精神世界の学びを熱心にしていると、あちこちの方角から、

本当の自分を思い出しましょう。

本来の自分に戻りましょう。

という声が聞こえてくるようになると思います。

ふむふむ。

そうか、そうか。

本当の自分を思い出して、そこに戻ればいいのね。

と、素直にメッセージを受け止めることができる人も、それだけでは悩みがなくなりません。

それどころか、本当の自分がどんな自分なのか、わからなくて、今度はそのことについて悩み始めてしまいます。

私たちの体は、私が味わう感情や、湧いてくる思考が流れるパイプのようなものです。

私たちは、自分の体に流れる感情や思考を、自分自身だと思いこんで、

ああ、なんて私は辛いんだろう。

どうしてあの人はわかってくれないんだろう。

など、感情や思考に振りまわされ、それを抑え込むか、爆発させるかの選択を、いつもしています。

でも、体の中に流れる波動(感情や思考)を感じるあなたが、体の外に存在するのです。

その波動を観察しているあなたが、本来のあなたです。

あなたがいないと、それらの波動は認識されることはありません。

それなのに、私たちは、その感情や思考を自分そのものだと思って苦しみます。

本当のあなたとは、あなたの感情や思考に気づいている「意識」のことです。

悲しい気もち

不安な気持ち

辛い感情

怖れの感情

などを味わっている存在があなたなのです。

そこに気づくことができたら、今度は、それらのネガティブな感情が湧き上がってくる原因となる〈思い込み〉に気づいてみましょう。

なぜそれが起こって怒りが湧くのか。

理不尽に感じてしまうのか。

同じことが起こっても、反応の仕方は人それぞれ違います。

それらの感情が引き起こされてしまうのは、

そうであらねばならない。

そうではないと自分は幸せにはなれない。

自分だけがそう思うのではない。

みんなもそう思っている。

などの思い込みが必ずあります。

その思い込みに気づくことができたら、あとはそれを外していくだけです。

思い込みという言葉が受け入れられないのなら

自分は思い込んでなんかいるのではない。

本当にそうだから辛いのだ。

という気持ちを外してください。