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20年以上毎晩のように深酒をしてまで嫌な気持ちをごまかしてきた私。現実が様変わりするネガティブな感情の取り扱い方

無自覚に見たくないものをごまかそうとしている習慣が飲酒でした。今でもお酒は好きだけど、これまではどこかストレスを感じていてそこから解放されるために飲んでいたんだな。そしてそのストレスの原因はあまりやりたくないことを無理してする生活とか、目を向けたくない気持ちとか、やむなく受け入れている現状とか、そんなものだった。ぼんやりとしたもので自覚はないし、そこをあえて見に行く必要もなければ、見なくてもなんとかなっていた。遠心力みたいな力で押されるように毎日を生活していたのだけど、それは知らず知らずのうちに積み重なってそして私の場合は爆発した。きっと世のうつ病の人とかも似たようなことが起きているんじゃないのかな。そして頑張りやさんや責任感が強ければ強い人ほど発見が遅れる。私みたいに大事故になる前に少しずつ気持ちが楽になる人が増えたらいいな。

その前にそのネガティブな感情は宝になると知っておくといいと思う。いやな気持ちになるのと体調が少しすぐれないのはよく似ている。例えば腹痛は食あたりや盲腸やいろんな病気のサインとして起きる。ネガティブな感情はまさにそれと同じでなにか自分にとってよくないことを知らせてくれるサインだ。自分が大事にしているものを確認するためのものだったり、もしかするともう必要のない思い込みや習慣みたいなものを捨てる合図だったりする。そのサインを無視していると、腹痛と同じようにどんどん痛くなってしまう。だからサインにはより早く対処したほうが傷は浅くて済む。

私の場合、その手の気持ちは全部怒りに転嫁していたのでいつも怒ってばかりいる人だった。なんでこんなに起こりやすいのだろうと自分でも思ったし、なんとかしたくてアンガーマネジメントも勉強した。でもアンガーマネジメントは二次感情であるということは学びだったけど、その元となる一次感情である悲しい、寂しい、みたいなネガティブな感情があるというだけでそれ以上は学べなかった。まあでも私は悲しいんだな、ということはわかった。そしてそれは私の深いネガティブ感情のほんの入り口であった。

それから私はその自分のネガティブな気持ちに向き合ってきた。その気持ちに寄り添うこともあったし、ただ観察することもあった。その気持ちが辛いものであることに変わりはなかったけれど、その気持ちに付き合っていくうちにどこか気が済むというか、逃げ回らなくてもよくなった。それはその気持ちと戦ったり、無視したり、ごまかしたりしなくてもよくなって、しまいにはそんなに気にならなくなってきて自分の居場所が広がるような感じになった。ネガティブな感情と向き合う準備が整ったということだったのかもしれない。

そんな風にネガティブな感情を見ていくと、なんなら全部単なる自分の思い込みだったんだなと気づいた。例えば、うちの夫は気が付かないし気の利かない人だけれど、それに対して助けてくれない人とレッテルを張っていたのはもしかしたら自分だったのかなとか、もう少し上手に助けを求める方法もあったかもしれないなとか、自分の固定化したものの見方、とらえ方ややり方を工夫する余地があったかもしれないと自分が緩めることができた。自分の考えを緩める装置が、ネガティブ感情を昇華してあげることなのかもしれない。ネガティブ感情は無視したり放置したりすると、逆に囚われてしまうようにできている。だからしっかりそれを見て、見るのが辛かったらどこか遠くから見るように観察してみることからやってみるのがおすすめ。どこか遠くから自分を見るようにしてその気持ちを観察すると、悲しむ自分がいる一方で、それを外から見ているもうひとりの自分に気が付く。

もう一人の自分が大きくなると、もうネガティブな感情に振り回されたりしないで済むようになる。そして私はそのもう一人の自分を頼りにすることができて、それは絶大なる安心感を生む。その時のもう一人の自分は出演者ではなく監督的な立ち位置で、出演している自分の選択や判断をより満足いくものにする大きな手助けとなる。何を隠そう私はHSPなので、全くの作り話や映画の話でも胸が張り裂ける。そんなあたしにはいつだって監督のあたしがいる。それを忘れないでいるだけで、少しは落ち着きを取り戻すことができる。

日常には感情を揺さぶられる出来事があふれているけれど、それを味わいつつもそこにとらわれることなく生きることができるようになると、自分の人生をクリエイトすることができる。周りに振り回される人生から自分が演出し監督する人生へと変わる。それができるようになると自分の人生は誰のせいでもなく、周りのおかげで楽しく幸せに過ごせるすばらしい人生になる。ネガティブな気持ちや周りの環境や人のせいにしないで済む人生は誰にとってもきっと豊かで素敵なものだ。そんな風にみんなが生きられる世界は今よりもきっと素敵なところだろうな。ネガティブ感情は昇華してあげると目の前の現実が劇的に変わる。ネガティブ感情は次の世界へと羽ばたくために捨て去る重しみたいなものでそれを手放すことでどんどん軽やかになる。これからは風の時代って言われてるけれど、そういうことかもしれないよね。以上が私のおすすめするネガティブ感情の扱い方。誰かが軽やかに生きられるきっかけになったりしたらうれしいな。

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