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山の声と人の音

RINNEさんとの共同主催。
Lucaさんをお招きして、変則的な2部制のLIVEを"初夏の調べ"と題しました。
山々(RINNE)と人々(FOLK)の初夏の営みと、ルカさんの音が調和すれば、其々が伝えたい大切なものがグッと伝わるのではないかと。
(※調べとは、音楽を奏でることを言います)


第一部 FOLK FOLK 挙式会場にて

(ここからは考察・持論が続きます)

前提として、Lucaさんの演奏技術や表現技術は言うまでもない。
その辺りの技術的な感想は割愛します。
歌い手として、声を[手段・道具]として、彼女が何を伝えたかったのかという考察になる。あと、天性の倍音については衝撃的だったので語ります。笑

彼女のMCは、ほぼ全てが実体験に基づく。自らのショッキングな出来事や、好奇心が揺さぶられた衝動を語るから、説得力がある。
「人が生きているところには、必ず歌がある。」
これは、民謡を歌う直前に発した言葉。
願い、憂い、祈るとき、人々は声を発する。
民謡を語るにあたり、この言葉が一番最適だった。
彼女は、何百人が歌い繋いできた民謡を、この時代に生きる代表として自分の声を通して伝承していた。彼女が民謡の歴史の一部になっていた。

伝えたくて歌う
遺したくて歌う
自分が救われてきたから救いたい
自分が気づいたから気づかせたい
その手段としての「声・音」なんだと思う。

オリジナル曲もさる事ながら、なぜ彼女の声と民謡があんなにも相性が良いのかを考察したい。
まずは癒しという抽象的な感覚をロジカルに考えた時、ハイパーソニックサウンド(ハイパーソニックエフェクト)の話が出てくる。

ハイパーソニックサウンドとは?
人間の耳に聴こえる周波数の上限を超えて複雑に変化する超高周波を含む音のこと。私たちの脳機能を高め、ハイパーソニック・エフェクトと呼ばれるポジティブな効果(健康増進、やすらぎ)を心身にもたらすことが科学的に証明されています。

ハイパーソニックサウンドは、多様な動植物が生息している豊かな自然でしか感じれないと言われています。伊勢神宮に参拝して、「なんだか癒されるなぁ」は、この影響です。ちゃんと肌で感じています。
しかし、豊かな自然でしか感じれない癒し(高周波)を、Lucaさんの声から確かに感じたのです。いわゆる倍音が、人一倍多い特殊な声なんだと思います。「倍音」がいくつも鳴った状態になると、いわゆる「揺らぎ」が出没し、ヒーリングボイスと呼ばれる歌声と感じる。
ロングトーンになると倍音が心地よく、目を瞑って浴びたくなる。

そして、この倍音は民謡の独特の歌唱法によって、効果を最大化している気がする。(気がしているだけで根拠は無い)
民謡のロングトーンにある揺らぎや歌い回しと、Lucaさんの天性の倍音が、ものの見事にマッチしているんです。相性バッチリなんです。
Lucaさんがパンクロックを歌う世界線にも興味があるが、民謡が間違いなくハマることはわかった。


民謡の力・Lucaさんの倍音を以って、ロングトーンが、音としてではなく、声として入ってくる。つまり、ロングトーンが言語となって感情を乗せて伝わってくる。これが癒し納得気付きに繋がる。これは、ただフゥ〜っと伸びているサウンドを、「音」として聞いているか「声」として聞いているかの右脳左脳の使い方によって変わる。

欧米人と日本人では、聞き取り方が違うと言われている。
例えば鈴虫のリンリンと聞こえるもの。
欧米人は「ただの音」として捉えるから、ウザいと感じる。
日本人は「鳴き声」として捉えるから、風情があると感じる。(この鈴虫の鳴き声にも倍音がある(癒!!)
果たして皆さんは、音として、声として、どう聴き取っているでしょうか。

優しいのが大丈夫な世界。

LIVE中のこの言葉。これはみんなが心に刺さった言葉であると同時に、大丈夫とは?と考えさせられるフレーズでもあった。
これは、優しさが持つ誤解として、『甘やかしてる』『ほったらかしてる』『許しすぎている』など、優しいとはいえ一部否定派が出てしまう事がある。優しいだけじゃダメでしょって意見。
でもそうじゃなく、優しさってどう考えても優しさなので、優しくて当然じゃん。優しさを認めようよ。優しくていい。Let it be、これでいいのだ。
『優しくない』より、『優しい』の方がよっぽど幸せでしょう。という、優しさを許容し、優しさがちゃんと肯定されている状態を、『大丈夫』と言っていたんじゃないかと思う。
優しいを13回使ってゲシュタルト崩壊してきましたが、それすら優しさで包んでほしい。

僕は働くことで伝えていく。
Lucaさんは歌うことで伝えていく。
自分の命をどうやって、なんのために使うのか。
これを理解して役割を全うしている人は、「いつ死んでもいい」と言い張れる人。
久しぶりに「いつ死んでもいい」をポジティブに共感できる人に会えて嬉しかった。

長文・駄文・乱文ですが、昨日感じたことをそのまんまの勢いで綴りました。
みなさま、良き初夏をお送りください。

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