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ノベルマガジンロクジゲン

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むつぎはじめの書いた小説が読めるマガジン。 メインはSFというかファンタジー。
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2018年12月の記事一覧

むつぎ ノベル 総合目次

オリジナル断章 灰色の浜辺にて ニーナ・ザ・ミストガン 【1】 【2】 【3】 【4】 少女ファイル 満ちぬ街のムメイとクーニグンデ 【1】 【2】 【3】 黎明亭の核爆発。 【1】 まいこ・ザ・ジャンパー(完) 【1】 【2】 【3】 【4】 【5】 【6】 【あとがき】 【完全版】 商人と海。あと亀とエルフとレールガン 【1】 【2】 【3】 黒の機械兵 【第一話】たびだち(完) 【1】 【2】 【3】 【4】 【5】 【6】 【7】 【8】 Mine&In

ウェルカム・ブラックゲート #5

最初から 前回へ 爆風ダメを避け、前ステップ。ダッシュ開始、シフト移動右。 武器ロール、セカンダリ、レディ、ロングソード『クイックトゥース』実体化。 二秒ほどでコマンドを入力し、グレネードを搭載した左腕側に回り込む。理由1、近距離で右腕のガトリングを受けたくない。理由2、狭所でグレネードを受けたくない。結論、グレのリロードがされる前に潰す! 『マシナリー・リーダー』の直前で小ジャンプ。後、通常斬撃! システムアシストで吸い付くように鋭い連続斬撃を放ち、異音とともに細めの腕

【f1-4】『曲がった剣』【リメイク版】

無料で全文読めます。  ルース・マーシィは、今の自分の状況に絶望とも言うべきものを感じていた。  彼は傭兵である。代々続く傭兵の家に生まれた。と言っても、職業柄由緒も格式もないが。 「何処かの国に仕えないのか」その様な具合のことを十数年前、まだ十代の頃に祖父に問うたことがあった。 ――家長であったし、何よりルースは彼によく懐いていたから。 「昔はどこぞの領主に仕えるよりは、傭兵として”力”の欲しいところに”力”を提供する方がよかった。そういう時代だったから、それほど恨ま

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ニーナ・ザ・ミストガン #3

最初から 前話 「ちょいさぁ!」 相棒の血溜まりに佇む女に向かい、小男……バドはサイコキネシスの奔流を叩きつける。誰何の必要はない。襲撃者と見込んで先制攻撃を叩き込む。直撃すれば四方勝手な方向にサイキックパワーが拡散し、四肢は引き裂かれるだろう。 大男……リックと言った。もう誰も呼ぶことはない名だ……の仇ではない。門衛としての職務意識だ。 だが、あっさりとそれを躱し、(不可視の攻撃だぞ!?)驚くバドの前へと瞬間移動したが如き速度でニーナは迫る。 右拳、ストレートが弾

少女ファイル 満ちぬ街のムメイとクーニグンデ #3

最初から 承前 (して、折り入って頼みがあるんじゃが) 「にゃんでふか」 中華麺に正体不明肉と野菜くずを混ぜただけの焼きそばもどきを口いっぱいに詰め込んだムメイが、クーニグンデの言葉に答える。なんと彼女ムメイは、お金を持っていた。お金を持っていたが、使い方を知らなかったので、行き倒れていた。そうして猫にひとしきり呆れ返られた後、広場状の空き地に自然発生した屋台街で、食事をしているところだ。 (口の中のものを片せ。あと、お主も頭で考えれば伝わるぞ) おまけで皿に盛ってもら

デヂダイバーゆうた

親友のススムが、エロビデオを探索中脳を焼かれ死んだ。 ジャンルはブロンドものだったらしい。 バカ……生粋のブロンド好きだったのは知っていたが、ポピュラーなだけに膨大な量マルウェアが仕掛けられてるんだ。アレの増大サプリだの、ライブチャット宣伝だの、会員制ビデオサイト招待だの……R.I.P……バックラッシュで最後に見た映像は、ブロンドのビデオのトレイラーであったことを祈らざるを得ない。 V.I.P(仮想現実インターネットプロトコル)が普及して十数年。同時に、これは従来型ウェブ

ニーナ・ザ・ミストガン #2

承前 かつて災害があった。 万能の霧<ミスト>は人類文明を支え、太陽系内に生活圏を広げる原動力となったが、ある日全てを裏切り、文明はまたたく間に滅びた。 しかし、終わらない人の生を繋ぎ止めたのもまた、その霧。 ミストウォーカー。霧に適応した人間。 小さくは灯火を点し闇夜を再び切り拓き、大きくはその身に超人的な能力を与え、霧で変質した生物種……ミステッドを退けた。 そう、”力”は正しき者にばかりもたらされるはずもなく……。 ○ ――エスメラルダの砦、南門。 砦の街を

ウェルカム・ブラックゲート #4

最初から 前回へ 通路の壁面を触ると、ハイライトされていた扉が音もなく開く。いや、これはホログラムだったのか? しゃがんで入ると低くなっていたのはそこだけで、すぐに通路になっていた。ドレイクが体の幅を無視してチュルンとついてくる。 現実であれば通路の高さは3m程だろうか。幅は先程の通路よりだいぶ狭い。天井部が等しく発光して照らしている。そしてその先には……コンテナ! すなわち宝箱! 走り寄りながら【トラップ発見】を起動。結果、グリーン。隠し通路に隠されている関係上、再度

逆噴射小説大賞二次選考を突破した件

発表された。なんと通過していた余の完全勝利でした 公式も言及していたが、非公開状態で収集→後に公開。という手順で作成されたため、通知が来ておらず「ああ……駄目だったか……よし、吊るか!」という心持ちだったが、「吊る前に遺書に全員分名前を書いておこう!」とマガジンを見た所、二本通過していた事が判明した。 マジで!? となった。わかってほしい。 詳細は上記記事の通りだが、一気に二次選考まで済まされた模様。 一次通れば良いなあと思ってたらこれなので、カラテで頬を張られた気分だ