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[英詩]Robert Frost, 'Waiting'

※ 旧「英詩が読めるようになるマガジン」(2016年3月1日—2022年11月30日)の記事の避難先マガジンです。リンク先は順次修正してゆきます。

今回は米詩人ロバート・フロスト(1874-1963)の詩 'Waiting' を読みます(1913年に発表)。英詩のマガジン購読者向けの本配信です(〈英語で書かれた詩〉の回)。「待つ」という題ですが、語り手はいったい何をまたは誰を待つのでしょう。

フロストは米国を代表する詩人です。ケネディ大統領の就任式で詩を読んだことでも有名です。

これまでに次のようなフロストの詩を扱ってきました。

フロストは親しみやすい詩人ですが、踏み込んで読むと、深みがあります。

目次
まとめ
原詩
日本語訳
韻律
解釈

※「英詩が読めるようになるマガジン」の本配信です。コメント等がありましたら、「[英詩]コメント用ノート(201802)」へどうぞ。

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英詩の実践的な読みのコツを考えるマガジンです。
【発行周期】月3回配信予定(他に1〜2回、サブ・テーマの記事を配信することがあります)
【内容】〈英詩の基礎知識〉〈英語で書かれた詩〉〈歌われる英詩〉の三つで構成します。
【取上げる詩】2016年11月から主にボブ・ディランとシェーマス・ヒーニでやっています。英語で書く詩人として最新のノーベル文学賞詩人たちです。
【ひとこと】忙しい現代人ほど詩的エッセンスの吸収法を知っていることがプラスになります! 毎回、英詩の実践的な読みのコツを紹介し、考えます。▶︎英詩について、日本語訳・構文・韻律・解釈・考察などの多角的な切り口で迫ります。

英語で書かれた詩のバックナンバーはこちらをご覧ください。

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まとめ

フロストの詩「待つ」は処女詩集中で唯一の無韻詩だが、脚韻以外の各種の韻を散りばめ豊かな響きを内蔵する。語り手は黄昏どきの干草の山に身を潜め、夕日と月光の共存を交唱と呼び、鳥や虫の音に耳をすまし、静けさをより鮮明に感じる。持参した詩集を思い出すが、何よりこの詩行が愛する者の目にふれるときのことを想う。


原詩

Waiting
'
Afield at dusk
Robert Frost

What things for dream there are when specter-like,
Moving among tall haycocks lightly piled,
I enter alone upon the stubbled field,
From which the laborers' voices late have died,
And in the antiphony of afterglow             5
And rising full moon, sit me down
Upon the full moon's side of the first haycock
And lose myself amid so many alike.

I dream upon the opposing lights of the hour,
Preventing shadow until the moon prevail;        10
I dream upon the nighthawks peopling heaven,
Each circling each with vague unearthly cry,
Or plunging headlong with fierce twang afar;
And on the bat's mute antics, who would seem
Dimly to have made out my secret place,        15
Only to lose it when he pirouettes,
And seek it endlessly with purblind haste;
On the last swallow's sweep; and on the rasp
In the abyss of odor and rustle at my back,
That, silenced by my advent, finds once more,      20
After an interval, his instrument,
And tries once – twice – and thrice if I be there;
And on the worn book of old-golden song
I brought not here to read, it seems, but hold
And freshen in this air of withering sweetness;      25
But on the memory of one absent, most,
For whom these lines when they shall greet her eye.


日本語訳

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