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なんでそうなるんだろう

なんでそうなるんだろう

と、他人の考えていることについて思うことが

誰しもあるだろう。

〇〇だから〜〜だ。という論理では、

一見上手く理解できないようなことを感じるときだ。

なんで機嫌悪そうなのかな、とか

どうして話そうとしないのかな、とか

考えても思い当たることがなかったり

よく原因がわからなかったりする。

そんな時には、その人固有の合理性があるのだと、

思考過程があるのだと、

少し思い留まって考えてみる必要がある。

今日で、いぬのせなか座:山本浩貴さん+hさんによる

ワークショップが終了した。

各参加者の書いた四つのテキストを、

一人ずつ、ランダムに割り振り

その四つのテキストに関して、一テキスト対一テキストの

間に結びつきを作る(関係-喩と呼ばれる)、という実践をまず行う。

それから、六つの関係-喩と自分の書いたテキスト、

割り振られたテキストをもとに、

新たに560字以内のテキストを書く。

最終回では、他人の考える思考の手つきが、

その、イメージや語の関連を作り出す癖のようなものが

生々しく視覚化&言語化されており、

共有できる形になっていたのだった。

それを聞いて、見て、受け止める私の身体には、

ある種のきつさのような感覚が伴うのだが、

他人の中に入るようで、

身体とは別の媒体でセックスをしているような

そんな経験が確かに起きていたのだった。

自分にとっては必然的なことの流れも

他人にとってはよくわからなかったりする。

その説明をすること自体、野暮だと思うこともある。

でも、その人固有の思考過程を、

信じるもののあらわれを、

知りたいと思う欲望や配慮を

欠くべきではないだろう。

普段の会話のやり取りでは到達できないような他人の手つきを

目の当たりにする機会だった。

私の言語使用を更新するために

思考の型を更新するために

他者を利用すること。

それは同時に、他者を信じることでもある。

その端緒に、このWSで触れられたように感じる。


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