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意外と知らない広告に関する3つの考え(2020年版)

◯企業はプッシュ型の広告にお金をかけているが、結果、ユーザーに嫌われることを一生懸命している

人間の集中力は金魚以下(金魚:9秒、人間:8秒)と言ったものだが、
直近それが1.3秒まで下がってきているというデータがあります。

普通に生活していても、10万以上の情報に無意識に触れる現代、
1.3秒で自分に必要な情報かどうかを判断している。

そんな中、企業の広告は雑音でしかない。
さらにフリークエンシーを高める程、認知度は高まるものの、
逆にプリファレンスが低くなるという悪循環(お金をかけているのに、泣)

ただしユーザーに心地良いコミュニケーションの一貫となるのであれば、雑音にはならずに、結果プリファレンスが高まる。
つまり工夫次第でチャンスにもなるし、首を締めることも容易な状況である。

◯広告の概念はとっくに拡張され、再定義されている

広告の枠に掲載するのが、広告ではなく、結果として広告的な効果を得たものを広告となっている、それはPR要素を含んだ広告でもあるし、広告要素を含んだPRとも言えるし・・・

例)OOH:当時の、渋谷駅のクロネコモフモフ「巨大黒猫看板」
例)POS:Sadolin の美術館なのに、絵画ではなく壁の方を鑑賞する客、Kelopticの印象派絵画がリアルになるほど視界がクリアになる眼鏡
例)LP:安室奈美恵のChrome版PV
例)VIDEO:小林氏のYotubePV

また、オンライン接点が定常的な生活になっているので、SNSや動画もある意味媒体でもなくなってきている。
よって、総括したら、時間軸と意識軸で、どういったタッチポイントで「どういったコミュニケーションをどうとっていくか」の一言に尽きてしまうかなと思う。

どう広告を出そうか、どうPRをしようか、SNSをやろう、これだと、じゃあ広告屋?PR屋?SMM屋?という発想になってしまうので、どうコミュニケーションを図っていこうかを発想の基軸に常におかないと、無意味な時間とお金だけが垂れ流されることになりえる。

◯広告(<プロモーション<マーケティング)関連においては実は他社の結果論はあまり参考にできない

広告を考える前に、広告も、マーケティングの一部、プロモーションの一部のため、広義な部分で、コトラー、ドラッカー、T.レビットあたりは押させておきつつ、常にアップデートする国、業界、消費者をウォッチする、これは最低限必要なこと。

ただ、プロダクト、企業の文化(性格)、体制、人員、予算など状況は全て異なるため、あらゆるインプットや、多くの事象事例を参考にするのは良いが、ほとんど再現性がないことがので「真似」をしても成功はしない。

特にベンチャーが歴史あるナショクラの方法を真似たり、他社ベンチャーを参考にしたり・・・一時的にリスクが低減されることはあっても、それで伸びた企業は実際無い。

自らが自らの戦い方を覚悟をもってしないと勝てない。

例えば他社がこうしているからこうしよう、という考えが無いなと思う企業はDeNA、サイバーエージェントなど。
同時に、DeNA流、サイバーエージェント流など、他社が知りたくなる手法がある。とはいってもそれらを真似ても同じ効果は出ない。
前述を繰り返すが、プロダクト、企業の文化(性格)、体制、人員、予算など状況は全て異なるためだ。

例えば媒体一つとっても、2018年と2019年でTikTokは大きく変わってきている(広告商品もユーザー属性も)
そこで2018年の同業の成功事例を真似たところで、そもそも二番煎じに加えて、広告商品もユーザー属性も違うので微妙というわけだ。

さらに事例は表面的な部分しか見えず、内部細部が見えない。しかしその表に見えないところに秘訣があったりすることもある。プロダクト自体や、メディアパワーのおかげで成功したプロモーションも、実は情報の着火のタイミング、着火の方法、その火種を複数派生させ、しかも大きくするという狙った設計部分が肝であった、など。

ただし、他社事例をしって、引き出しは出来るだけ多い方が良い。その都度で共通の法則や掛け算によりアイデアが産まれたり、そのアイデアの精度も増すから。そういったことも含めて、正しい思考の方法を身に着け、考え抜いた先に良い結果が待っているので、自社努力をし続けることは大事である。

ちなみに良い結果が出る場合というのは、得てしてあらゆる社内外の関係メンバー、ほぼ全員に疑いがなく「これはイケる!」という雰囲気と、それを心から思っている時であるのは言うまでもない。

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