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『My destination...』は手ごたえのない男が二人だけの場所へ行けたお話

2023年は早くも2月に突入。寒く、雪が降り積もる日が続いてますがいかがお過ごしでしょうか?

 小松未歩さんのひとつの曲で一時間語る企画。開始が2022年の2月22日でして今月で1周年。そんな記念すべき回の題材が『My destination…』です。シングル『最短距離で』のカップリングでアルバム『lyrics』にも収録されています。

 私の『My destination…』における解釈ですが、今回は小松未歩さんのある曲におけるひとつの、あくまでひとつの続編として読み解いてみました。その曲とは…

手ごたえのない愛

です。
 では、そもそも『手ごたえのない愛』はどういう物語なのかと言いますと、私の解釈においては以下のようになります。


主人公である「僕」は「君」という女性に想いを寄せている。
だけど「君」には「あいつ」という将来を約束した人がいた。
いた。いたけどその「あいつ」は亡くなってしまった…。
「君」の心に「僕」が入り込む余地はない。


というストーリー。
 『手ごたえのない愛』の解釈は以前書いています。
 https://note.com/michisio_chance/n/n633081b7dd19

ここでの私は、手ごたえあるんじゃない?というスタンスで書いてました。
 その際に書き忘れていたのが「あいつ」と死別。時が経てば「君」を笑わせられている「僕」にチャンスがある、というのが私の見立てでした。
 そしてそんな「僕」にとってのハッピーストーリーになる続編を期待していました。

2つの曲を繋げてみる

『手ごたえのない愛』の世界を前提として『My destination…』を解釈していきますが改めて登場人物を説明します。()内は『手ごたえのない愛』での表記です。

・主人公である私 : 女性(君)
・あなた : 男性(僕)
・亡くなった人 : 男性(彼奴)

この3名です。
 この関係性を踏まえて歌詞を読んでいきます。

この世界を愛で満たす方法を探した
 大きく出てますがここで言う「世界」はあくまで主人公の脳内にある、私とあなた、そして亡くなった男3人の世界。
 あなたを愛しつつ、亡くなった男への想いもなくさずにどう折り合いをつけるのか。そういうことを指していると思います。

悲しいほどきれいな空
 
ここは空の向こうに亡くなった男を見ていて、語りかけている様子を描いてると考えます。
 なのでこの歌詞に続く「平気よあなたがいれば」の「あなた」はここだけに関しては亡くなった男に対してのものと思います。
 ちなみに『手ごたえのない愛』において「街中走り虹を探した」という歌詞がありますが、これも二人が虹の向こうに亡くなった男を見ようとしていたのかな?なんて思っています。

・片道切符で 辿り着ける所に行こう
・小さな町
このふたつの歌詞は『手ごたえのない愛』でいうところの「二人だけの場所(くに)」ですね。
 男の側の誘いを受入れたわけです。先に書いた「綺麗な空」の箇所は亡くなった男への報告だったのかもしれませんね。
 とはいえ…。

私たちは間違っているの?
 
ここでいう「私たち」はこの曲の登場人物3人。
 亡くなった男性への想いを心の奥にしまいつつあなたを愛していくし、あなたもそれに理解を示しているという、他人からは理解されにくい状況にあることを指している。
 そんな3人の関係性を示しているのが次の歌詞です。

白い指がさす星は 二人をそっと導く
 
私とあなたが星を指している。その星が二人を導く。その星はそう、亡くなった男(彼奴)です。
 その星が導いてくれたから二人は鐘が響く「小さな町」にいて、その星が見守る中で「永遠の愛を誓える」わけです。
 こんな3人の関係、誰もが理解できるとは思えません。なので他人が責め立てようが気にしない、となるのではないでしょうか?

最後に
 
以上が私の解釈ですが、考えても分らないことがあります。
 ・始まりの「でーん」という音
 ・タイトル『My destination…』の3点リーダー
なんでしょうかね?意味ありげで気になります。
 始まりの「でーん」ですがDEENバージョンの『手ごたえのない愛』の始まりが「でけででけででけでーん」でありこちらも「でーん」が印象的です。
 今回『My destination…』と『手ごたえのない愛』を繋げた理由の1つがこの「でーん」でして

 「でーん」→「でぇん」→deen

という知性のかけらもない思いつき。
 たまにはこんなことをきっかけに書いてみるのも面白いかな?と思い解釈してみましたがいかがでしたか?

 ということで今回もお付き合い頂きありがとうございました!
 また次回お会いしましょう!

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