あの色 #1 lino e lina のタグ
デザインの仕事を始めた頃、上司からは彩度の高い色を使うように何度も注意された。はっきりとした色、綺麗な色。小さなシールなどであれば尚更、目立たなくてはいけないから、気をつける。カラーレーザープリンタは出力が濁るので、オレンジなんかは何かと悶着があったものだ。
そのせいか、グレイトーンへの憧れと畏れの意識を日々、感じて萎縮する。
世の中は『くすみカラー』とか『グレージュ』とか『ニュアンスカラー』とか言われて久しいというのに、おいそれと提案できない。
そこで勉強を兼ねて、世の中で見かけたグレイトーンを拾いあげては色チップと参照していこうかと思う。あのグレイ、良いよね。と自分の引き出しを増やす、ささやかなカラーハントというわけである。
ルール
印刷物などに近い色チップを探す。チップは主にTOYO、DICを参照。
PANTONEは高価すぎて手持ちが無いのでね。
指定している色チップを当てる、というものではありません。
印刷物の紙、表面加工などによって色は変わります。あくまでも個人的な楽しみのための行為です。
lino e lina のタグの、あの色。
渋い色です。大きなベタ面で使うよりも、文字色として使うのが良さそう。真面目とか、堅さを感じる。青みのあるピンクとかと相性が良さそう。
色のイメージは国(文化)によって大きく異なる。
江戸時代は派手な色が禁止されたため、グレイに沢山の変化を持たせて『○○鼠』といった色を作りあげてきたという。
現代でも沢山のグレイが使われて…と思いきや、DICではグレイトーンのカラーチップを廃版にしてしまっている。
好きなカラーガイドだったので、メルカリに出たら個人の楽しみだけのために購入してしまおうかと思っている。
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