Survey of texture:The International Chocolate Awards 2017

チョコレートの原材料におけるテクスチャの違いやその評価は、どうなっているのかという観点で調査を始めました。

チョコレートは口当たりを良くにするために、ココアバターが追加されることが多いです。しかし、美しいモールドで有名なDick Taylor Craft Chocolateは、ココアバターを入れずカカオ豆と砂糖だけで滑らかなチョコレートを作ります。

一方、同じカカオ豆と砂糖だけを原料にするメーカーであっても、Minimalはあえて粗いジャリジャリとした食感をしていますが、The International Chocolate AwardsやAcademy of Chocolateで賞を獲得する程の評価を得ています。

そこで、The International Chocolate Awards 2017で受賞したメーカーのチョコレートの原料とそのテクスチャから、評価の傾向や世界のトレンドがわるかどうか確認してみようという、とても軽い気持ちで、調査を始めました(笑)

調査対象は、The International Chocolate Awards 2017 World Final における”プレーンダークチョコレート”に関する以下のカテゴリで受賞したメーカーです。
・Plain/origin dark chocolate bars
・Micro-batch – Plain/origin dark chocolate bars
・High % plain/origin dark chocolate bars (85% and over)
・Rough ground/textured plain/origin dark chocolate bars
・Plain/origin dark chocolate bars made with alternative natural sugar

テクスチャはメーカーHPや世界のチョコレートマニアのレビューを参考にしました。滑らかな口当たりにも何段階かあると思いますが、ここでは、大雑把にsmooth(滑らか)かrough(粗い)かの2種類としています。
結果は以下の通りです。

※La Rifa Chocolatería 、Nina Fine Chocolates に関しては、情報が少なくて調査できませんでした。

調査した21メーカーのうち5つがカカオと砂糖のみ。
さらに1つがrough(粗い)なテクスチャでした。

7割以上のメーカーにココアバターが入っているところから、ココアバターを加えないで滑らかなチョコレートを作っているからといって、必ずしも高評価につながっているわけではなさそうです。プロセスよりも味が重要なのですね。

あと、賞のカテゴリに『Rough ground/textured plain/origin dark chocolate bars』があることに注目です。今回受賞しているのはMinimalだけですが、ジャリジャリした食感の製品は多くなっている印象です。あえてコンチングしない製品を作っているトップメーカーがちらほら出てきましたし。

この調査をAcademy of Chocolateの受賞メーカーと日本のメーカーでもやろうと思いましたが、調査対象がめちゃくちゃ多いのと、今回の調査で、原材料や結果としてのテクスチャから、製品の美味しさが計れるわけではなく、すべては食べた時のバランスで評価されるということがわかったので、少し中途半端感が否めないですが、このSurvey of textureはクローズしたいと思います。クローズさせてください(笑)

また何か調査欲がでてきたら、調べたいと思います。
もうすぐAcademy of Chocolate 2018の発表があるので、楽しみです!