ブルーピリオドがあつい

【俺はピカソの絵の良さがわかんない】

twitterかなんかで『ブルーピリオド』があついって聞いてはいたけど、ちょっと距離をおいていた。あ、『ブルーピリオド』ってのは漫画です。美大を目指す高校生が主人公の漫画なんです。どうせ、美大生あるあるを詰め込んだ、今までなかった!みたいな美大を目指した人に刺さる漫画なんだろうと勝手に思っていました。ただ、読んでみると、、なんだか30半ばのおっさんにも刺さるものがありました。

本当に世界をきちんと"見る"ことができてるか

絵を描くって書く技術だけに目が行くんですけど、絵が上手な人って"見る"という行為の解像度が全く違うと思うんです。光と影の見方、色の見方、すべてにおいて解像度が高い。同じものを見ても、見分ける情報が全く違うので、より細かい絵が描けるんだと。その"見る"という行為を少しずつひも解いてくれる。そして、自分が見た映像を信じて表現する。絵って、本当に奥が深いんだと感じさせてくれました。

『あなたが青く見えるなら
りんごもうさぎの体も青くていいんだよ』

なんて名言も飛び出してきます。今は情報があふれているから、権力を持った人やより深い知識を持った人の意見が正解だという風潮があります。より説得力を持たせた人の意見が通るし、より正解らしい意見なら大きな声で発信していいみたいな風潮があります。でも、自分自身が感じたことは大勢の人が間違いだということであっても、自分自身に感情が生まれたことは紛れもない事実で、それを表現することは誰にも止める権利はないんですよね。みんなが赤だというものを、青だと感じたら、その人にとっては青なんです。

そういう自分が感じたものを殺さずに、大事に表現できるような大きな大人になりたいと感じさせてくれた作品でした。ブルーピリオド。芸大を本気で目指したことはないけど、自分が高校生くらいのころに、自分の知らない世界で同じような戦いがどこかで繰り広げられていたのかと思うと、まだまだ知らない世界はたくさんあるなーとしみじみ感じた漫画です。

絵を描くことの奥深さも感じたので、ちょっと本気で絵を習おうと思います。言葉以外で感情を表現する方法を手に入れるのも悪くないかもしれません。言葉でももちろん表現していきたいなと思ってます。このnoteで。

とりあえずブルーピリオド、読んでない人読んでみてください。あの頃の胸の熱さがここにあります。(今日は1000文字いきました)

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