見出し画像

口角を上げよ、さらば人生は拓かれん

日本から友達が来ていたので、ここ数日、さまざまな観光地をまわりお互いに動画を撮りあったりした。

その動画を見て、自分の口角が常に下がっていることがとても気になった。機嫌が悪そうに見える。

社会生活においては顔の造形よりも表情の方が重要だ。口角を上げたい。

美容外科医の高須幹弥氏は口角挙上手術をする前に口角を上げる表情を癖付けろと言っていた。そういえば、かの君島十和子さまも車の運転中は常に笑顔をキープしているそうだ。

さっそく四六時中、口角を上げる生活を始めてみた。

口角を上げた状態で街に出てみると意外な感情が湧きあがった。

「なんかわたし、ナメられそうだな…」

自分でもびっくりだった。顕在意識では「ナメられたくない!」と思いながら生活していたわけではない。どちらかといえば、機嫌のいい優しそうな人だと思われたいんだけど!?!?

そこでふと、10代の頃を思い出した。

まぁまぁ痴漢の多い路線で通学していたので、被害に遭わないために、電車に乗る前は周囲を睨みつけ、怪しげな人がいれば舌打ちをしたりわざとらしくため息をついて威嚇していた。街中で危なそうな人を見かけたら、電話をかけるフリをしてガラ悪く話した。

小柄で幼く見られがちだったわたしは「とにかく気弱に見せないようにする」という護身術、処世術をいつの間にか身につけていたらしい。



人間の表情や仕種に、無意味なものなんてないんだろう。への字に曲がった口は、きっと幼いわたしが虚勢を張って懸命に生きてきた名残りだ。よく頑張ったね。

もう不機嫌そうな態度で周りを威嚇する必要はないな、と思った。ナメられるのかもしれないけど、ナメられた結果生じるあれこれをわたしは抱えて生きていける気がする。

への字口の少女に「お疲れさま」と別れを告げて、自分も周りも幸せにする福々しい顔をしたマダムを目指すことにした。





※いつもスキ・コメント・フォロー・シェアありがとうございます!とっても励みになっています。


サポートのお気持ちいただけたら嬉しいです‼︎大好きなコーヒーを買って、飲みながら記事書きますね♡