見出し画像

現役エンジニア兼経営者が考える未経験エンジニアが雇ってもらうためにする3つのこと

きっかけ

世の中にもっとエンジニアリングができる人が増えたらいいな〜と考えているので、具体的にどうすればいいのかという手段を考えてみました。


1、師匠やメンターを作る

あなた方が雇ってもらうためにすることで最大の効果があることは師匠やメンターなどのエンジニア経験者・上級者に面倒をみてもらうことです。物理的に顔合わせて会話できるレベルで近しい、または近づける方に師事をお願いしましょう。
師匠を作っただけ、メンターになってもらっただけでは意味がありませんので自分の抱える課題や問題をどんどん相談して解消することを推奨します。

スクールの人、転職エージェントは自身の商売であなたの話を聞いています。自分が取り扱っている商品を売るための話はたくさんしてくれますが、あなたがやりたいことを実現してくれる人たちではありません。

私は彼らの商売を否定するつもりはありません。
彼らにとって良い商品を仕入れてお客様に買ってもらうことは、あなたがやりたいことのために行動していることと違いません。
全く同じことなので理解してください。
彼らはあなたがやりたいことを応援することはできますが、エンジニアではないので手伝ってくれることはできないのです。

転職サービスに登録するよりも既にエンジニアとして働いている人を探して「僕が就職するのを手伝ってください」とお願いしましょう。
ただし受けてくれるかはお願いした人次第ですので、必ずやってくれるかという保証はありません。うまくいかない場合は工夫と改善をお勧めします。


2、「雇用」を理解する

未経験の方の約8割から「エンジニアとして働きたい」と言われます。
実は未経験でもエンジニアとして働くことは非常に簡単なことなんです。

手元にあるPCでWEBサービスを作って全世界に向けて公開すれば、その瞬間からあなたはWEBエンジニアですし、自分のPCだけで動くアプリケーションを開発すればアプリケーションエンジニアです。
あとは作ったものをお金に変えて生活することができれば、立派なエンジニアとしての仕事の誕生です。

あなたはなぜ自分がエンジニアとして働くにあたって「雇用」という形式を選択したのかを説明できるでしょうか?
「雇用」というのは雇用する側の到達したい目的のために報酬を用意するので、実行して欲しいというお願いを期間契約にしてお互いに合意するものです。そしてこの契約は対等なもので雇用される側が断ることは可能ですし、途中で止めることも可能です。

「あなたにエンジニアになって欲しい」という誰かが要望すれば、あなたが「エンジニアになること」は実現できます。
しかし「エンジニアになること」という仕事の目的/ゴールは具体的にどういうことなのでしょうか?

スキルをあげてほしい?
エンジニアとして経験をつけてほしい?
プログラミングという作業をしてほしい?
システムを作ってほしい?

100%の正解にはなりませんがエンジニアを雇用したい側はシンプルに経営する会社の仕事をしてほしいと考えています。
私の経験上だけの話ではありますが「エンジニアになる」という仕事はありませんでした。エンジニアとして働くということは単なる組織上、作業上の役割であって、あなたが仕事を遂行して売上を作ることができなければあなたを雇った会社は間違いなく潰れます。

会社の経営責任は経営者にありますので、あなたを雇用したことについてあなたが責任を問われることはありません。しかし多くのエンジニア就職でミスマッチしてしまう最初の分岐点はここにあることが多いです。
あなたは「エンジニアになる」という契約をしたのではなく、「会社の仕事をする」という契約をしたのです。

あなたが自分のやりたいことをしたいのであれば、自分のお金を使うなり、クラウドファウンディングやエンジェル投資家などからお金を集めて行動した方が良いです。少なくとも雇用者として働くよりは自由度、裁量権などありますのでやりたいことに対して非常に効果的です。


3、面談の練習をする

「履歴書送ると面談はしてくれるんですが、それ以上先に行かないんです」「未経験オッケーって募集されたのに、経験ないからと断られるんです」
これも相談を受けた時によく聞く言葉です。
これの対処方法は簡単で、面談の練習をするだけです。

面談がうまくいかないという人の原因の大半は以下2つです。

【面談がうまくいかない原因】
1、会話の内容が整理されてない
2、自分の行動原理を説明できてない

1、会話の内容が整理されてない
業務未経験のエンジニアということは業務経験を話すことはできないわけです。雇用する側にとってあなたの自己紹介が採用の判断材料となります。
私たちが普段仕事でしている工程通りに説明します。

【要件定義】
・過去の実績や業績を整理する
 → 前職が営業マンだったので売るのが得意
 → 書類仕事していたのでタイピングが早い/正確
 → 過去に体調不良がx回なのでフィジカル強め
・今の自分の武器を整理する
 → どんな言語を習得してどのレベルの知識があるのか
 → 清潔感ある服装を心がけているので他人に嫌われにくい
・将来的に自分はどんな仕事をしようと考えているのか
 → xx社に入社した場合、xxに追加の機能開発を行ってみたい
 → エンジニアリングだけなのか?マネジメントは視野にないのか?

時系列で整理するとこれらを伝える時に自分が楽です
【設計】
・何を使って、どのように、何をアウトプットする?(基本設計)
 → スキル習得にはGoogleのcodelabsを使用しています
 → 学んだことを使ってサンプルを作ってgithubで公開しています
・機能分割(詳細設計)
 → xxという作業ができれば私はxxができるようになる
 → 自分のスキルや能力を図にして説明できるようにする

ブラックボックスシステムの開発と同じように設計すると効果的です
[インプット → 自分 → アウトプット]
【実装&デバッグ+テスト】
要件定義と設計が終わったら実装とデバッグです
・実装
 → 履歴書、スキルシート、ポートフォリオ
 → Githubにサンプル・開発したものをアップする
 → レンタルサーバやスマホ、PCに作ったものをデプロイする
・デバッグ+テスト
 → 自分で作った面談シナリオを人前で練習してデバッグ
 → デバッグして実装したものを修正する
 → 十分な効果が得られていない場合は設計からやり直す

実装とデバッグ→テストは何回も繰り返すことが大事です

2、自分の行動原理を説明できてない
「あなたを雇うメリットは?」は面接や面談でよく耳にする言葉です。
経営者としては会社の事業を手伝ってくれる人を採用したいのです。
随分上から目線の偉そうな発言だと思いますが、これは面談者の面談スキルに依存する話なのでスルーをお勧めします。

さて、本題である行動原理の説明についてです。
私たちがエンジニアリングするときの行動原理を下記に簡単に説明します。
注意点としては人によって違うので、ここで議論はしません。

【エンジニアの行動原理説明(例)】
・業務でやってきたのはバックエンドの開発ばかりなのでそっちで貢献しつつ、フロントエンドの開発もやりたい
なぜなら、将来的にフロントもバックもできる人になりたいから
・インフラは開発環境構築でしかやってこなかったので、インフラ運用の作業をやらせてもらうことで経験や知識をつけたい
なぜなら、将来的に規模の大きなサービスを運用したいから
・ドキュメント書くのが得意なので、新しいことに挑戦させてもらえれば後発の人材育成に貢献できる
なぜなら、将来的に技術本を書いて出版したいから

今までやってきたこと、得意なことで事業に貢献をしつつ、新しいことにチャレンジしたいということを説明します。
未経験の場合は「今までやってきたことなんてないよ!」という考えもあるかもしれませんが以下のように考えてみましょう。

【未経験エンジニアの行動原理説明(例)】
・かっこいいサイトを循環するのが好きで、pinterestに貯めてあるのでフロントエンド開発やUIデザインの時は貢献できそうです。
なぜなら、フロントエンドエンジニアになってxxを作りたいから
・英語は得意な方なので公式リファレンスを読み解く時に貢献できそうです。
なぜなら、将来的に海外で仕事ができるようになってxxしたいから
・ガジェット好きなので備品購入時にスペック比較などで貢献できそうです。
なぜなら、将来的にインフラエンジニアになってxxしたいから

「なぜなら」を相手に理解してもらえるように説明の練習をしましょう。
お金稼ぎたいから、生活しなきゃいけないからだよっていう気持ちはわかりますが、これは私たちプロのエンジニアも同じです。
お金なきゃ生活できませんから仕事してます。
「エンジニアとしてお金が稼げるようになりたい」というのは雇用においては当たり前のことです。当たり前のことに面談の時間を使っても双方にとってメリットはないです。不毛なことに時間を使うよりも行動原理を伝えて、あなたという人間を理解して投資してもらえるようにしましょう。

経営者でも人材採用担当者でも転職エージェントでもない、一般の人を相手に練習して「あなたを採用したい」と言ってもらえたら、あなたが未経験でも採用される可能性は格段に上がります。


まとめ

結果には理由のある行動が必ず存在します。環境や条件を嘆いて失望するくらいなら、行動を変えて結果を変えましょう。
もしこの3つを試してみてもダメだったという方がいらっしゃったらご相談ください。今であれば毎週土曜日に弊社が開催しているTokyoUppersBoostで直接相談をお受けすることが可能です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?