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河内遙 関根くんの恋 を読む

関根くんの恋、面白い。久々に一気に読みたい漫畫。
何かに沒頭していたくて(頭を空っぽにしたくて)作業をする、っていうのは確かにある気がする。そういう時に関根くんは編み物をしまくるし、私は洋裁しまくるし、「昨日何食べた」のシロさんはお料理を作る。
関根くんは特になんだけど、好きなものや好きな人への感情を、「好き」という言葉でしっかりと把握ができない、というところが不幸なところで、編み物だってものすごく好きなんだろうに好きと認識しないのよ。なので、手芸屋の娘さんに大変な恋をしているのはバレバレなのに、それを自覚するまでに全5巻の単行本のうち2巻分くらい費やしとる焦ったさと言ったら。お嬢さんに会いたいだけなのに、手芸店のじいちゃんから手品を習う羽目になったりと、この辺、赤毛のアンのマシュウが用品店で膨らんだ袖のドレスが欲しいと言えずに砂糖買ってしまう、あの可愛らしさを思い出させる。関根くん=マシュウ枠。(なのでマシュウは一部の女性を萌えさせていたと思われる)
自分の感情を、きちんとそれと捕まえられないというのはなかなかやっかいなんだけど、でも頭を空っぽにしたくて出来上がったものを見ていると、その出来上がったものが、自分の感情がなんであったのかを知らせてくる、というのは確かにあるなと思うのだ。
それにしてもこの漫画、恋の舞台の手芸屋さんの描写がものすごく忠実なのよ、、、。ハマナカのトレーとか。トーカイとかのチェーン店の手芸店でなく、街の手芸屋さんの、あの店内。その辺も大変にツボでした。

#関根くんの恋 #手芸店  #河内遙

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