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1番柔らかな鎧


LEBECCA boutiqueというブランドがあることをなんとなく知っていたけれど、
初めて意識的にそのブランドの作る洋服を見たのは2018年に発売された「エンリケがなぞるワンピース」でした。

たまたま目に止まったInstagramのえるさんの投稿。

LAの空港のコーヒーショップでたまたま相席したおじいさん。
ここのセキュリティをしてるけど、疲れたから今日は休憩、とカプチーノを飲むおじいさん。
その、おじいさんが気に入ったワンピース。
まだ名前のついていないワンピース。
「僕の名前はエンリケ。名前がついたら教えてよ。」

なんて完璧で、なんて美しいんだろうと思った。この話も、ワンピースも。

そこから、ワンピースだけでなく、えるさんの書く文章や、人柄にも魅力されていきました。

その次に衝撃的だったのはこの投稿。

事前に予告していた色味と、メーカーから仕上がった色味が違っていたことに対しての、丁寧な説明。
出来上がったものに対しての愛情。
お客様に対して、そして、スタッフ、洋服、全てに対しての誠意。
なんて誠実な方なんだろうと思って、本当に衝撃的でした。
Instagramをこういう使い方をしている洋服屋さんって当時まだ少なかったように思うから。

そうして、やっと、私は復刻した「私たちのワンピース」で初LEBECCA boutiqueを飾るのです!

私の大切な公演で、衣装としても使用させて頂きました。


元々ワンピースが大好きで、佃煮が出来そうなほど集めてしまうのですが、
レベッカのワンピースは特別。
1つ1つに物語があって、素敵な名前がついていて、私にとっては武装。
1番柔らかで美しい鎧。

「アンコールもらうワンピース」
去年の秋。
これを着て劇場の前で友人に写真を撮ってもらいました。

中高生の時、私の青春を捧げた劇場。
お金がないから朝早く並んで、当日券で1番上の階で何度も立見をした劇場。
一度はあの舞台に立つことを夢見た劇場。

「あの劇場の舞台には絶対に立てないけれど、まだ性懲りもなく大好きな舞台を、演劇を続けているし、これからも続けていくよ」と、昔の自分に言いたくて、少しでも前に進みたくて、このワンピースで、あの場所で友人に写真を頼みました。




4月から大学4年になります。
大学の友人3人で集まって、自分達のこれからの生き方を話しあった日に撮ってもらった写真。
レベッカの洋服は、いつも背中を押してくれます。

これは、おかもとえみさんとえるさんのイベントの日。

この時はまだ炭酸苦手だったのに、どうしてもコラボクリームソーダが飲みたくて、炭酸を飛ばしまくって飲めた思い出。
思えば「さぼうる」のクリームソーダに似ているなぁ、!!

「煮詰まってしまった時どうしますか?」
という質問に、えるさんは

「煮詰まるってお鍋とかに使うじゃないですか。お鍋煮詰まったら水を加えますよね。水に変わる何かをインプットしにいきます。そもそも煮詰まらないものってつまらないじゃないですか。煮詰まるものをやりたい。煮詰まったらいいものができるから。」(意訳)

と答えていて、それが本当に良かった。

煮詰まってしまうほど、考えに考え抜いた、突き詰められたものを作りたい。

LEBECCA boutiqueは、赤澤えるという人は、こんなにも私に影響を与えてくれました。
そんなブランドが夏で終わってしまう。

でも、えるさんの新しい道はこれからどんどん開けて、続いていくから。
えるさんがいつかやりたいと言っていた「舞台業」に、私も関われるように力をそれまでに蓄えるのです。

【投げ銭入れ】 サポートしていただいたお金は、舞台等、表現活動をする際の活動資金に充てさせていただきます:)