"君は1人になんかならないよ
だって僕の知る明日は、もう来ないから"

東方メタルコアアレンジサークルSquall Of Screamの1st Album "I'll be right here."から一曲です。

この楽曲に限らずですが、同サークルは英詞がすごく良いです。
彼らの和詞は婉曲的かつ断片的で情景を思い浮かべることができますが、
英詞を読むと何を意図した歌詞なのかよくわかる曲が非常に多いです。

さて、同サークルは1st Albumの時点からサウンドメイキングが高度すぎて、同人音楽サークルとは思えないレベルになっています。
クリーン・スクリーム両者とも豊富なボーカル陣、プロに劣らない曲構成とサウンド、エモーショナルな別離を様々な角度から描く歌詞が特徴です。

そんなSquall Of Screamの楽曲の中でも、
別離のクライマックスのシーンを描くのがこの楽曲です。

※下記はクロスフェード動画です。記事の楽曲は4:03から始まります。

It's hard to find a way to breathe.
Everything's so blurry.
Came a time.
呼吸さえ難しいんだ
何もかも不鮮明に見えてしまう
時が来てしまったみたいだ

I won't say a word.
I am here for you.
You won't ever be alone.
I know there is no tomorrow.
僕はもう何も言葉にしないよ
ただ君のため、ここにいるだけ
君は1人になんかならないよ
だって僕の知る明日は、もう来ないから

淡い月
あの葉が散る夜
きっとここに私はいない
つぶやき笑う君
透明に

I know I've wasted too much time.
I will leave here, but leave this thought for you.
あまりに多くの時間を費やしてしまった
君のためにもここを去らないとね

If you ever find yourself lost in the dark
I'll be the light to guide you
Tell you the truth,I wanna take you away.
I don't want you to leave, will you hold my hand?
暗闇の中で自分を見失ったら
僕が君の光になるよ
本当はさ、君と一緒に行きたいんだ
だから、手を取ってほしいんだ

遠い月
あの葉が散る夜
きっとここに私はいない
つぶやき笑う君
​鮮やかに

I'm laughing to keep from crying.
You were the best gift I received in my life.
僕は笑っている、涙を堪えるために
君はこの人生の宝物だったな

Lost my senses
Prayed so you don't cry.
感覚が失われていく
君が笑うことをただ祈る

I'm laughing to keep from crying.
涙が流れるのを堪えるために、笑うよ

It's hard to find a way to breathe.
Everything's so blurry.
Came a time.
もう呼吸さえままならない
焦点も合わないよ
お別れだ

I wanna take you away.
I don't want you to leave, will you hold my hand?
ねえ、君も一緒に来てくれないかな
本当は行きたくなんかないんだよ
だから、どうか手を握って……

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冒頭に書いた通り、和詞と英詞のリンクがご理解いただけたと思います。

「遠い月」は
everything's so blurry（何もかもぼんやりしている）と繋がり、
「あの葉が散る夜」は
語り部の命 = 語り部から見ている情景 が尽きる瞬間のメタファー、
「きっとここに私はいない」は
I know there is no tomorrow（私の知る明日はもうない）を直接的に表し、
「つぶやき笑う君　鮮やかに」は
最期の時に見た君の姿……という具合ではないでしょうか。

2サビの後はテンポが下がってブレイクダウンに入り、
スクリームパートも既に出た歌詞をうまく回収しています。
リンクの動画では分かりませんが、ぜひフルで視聴していただきたい……

他の楽曲でも言えることですが、楽曲に連動して情景と感情が浮かんでくるような構成が大好きです。

絶賛活動中の音楽サークルですので、初めて知った方は是非チェックしてみてください。クオリティも界隈の特殊性も、意外性は抜群だと思います。