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語学留学は魔法でもなんでもない。

日本を出発したのが2018年の5月。
帰国したのが2018年の12月。

約7ヶ月もの間、中米で過ごしていた。こんなに長い間いるとは私自身も思っていなかった。きっと私はこのラテンの国に恋に落ちたんだ。


出発した日がずいぶんと昔の事のように感じ、5月の日本はどんな景色だったのか上手く思い出せない。

きっと、ぽかぽかと暖かい日だったと思う。そんな暖かさとは裏腹に私の心は騒ついていたんだ。


当時の私(と言っても7ヶ月程前なので割と最近)は「嫌になればいつでも戻って来れば良い。」と呪文のように言い聞かせていた。

正直そこまで真面目に勉強する気は無かったと思う。

【なんとなく】

そう、なんとなくがしっくり来ていた。



外国に長期滞在していると「住んでるから話せる。」「ペラペラ」と思われる事が良くあるけど、、、私は住んでるだけじゃ話せなかったし、7ヶ月も中米にいたけど未だにペラペラではない。

言えるのは簡単な自己紹介と自分のやりたい事ばかりで、自分らしい言葉はおろか、長い話は全然出来ません。
ローカルの人と話しても彼らの話は1割程度しか分からない。

『外国に行ったら話るようになる。』
この魔法のような言葉は私には嘘でしかなかった。


行くだけで話せるなら今頃、日本はトリリンガル以上の人で溢れているだろう。魔法使いのおばあさんでもいるならサクッと魔法をかけてもらいたい気分でしかなかった。

ぶっちゃけると一言も話せなくても生活は出来る。と思う。
買い物もレジに持って行けば買えるし、バスも乗れる、観光だってインターネットで行き方を調べられるので簡単。

iPhone1台あればなんでも出来る便利な世の中。


恥ずかしいけど、今まで私は話さないスタイルで旅をしてきた。

でも全く話せないのになぜか困らない。
私は良い人に出会う運を持ってる。
いつも、たくさんの優しい人に助けてもらいそれで満足していた。

なのに今は分からないなりに、少しもがいている。


少し言葉が分かると旅がスムーズになる事を数ヶ月で身をもって実感した反面、
あ、今私の悪口言われてるな、とか。
嘘付かれてる、とか。
嫌な事も分かるから話せないのが悔しくて、気づいたらものすごくやる気!(しゃんなろーーー!って感じだった。)
最初からこの調子だと良かったんだけど。笑


『話さないと話せないんだよ。』
ホームステイで学んだこと。

間違えても通じなくてもとにかく口を動かす毎日を送る。

たまーーに、住んでいたら話せるようになりました!ってタイプの人に出会うけど彼らはきっと稀な人。
ほとんどの人はものすごく努力しているんだろうなと思う。私の勝手な想像だけど、つらくて孤独な時間を少なくても1回は経験してるんじゃないかなぁー。

私は未だにこの時間が長いけど。笑

「留学」と聞くとなんだか響きがカッコよく聞こえるけど、私の場合はカッコよさなんて1ミリもなくてただ、ただ毎日惨めな自分と向き合う闘いの時間だったんだ。

この7カ月は、私らしさが全く出せなくて自分の言葉で話せなかった。
簡単な事も言えない毎日。
ウンザリしてけっこう自分の事キライだなって思ってた。

自分らしさって一体何?

私ってどんな性格だっけ??
えーーっと。。。状態。

情けないけど、授業が分からなくて落ち込むと帰りにアティトラン湖を眺めてぼーっとしてから家に帰る日々。

現地の友達には、あなたはアティトラン湖の底に沈んでしまった。(考えすぎてスペイン語文法の闇に陥っている。)とジョークまで言われる始末。。。笑


すごくマイナスな事ばかり書いてしまった気もするけど、7ヶ月経った今、思い返すとこんなにも大好きになれた言語に出会えて良かったと心から思ってる。

でも、いいことばかりじゃないんだよ。って言いたかったんだ。


だから、私にとって語学留学は魔法でもなんでもないのです。

Es imposible dominar idiomas extranjeros sin esfuerzo...



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