詩 片道分と少しの祈り
詩 片道分と少しの祈り
雨の柱のその向こう
たぶんきみはわらってる
から 根拠ないけど
滝の柱のあの向こう
行くしかない
千年に一度の微笑みを
拝む今日のため
捧げるよ 今日までの
あらゆる日常を
そう、言い切れるだけの
準備ばかりしてきた
日々を どうか
口腔へとお渡しします
お気に召すといいのだけど
あ 晴れてきた
オーケーが出たのかな
じゃあ 何度も言ってきた
今日が来たということで
改めまして 長いお別れ
帰れはしないだろうから
全部置いてくよ
不孝者でごめんね
たとえ どこにも行けず
ただ野垂れ死ぬだけなのだとしても
いつも いつまでも
冀ってきたことが
これだから
パパ・ママ さよなら
パパ・ママ さよなら
もらった幸せの糧を
願う対象へ 与えに行くから
後日、手紙が届いたら
それが唯一残った縁だから
大事にとっておいて
『東方風神録』に登場する巫女『東風谷早苗』を基にした詩