバレッジとして、ファイナンス・M&Aなどに関する提案をおこなっていました。HIRAC FUNDには2023年5月にジョインしました。

太田賢伸 Kenshin Ohta
HIRAC FUND シニア・アソシエイト

トロント大学で経営学/金融学を専攻。卒業後、BofA証券に入行し、投資銀行本部M&A部にてファイナンシャルスポンサーに向けた買収提案やM&A執行業務に従事。その後、TMTセクターにてテレコム企業や、SaaS系企業のM&A及び資金調達のアドバイザリー業務に従事。HIRAC FUNDでは投資先のソーシングやDD、ファンド運営に携わる。

https://www.hirac.co.jp/team-1-1/kenshin-ohta

ーなぜ最初のキャリアとして投資銀行を選ばれたのでしょうか?

太田:私の父が起業家だったので、私自身も経営者の家族として間近で事業のアップダウンなど見てきたこともあり、「父の助けになれるような仕事がしたい」と当時は考えていました。中でも金融業界、特に、会社のコーポレートアクティビティの花形だと当時思っていたM&Aの実務に漠然と興味を持っていたため、投資銀行への入行を決意しました。

ーその後HIRAC FUND入ることになったきっかけはなんだったのでしょうか?

太田:はじめにスタートアップに興味を持ったきっかけからお話すると、投資銀行部門のM&Aチームに在籍していた時に関連業界のスタートアップ調査をしていました。そこで成熟した大手企業と肩を並べて成長しているスタートアップを目の当たりにして、衝撃を得たのを覚えています。ひとつの成熟した市場の中で、新しいアプローチで価値を提供していることや、小規模事業で始めたからこそできる機動性のある事業展開に興味を持ち始めたのが、スタートアップを初めて意識した時でした。超大手企業が、起業から10年弱のスタートアップのマルチプルや経営戦略を参照しているのは、なかなか衝撃ですよね。

その後もいくつかの案件を経験し、2年目の部署異動でテレコム・IT企業のカバレッジの部署に移りました。
若手でありながらも様々な経験をさせてもらっていて充実していたのですが、毎週見ていた各国のM&A動向リストの中で常にスタートアップ企業が名前があがっているのをみたり、IPO市場を賑わせているスタートアップを調べているうち、漠然とスタートアップ業界は面白そうだなと思っていました。

そこから、HIRAC FUNDに繋がるのが、すごく偶然なのですが…
たまたまSNSで見つけて行った美容師の方がHIRAC FUNDの投資先であるSALOWINに所属されていたんです(笑)。カットしてもらいながら、個人事業主として美容師をやっていてること、シェアサロンだからこそ美容室に勤めていた時より自由に活動できて収益性も高いということを聞きました。そこで初めて新しい美容師としての働き方を提供しているビジネスがあるんだなぁ、と印象に残っていました。

その後、また偶然にもビジネス誌でSALOWINとHIRAC FUND代表パートナーの金坂の対談記事を見かけて、HIRAC FUNDの存在を認知しました。さらに、たまたま自分のキャリアを相談していた先輩に「VCに興味がある」と話をして紹介されたのが、HIRAC FUNDディレクターの甚野で…そこで直接会って話すうちに、VCやHIRAC FUNDに入ってみたいと思ったことがきっかけですね。

ー偶然が繋がっているのがおもしろいですね。HIRAC FUNDにジョインした決め手はありますか?

太田:自分のこれまでの経験を活かせそうだったことや、人との繋がりなどいろいろなポイントがありますが…代表パートナーの金坂と古橋が、スタートアップの経営に携わっていることでしょうか。2人ともビジネスパーソンとして尊敬しています。また、スタートアップ側として数々の苦労も喜びも経験し、理論的でありながらもパッションをもって起業家の皆様やビジネスに向き合っているというもの、HIRAC FUNDにジョインしたいと思ったきっかけでした。

ー実際ジョインしてみていかがですか?

太田:多くのことを学び、沢山の経験をさせてもらっています。また、HIRAC FUNDのメンバーのバックグラウンドは様々ですが、スタートアップ業界を盛り上げたいという熱意をもって日々活動しているメンバーばかりで刺激を受けています。

キャピタリストも個性豊かですが、トレーニーという形で地域金融機関や、事業会社から出向してきているメンバーもいるのがファンドの多様性を作り出しているのかなと思います。また、マネーフォワードグループの一員でもあるので、いちスタートアップであるマネーフォワードの動向を間近で見ることができるのも良いですね。

キャピタリストとして、仮説とスタンスをもつ難しさを実感

ーありがとうございます、太田さんはHIRAC FUNDでどのような業務をしているのですか?

太田:ソーシング、起業家との面談、DDや出資の案件執行、担当する投資先とのコミュニケーションや相談、成長支援が主な業務です。あと、HIRAC FUNDならではの特徴としては、LPと投資先とのマッチングなどもありますね。マネーフォワードグループのVCファンドですが、特に2号ファンドでは地域金融機関様にご出資いただいているのが特徴なので、投資先スタートアップとLPとの繋がりを創出できるかにも取り組んでいます。

いまは、私がジョインするきっかけになったSALOWINをはじめ、Srush、まん福ホールディングス(甚野と共に担当)など、素晴らしい投資先を担当させてもらっています。

ー太田さんは仕事のなかでどんなことにやりがいを感じますか? 

太田:自分のアクションで、投資先の成長に貢献できることでしょうか。スタートアップにご出資させていただくことも大きな一歩ではありますが、その後の成長が一番大事だと考えています。キャピタリストとしてできることは限られていますが、求められた時にご提供できる人脈形成や必要な支援ができる経験値の貯蓄が大切だと考えているので、自分がアレンジした投資先とのマッチングが上手くいき、ビジネスにつながった時はとても嬉しかったですね。

ー逆にどんなところに難しさを感じますか?

太田:沢山ありますが、ひとつは様々な視点をもった判断が必要になることです。よく「VCは総合格闘技」という風におっしゃる方がいらっしゃいますが、投資判断ではその企業や属する業界分析だけでなく、起業家の人物像、営業面での導入蓋然性、リーガル面でのクリアランス等、様々な観点で気になることなどをチェックし、総合的に判断しなければいけないんです。

もうひとつ、重要だと感じているのは、常に自分の仮説・スタンスを持つことです。

この会社や業界が成長するのかを見極め、この会社に投資できるかどうか、自分自身が確固たる意見を持つことが求められます。どの業種でも大切で基本的なことではありますが、VCに入ってから特に重要だと感じました。事業を創出し成長させるのは起業家の方達ですが、最後は自分の判断で企業の成長可能性を伝えることが求められます。

ー自分の確固たる意見を伝えるためには、相当なインプットが必要そうですね

太田:そうかもしれないですね。何より自分が投資先の最大のファンでいることが大事だと思っています。社会に与える影響可能性や、大きな成長戦略に向けたビジョンに共感するからこそ、深い事業分析と仮説検証を繰り返して、起業家の話に耳を傾けて、その企業やサービスがどのように世の中や業界にとって価値になるのか見極めるのだと思っております。大変な部分もありますが、事業や業界に関する理解が拡がることで自分自身の成長にも繋がると思うので、これもVCの仕事の楽しさでもあると感じています。

起業家の信頼を得て、起業家やスタートアップの成長に貢献したい

ー太田さんが興味をお持ちの業界やテーマはありますか?

太田:業界でいうと、既存の産業構造の変革が難しい業界が新しい視点や、新技術等でどう変わっていくかに関心があります。具体的にいうと医療、エネルギー、サプライチェーン、運送業界ですね。また非効率的な産業において根深く残っている、現場人材がおろそかになっている業界構造の刷新を目指すようなトピックには強い興味を持っています。

テーマとしては、事業承継×スタートアップですね。日本の企業数のうち99%以上が中小企業ですし、経営者の高齢化も進んでいます。中小企業がこれまで培ってきた価値をどう次の成長に繋げていくのかは、大事なテーマだと思っています。投資先のまん福ホールディングスなどは食の事業承継を通じて成長を続けています。 

―スタートアップ業界を「もっとこうしていきたい」と思うことはありますか?

太田:スタートアップと大手・中小企業が手を取り合い、ともに非連続的な成長を達成できるようなビジネスマッチングの機会を創出したり、協力して社会課題を解決できるような世界にしたいですね。規模感と様々なネットワークを持っているものの成長性に悩む大手企業と、規模感はないものの、急激な成長を遂げるスタートアップがお互いを補完し合えば、益々国内経済の底上げにつながると思っています。そのためにもまずスタートアップと大手企業、金融機関との交流を増やしていけるといいなと思っています。

時間がかかるかもしれないですが、HIRAC FUNDであればその支援ができると思いますし、スタートアップ側も今後なくてはならないサービスを作ってもらいそれを応援したいです。

ー最後にキャピタリストとして、これから達成したい目標を教えてください。

太田:まだ業界に入って日が浅いのですが、いつか起業家の方からの信頼を得て「困難な局面で真っ先に相談したい」と思っていただけるような存在になりたいです。少しでも起業家の方達に価値を提供していけるよう、自分の仕事にプライドをもって、日々努力していきたいと思います!

ーありがとうございました!

最後に💡

ー趣味/休みの過ごし方

太田:モータースポーツ鑑賞が大好きです。大学時代はもっぱら『グランツーリスモ』の中に出てくる世界中のコースにいつか行ってみることを夢見ながらシムレースに興じていました笑。今度日本初の本格公道レース『Tokyo E-Prix』が開催されるのですが、それを見に行くのが楽しみです。

あとは散歩と山登りですね。街の雰囲気を楽しみながら知らない街並みを見るのが好きです。山登りは半年に1回くらいですが行っています。写真はカナダのJuan de Fuca海峡の海沿いを1週間かけてハイキングした時のものです

ーHIRAC FUNDメンバーから見た印象を聞きました

  • ハードワークができるが、プライベートも重要視していて公私共に充実度が高い人

  • 相談・声をかけやすい。オフィスにいないと寂しさを感じるくらい、存在感がある

  • 様々な業界情報をキャッチしていて、業界リサーチで質問すると必ず何かアドバイスをくれる

  • 初めて会った時から変わらず、いつも笑顔で気さく。まっすぐで優しくて、仕事も真面目なタイプの人。誰かに見られてなくても優しいままなのでとても信用できる

  • Samさんと会話する時に、英語と日本語が混ざった会話をするので面白い。韓国語も堪能

  • ゴルフ上達の為に、週末1人でゴルフ場に行って毎回知らない人と回るほど頑張っている


最後までお読みいただきありがとうございました!今後もHIRAC FUNDのnoteでファンドの情報をお届けしていきます。
そして、HIRAC FUNDにご興味を持っていただいた方はホームページからお問い合わせください。


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