シリアでランデブー
ホムスのバスターミナルで知り合った陽気なスコットランド人のジェイと首都ダマスカスまで一緒に移動した。
結局彼とは国境を越え、アンマンまで過ごすことになった。驚いたことに、彼のパスポートは兄のものだという。
「シリア人には自分の顔も兄の顔も同じように見えるから大丈夫さ」
と笑うが、こんなキテレツな発想は日本人には到底無理だ。
それだけじゃない。ビールがどうしても飲みたいと2時間以上も捜索に付き合わされた。中東だから諦めろと何度も説得を試みても、絶対にあるはずだと一歩も引かない。そして、ついには手に入れてしまう執念には感服だ。
おかげでこちらも中東でビールを味わうという貴重な経験ができた。旅は一人に限るが、たまのランデブーも自分だけでは決してやらないことに巻き込まれるので楽しくもある。ケバブ屋での記念写真とかね。
ジェイ。ラグビーが大好きで、日本で開催されるワールドカップを観に行きたいと言っていたが来るのだろうか。
ラピュタのモデルとも言われるシリアのお城「クラック・デ・シュヴァリエ」。ため息がでるほど美しかったが、内戦の空爆でめちゃくちゃになったらしい。シリア旅行は写真データを紛失し、ほとんど記録が残っていないのが悔やまれる。
ジェイと泊まったゲストハウス。思ったより広くて、バルコニーでビールを呑んだ。
ダマスカスの街は美しい。特にオールドシティは、中世に迷い込んだような雰囲気が抜群だった。
今思えば、街のいたる所で結構大きめのアサドの写真を見たな。
バザール。首都は物に溢れていた。
また行きたい国の上位だが、まだしばらくは無理なのかな。
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