わたしたちの感想が、素晴らしい作品を生み出す

ほんとうにあたしでいいの?ずぼらだし、傘もこんなにたくさんあるし

2016年の6月につくった短歌。そしてその後ネットプリント毎月歌壇に投稿したもの。

投稿結果を見たあのときのことは、今でも鮮明におぼえている。天気の良い夏の日だった。

ネットプリント印刷のための番号をメモして、ビーサンを履き、コンビニへいく。ネットプリントは、コンビニのプリンタでパスワード代わりのアルファベットと数字を入力すれば、登録された該当データが全国どこでも印刷できる。「毎月歌壇」で自分が投稿した短歌が選ばれたかどうかは、プリントしてみないと分からない。できたてほやほやの用紙とおつりを手に取って、店の外に出た。店の前で立ち止まって、確認する。

あった。

思わず立ち尽くしてその場から動けなくなる。なんて愛のある評なんだろう。谷川さんの興奮が「もちろん!」から伝わってくるようで、胸がいっぱいになる。

短歌をやっていて一番うれしいときは、短歌に込めた想いが誰かに伝わる瞬間だ。そして、伝わったことがこちらに「評」や「感想」という、読み手の解釈を伴って、言葉の形で戻ってくると、この上なく幸せな気持ちになる。泣きそうにさえなる。


このときの画像を何気なくツイートしたら、1週間で1万リツイートされて、合計3万以上のいいねをいただいた。2年前のものが今再びこうしてたくさんの方に見ていただけるなんて、まったく予想だにしなかったこと。とても驚いた。

そして画像を見てくれたたくさんの人たちが、たくさん、感想コメントを送ってくださった。一生分の感想をもらったんじゃないか、というくらい、ほんとうにたくさん。まだ夢を見ているような、ふわふわとした感覚…。ほんとうにありがとうございます。


作品の感想を言葉にするのは、ものすごく大変だ。
感じたことを言語化するのは、めんどくさい。ましてや文章にするなんて、時間も労力もかかること。

世界にはたくさんの表現やコンテンツがある。そんな無数の作品の中から自分の作品に出会ってくれて、ただ見てもらえる、読んでもらえるだけでもありがたいのに、たくさんの“めんどくさい”を飛び越えて、「どう感じたか」「どこが好きか」を評や感想という形で伝えてくれる人がいる。こんなに幸せなことがあるだろうか。泣きそうになる。でも、感想を受け取って、初めて「よかった!ちゃんと届いたんだ!」「伝わったんだ!」と分かる。


作品をつくり発表する人たちはみんな、わたしたちの感想を待っている。感想は、作り手をものすごく幸せな気持ちにする。ときには落ち込み、反省することもあるだろう。でもその悔しさはきっと、次の作品の原動力になる。作り続ける人、発表し続ける人を支えるのは、間違いなく、わたしたちの反応であり、素直な気持ちを言葉にした「感想」だ。

どんなに拙くてもいい。短くてもいい。「感想を伝える」という行為が、作者のエネルギーに代わり、新たな素晴らしいコンテンツが生まれるきっかけになる。そうやって世の中に豊かなコンテンツが増えていく。

素通りするのは簡単で、言葉にするのは大変だ。でもそのちょっとのめんどくささを乗り越えて、「好き」の気持ちを言葉にしたとき、自分の心の中にも変化が生まれているはず。なぜ好きなのか、を知ることは、自分の生活を豊かにしてくれる。

自分の言葉で、自分の気持ちを伝えることを、わたしも大切にしたい。


@mhpokmt

わたしがつくった短歌は下記のnoteからお読みいただけます!(感想いただけたら喜びます)
■すべての犬たちが幸せでありますように(犬の短歌 12首)
■東京 / 自選短歌 (東京での暮らし)
■夏休みのともだち / 自選短歌 (すこしふしぎ)

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コメント5件

言語化は、めんどくさい。だから、それを乗り越えた感想は、レスポンスは表現者へのギフトなんだなぁ。なっとく。
とっても素敵なnoteでしたって思わず感想のコメントしたくなっちゃうnoteでした:)短歌、楽しんで読ませていただいてます。 これからも、作品楽しみにしています!
創る側からしたらありがとうーと叫びたくなる文章。そして、あったかくて泣きそう。^_^
え、そこ?!みたいなところをすごい褒めてもらえた時とか半端なくときめきますよね。
私、ずっと「♡」来てた人に、先日、感想いただけて、それも2000字くらいの大型感想、そっか届いてるんだ、って。嬉しかったのもあるけど、なにより、あ、来てくれてる、くらいに思ってた自分が本当、恥ずかしくなりました。以来、届け!届け!って書いてます。息切れしながらも、でも、あんな風に届くときもあるんだから、って。すごく、感謝しました。
あったかい…♡
ステキな記事、ありがとうございます。
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