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ずっと前からプチプラだった私が、最近のプチプラブームについて考えてみた。



「全部1円!? 激安お買い物生活」という本を出版したことがあります。
ヤフオク!の1円オークションで色々なものを1円で落札していたのです。

この本が出たのは2004年ですから、今から14年も前に、私はプチプラどころかスーパープチプラしてました。私がそんなことをしていた当時、多くの人は小綺麗なちょっと高いお洋服を着ている人が多かったのですが、そんな中、私はパーティーにもテレビ番組にも1000円以下のお洋服を着て行ってました。

今でも、私が着ている服のほとんどは2000円以下だと思います。今年はうんと奮発して3900円のコートを買ってしまいましたが、楽天ポイントで2000円以上値引きされたので、実際には1800円でした。

最近感じるのは、新品でも安いものが増えたな、ということ。
GUとしまむらの存在がとても大きいと感じています。当時そういう安売り量販店はなかったのです。激安派の私は格安の服屋でもアウトレットコーナーを狙うのでさらに激安です。先日も娘のスカートを2着GUで買いましたが、1着190円だったので2着買っても380円。布代にもならないくらいお安いので本当に助かってます。

今年の私のヘビロテの普段着はRyuRyuのニットワンピです。こちらもアウトレット価格で1着790円。可愛いので色違いで買いましたよ。薄手なのにカシミアタッチであったかいんです!(えんじとグリーンのボーダーを買いました)

なぜ私がここまで服にお金をかけないかというと、他のところでお金がかかるからなんです。シングルマザーなので子どものお金がすごくかかります。教育費も用意しなくてはならないし。それに我が家は全員本が好きなので、洋服代より本代のほうに何倍もお金をかけているんです。

最近、多くのファッション誌がプチプラ特集をしています。以前は考えられなかったことです。プチプラの服の品質が良くなり、オシャレ度も上がったから、というのも多少はあるのかもしれません。でも個人的には思うんです。

みんな、ムリしなくなったんじゃないかな。

って。もしくは、ムリできなくなったのかもしれません。
高い洋服を背伸びして買わなくても、巷には安くていいモノが溢れているのだとしたら、それで十分なんです。特に流行りものは、ワンシーズンかツーシーズン着たらトレンドじゃなくなってしまうかもしれないし。

以前は欲しい服を買うために、アフター5にバイトをしてでも手に入れる女性がいましたが、最近はそんなに頑張らない考えかたが増えたのかもしれません。

私は、これでいいと思うんです。だってお金がその分浮いたら、好きなことに使えるんだし。みんながみんな服に頑張る必要はない。限られた額であるのならば、その中から、それぞれの好きなことに費やせばいいんです。

私は本ですが、人によってはメイク用品でも、映画代でも、旅行代金でも、なんでもいいんです。お金の使い道が今までの画一的なものではなく、細分化されつつあるのを感じています。

私は未来学者のレイ・カーツワイル博士の本が好きなのですが「人類の未来」という本でのインタビューで、今後、3Dプリンターが普及したら、みんな自宅で好きな服をプリントするようになり、衣料費は格安になるだろうという予言がされています。今後はみんな、型紙を購入するようになるのだとか。

この予言が実現するのにはあと何年もかかるとは思いますが、少なくとも今、日本では、3Dプリンタを使った時と同じくらいの格安さで服が手に入るようになりつつあるようです。

今後はGUやしまむらを愛するプチプラ派と、ブランドが好きなブランド派に二分されるのではなく、自分のスタイルを貫く自己流派が増えていくのだと私は思っています。私自身は流行りものが好きですが、今後は流行という作られたもの、与えられたものではなく、自分なりにいいなと感じた服を選ぶ人が増えていくのでしょう。そして自分で納得ができたのなら高いお金を出してでも購入するのでしょう。最近クラウドファンディングで個性的な服がよく販売されていますが、それもその流れのひとつなのだと思います。

私自身は、本にお金をかけたいので、今後もずっと、激安派を貫く気がしています……。

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