レゴ〜企業の原点に還る力を

レゴが「競争にも模倣にも負けない世界一のブランド」になるヒストリー、必読の一冊である。
独自性のあるプラスチックブロックで確固たる地位を築いたレゴが、特許が切れてコモディティ化し、世間と乖離した開発陣やデザイナーが改革を阻んで凋落。外部人材により「脱ブロック」事業で多角化を目指すが、混迷。自社の強みを問い直し、再びブロックの製造と開発に経営資源を集中する。自前主義を脱し、ファンとともに商品開発して広がりと新味を保ち、デジタル化にはプログラミング教材としての「ブロック」として適応し、競争力をさらに強くするのだ。
自分の組織に誰もが当てはめて考えると、同じような過程を経ていると感じることが多いのではないか。答えはシンプルだが、なかなか踏み切れない。意思決定の関与者が多く、忖度文化などあればなおさらだ。
我々も、移動が快適で便利で選ばれることと、「旅」がワクワクするものであることに、リソースを割いているか。駅という場所の価値の磨き上げにはどうか。じっくりまた考えてみる。時代は超速で、じっくり考えている暇などないが。
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