時への代価〜スペア〜39

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「どうか――カノン祭、見に来てください」
 夢は家の中にある自分の部屋で携帯電話を片手に、電話の向こうの皆川と話している。
「何故だか分からないけど、俺と君とは、会わないほうがいいと思うんだ」
 皆川はそう言う。
(会えなくなっちゃう。そんなのイヤ! どうしたら……)
「私――、私。皆川さんが好きなんです」
「え?」
「だから、会いたい。それに、私は会わなきゃいけないような気がするんです」
「――俺、も好きだよ。――でも、怖いんだ。君を失うのが」
(今、好きって言った!)
 夢の心臓が跳ね上がった。
 夢の嬉しいって感情が溢れ出してくる。
「それなら――、私の事を好きなら会って下さい。私は、いなくなりません」
「俺は、もう好きな人を失うのは嫌なんだ」
「もう……?」
「以前、君と似た子と付き合っていた。彼女は、病気で死んでしまった。君も、病院で死んでしまうような気がして、止められない」
「――私は、その彼女じゃありません。だから、大丈夫ですよ。きっと、似ているからそう思うだけですよ」
「――」
「大丈夫ですよ。私、健康ですから。どこも病気なんてないですよ」
「――」
「カノン祭、来てください」
「――分かった……よ」
 皆川は、自分が死ぬよりも、夢が死ぬコトの方がイヤなんだ――。
 夢も、自分が死ぬよりも、皆川が死ぬコトの方がイヤなんだ。
 ――ボクは、二人の思いの強さに感動した。
 今度は、二人とも死なずにすむだろうか?
 ……そうだ!
 あの男には魔(レヌフ)がいたんだから、カノン祭の日に現れたら、セリヌに魔(レヌフ)を退治してもらって、その後、魔(レヌフ)が付かない様にボクが見張ればいいんだ。

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michi7cchi

小説書くのが好きです。漫画や音楽も好きです。私の小説を読んで欲しいです。ラブストーリーやファンタジーが好きです。時々SFちっくなのも。昔は少女漫画家になりたかったです。ツイッターアカウント @michi7cchi1 です。

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