見出し画像

劇場版おっさんずラブ感想

初日含め計3回、劇場版おっさんずラブを鑑賞してきた感想です。(注:ネタバレしかありません!)

大好きなドラマが映画化された記念として、感じたことをまとめよう!と思ったものの、普段長文を書くことがないので...。語彙力ないし思いつきをつらつら書き留めたものになるかと思いますので、読みにくいことは先に忠告しておきます...(汗)


まず、、ストーリーとか映画全体について、端々に気になること思うことはあるのですが、映画自体はめちゃくちゃ面白かった...!!!です。

ストーリーの詰め込み感、爆破とかの派手なシーン、アクションシーン、、ドラマ版おっさんずラブの雰囲気とはかけ離れていて、「あぁやっぱり映画だからお金かけてるなぁ」感は否めず。あとやたらと音が大きい(無理くりサントラを流しすぎ)とかちょっとしたことも気になったり。

でも何回か観るうちに、2時間映画として初見の人にも飽きさせないストーリーや演出はどうしても必要だから、結果的にあのくらいの派手さは必要なのかも、と思えてきました。

そしておっさんずラブは「王道のラブコメ」。映画も「ラブ」と「コメディ」のバランスが本当に良くて。恋人同士のラブだけじゃなく「家族」とか「仲間」、ただのお笑いシーンじゃなくてラブの延長線上に真剣なコメディが存在するというか...。とにかく、笑いあり感動ありの連続で色々な愛の形を見せてくれたドラマでした(*´∀`)


私にとっておっさんずラブの醍醐味は、「人を好きになることっていいよね」と思える「LOVE」の部分で。

ドラマ版で想いが通じあった春田と牧がどんなカップルになっているのかな、というのは一番楽しみにしていたところであったわけだったんですね。(一応言っておくと、私は腐〇〇ではなくただただ春田が好きな、春田に幸せになってほしい春田モンペです)

そんな期待をガラガラと崩れさせたシーン。

春田がから揚げを作った後片付けもせずうつ伏せで寝てた時の夜、

「結婚って本気で言ってます?」

「え、あの時結婚してくださいって言ったの冗談だと思ってる?」

春田が転勤してからの1年間、2人がどれだけ会っていたとかはわからないけど、この時結婚に対する意識がお互い違うベクトルを向いてるってとこがハッキリして。今は仕事に打ち込みたい牧とただただ牧と一緒に居たい春田。牧はこの一年あの家で春田を待っていた訳だけど、自分を成長させて春田に会いたいという思いがあったんじゃないかな。自分を認めて、応援してほしいと。春田は「結婚」という言葉に囚われて、現実的な事まで考えられてない。牧は未来を見据えて前を向いているけど、春田はあのプロポーズの瞬間で止まっているのかな、という印象でした。

牧は家を出ていってしまうけど、「花火一緒に行くって約束覚えてます?」と嬉しそうに誘ったり、花火大会では花火を見ながら春田が牧の手を握ったり。お互いがお互いをちゃんと好きなんだな、ということでは伝わってきた。

でも、些細なきっかけで好きな人を信じられなくなったり嫉妬したり、攻撃さえしてしまう。喧嘩のシーン、あれは春田がお子様すぎるなぁとしか思えないんだけど、好きだけでは上手くいかないと言う事を感じた。問題を抱えたままの恋人同士の関係って、脆くて壊れやすい。初めは綺麗だった花火が、見ていて儚くて悲しいものになった。辛いシーンではあるけれど、すごく好きなシーンです。(あとここの春田と牧の表情に関しては素晴らしすぎて永遠と語りたいくらいです...!!!愛しさ悲しさ怒りせつなさ全部詰まってます!!!)

あと、ここのジャスティスのシーン。ジャスティスの「大事な人にはちゃんと伝えなきゃ駄目です」。ジャスの抱える家族への後悔が春田の気持ちとリンクして、心が痛くなった。それと同時に、私自身も家族に勢いで心無い言葉を投げてしまった経験が頭を駆け巡った。相手に気持ちを分かってもらえないから、分かってほしいから酷い言葉を浴びせてしまった事。それを思い出してまた泣けた。

ジャスティス演じる志尊くんの演技がとても良くて、惹き付けられました。その姿に心を動かされる春田も切なくて、悲しくて、、とてもいいシーンでした。

春田が人質になり牧が助けに行って、ピンチになるところ。今思うと普通の不動産屋のサラリーマンなのに何故こんな事に...って少し笑える節はありますがw

好きな相手を失うかもしれない、絶体絶命な状況で、春田はやっと牧の気持ちに寄り添いながら素直な思いを伝える。

男性同士で結婚はできないこと、子供は持てないこと...言いにくいことを大事に丁寧に伝えようとする春田の姿に、目が離せなくなりました。喧嘩しても、かっこ悪い姿でも、歳をとっても、自分の事を忘れてしまっても......他の誰でもなく牧と一緒にいたい。家族になりたい。人生をかけて一人の人間を愛していくという覚悟が、牧の固まった心を溶かしてくれた。

春田は初めは道を間違ったり失敗したりするけど、後で修正できる人だよなと。ドラマでも、相手の心が動くのはいつも春田が正直な気持ちを伝えた時だった。

ドラマを見ずに映画を見ているひとは、春田がなぜこんなに牧の事が好きで牧じゃないと駄目なのか、もしかしたら伝わらないかも?とも思いました。(なんせ浮気疑惑シーンで始まってるからねw)でもドラマ版おっさんずラブを思い出すと、春田は基本誰にでも優しく見えるけど、一度心に決めた人をとことん大事にする人なんですよね。牧の一途なところ、口は悪いけど何やかんや春田には優しくて、尽くしてくれるところ、不器用なところ...全部ひっくるめて春田は牧が本当に好きなんだろうと。(だからやっぱりドラマを見てから映画見ることをオススメしたいっ)

ラストシーンは、良い終わり方なんじゃないかな〜と思います(^^)下の名前を呼び合うのは想定外でした。春田のニヤニヤニヤニヤを見てこっちもニヤニヤニヨニヨしてしまいましたよwそれからキスをした後のハグが、とっっても優しいハグで。大事なものを噛み締めるような表情で、別れを惜しみながら抱きしめる春田の姿にキュンときました。最後はお互い振り返らずに、未来に向かって歩く姿が「この2人なら大丈夫だ!」と思えましたね。

最後は結局また離れ離れになってしまったけど、私は2人が結婚式挙げて終わり、とかまたラブラブな恋人同士に戻れてよかったね、みたいなラストじゃなくて良かったと思ってます。続きが気になる終わり方はまさにおっさんずラブw


それからそれから、おっさんずラブで忘れてはならないのが部長!!!

部長に関しては、記憶喪失にさせるなんて展開考えた徳尾さん瑠東監督きじP最高!!GJ!!としか言いようがありません。  春田の事を忘れて、春田にまた一から恋をして...というまたドラマ版を最初から楽しめるようなワクワク感というか。部長の一挙手一投足が可笑しくて楽しくて(笑)恋をすると乙女で、健気で、一途で、嫉妬深いw大好きだった部長がそこには居ました。

春田を助けに行くシーンでは、ライバルの牧へ叱咤をくらわすシーンがほんとかっこよくて。ドラマでは部長と牧がぶつかり合ったことは最初の方しかなかったし。牧の最大のライバルは部長だと思うので(それは牧もきっと感じているはず)このシーンがあったのはとても良かった。

「俺は!ちゃんと気持ちを伝えたいだけなの!」「カッコ悪いとこも見せ合えるのが本当の愛じゃねーのかよ!」(だったかな)は部長!まさにそれなです!!!って総同意しました。潜在レベルで大切なことを分かっている部長は本当に人間として尊敬すべき大きい人だなぁと。

劇中ふと思ったのが、徳尾さんの脚本と瑠東監督は全体通して直接的な表現は避けているなぁと。細かい心情描写を描く代わりに印象的な台詞で含みを持たせるというか、余白のあるストーリー仕立てにさせていて。春田と牧が抱えてる想いとか気づきを、部長を初め他のメンバーが彼らの物語の中で言っていたり。

花火大会の日、マロのそこは浴衣でしょ?の後の「大好き」とか、蝶子さん「もう二度と、あんな思いしたくないのよ」

狸穴さん「付き合うのと結婚するのでは次元が違うからな」「応援できる関係でないとキツイよな」

さっきも書いたけど、部長の「ただ気持ちを伝えたいだけなの!」「カッコ悪いとこも見せあえるのがホントの愛じゃねーのかよ」

ちず「仕事も恋も手に入れる、天下取るから!」

武川「愛されるより、愛したい...!マジで!」←

他メンバーのストーリーにももっとスポットを当てて欲しかったのはあるけど、彼らの物語と春田と牧の物語がリンクしているのが全体的にまとまっていて良かったな、と思います。結果的に、恋人同士のラブだけじゃなくて、結婚とは、家族とは何か、その上で大事なことって一体何なのか。様々な事を自分の身に置き換えて考えさせられた映画でした。


最後に、、私的春田の大好きシーンをまとめておきます。

・オープニング、ドラマ映像がバックに映りながらせつなげに佇む春田の姿(たぶんココが1番イケメン)

・らいおんパンツ一丁の真っ黒シーン(なんかもう全部カワイイ)

・春田家帰宅。「まぁきまきまきまきまきまき〜」からのご飯要らないですよね→「っ!食べる食べる〜...」の顔。(可愛すぎて毎回しねる)

・部長に自分の事を忘れられてショックな春田(やっぱ春田は部長好きだわな...結婚しかけたくらいだからな...そしてはるたんって呼んでほしいよね絶対)

・サウナシーンは春田なんだけどちょっぴり田中にも見えるところ(これは仕方ない)

・サウナシーンのみんな出て行ったあとの顔(コレがラストの収録っていうのもあった?)

・ジャスと二人のシーン全部(志尊くんが思ってたよりものすごく可愛くて、春田の可愛さと相まってめっちゃ好き)

...なんかもっともっと書ける気がするんですが、そろそろ長いのでこの辺にしておきます。また思いついたら書きます。

長々と読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?