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有意注意力2

注意力不足から大きなミスを発生させてしまい、とても落ち込んだおかげで、昔よく読んでいた中村天風をもう一度読む機会を得ました。

研心抄の第二節 有意注意力集中の訓練法  の中に

「よく老人になると物覚えがわるくなるというが、厳密にいうと老年になったために記憶力が減退したという事よりも、今一つ他に理由があると思う。
その理由とは有意注意を習性化する事なしにただ成行に任せて生活して居たために、自然にすべての事物を一々明確に心に印象づけなかったので、その当然の結果として記憶に残存する分量がなくなり記憶力が薄弱になったように感ずる。

その証拠には万一老年になったために記憶力が減退したというのなら、年老いるに従って過去の経験や昔の出来事などを明細に語り得ない筈である。

ところが大抵の老人は自身の若い時代の事などを話し出すと、その当時の事実を細大洩らさず実に詳細に記憶している。

この事実より、老年になったから記憶力が減退したのではなく、有意注意が習性化されていないため、万事に対する注意が散漫となり、その結果逐漸的に生ずるその後の事柄を完全に記憶しないようになったのに相違ない。

この事が嘘でない証拠には、老年者でも有意注意を習性化することに努力すると、青年に劣らぬような記憶力が作られるのである。

何れにしても有意注意の習性化という事は、人生を完全に活きる要素として重大視すべきもので、およそ心力であれまた体力であれ、これを理想的に向上発達せしめるには、唯一の訓練である。」

とありました。

今まで体の筋肉・心の筋肉を鍛えることの重要性について考えてきたつもりが、記憶力を鍛えるという一番大切なことを怠っていました。

老年になったから記憶力が減退したのではなく、有意注意なるものが習性化されていないため、諸事万事に対する注意が知らず知らず散漫となり、その結果その後の事柄を完全に記憶しないようになってしまうことのないよう

1.何事にも興味を持つ

2.常に意識を明瞭に保つ

この点を常に心がけて人生を完全に活きようと強く思いました。




読んでいただいてありがとうございました。 サポートして頂いた方には、個別に手相、紫微斗数占い、易占いに関する相談を受け、サポートさせて頂きます。