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ううう、てなってんの脳が

この頃、目を疑うことが多かった。

目、で見たものを、うまく脳が処理できない
という意味だ。
目では見たものの、脳が理解に困っている
状態。
みなさんもございませんか。


少し前、さすまたで強盗を退治した、
宝石店の店員(巨漢)がいた。
ほんとうに、現実に、さすまたを使える
ひとがいた、と思ってすっかり感心して
しまった。

さすまたについて、ちょっと興味がわいたので、調べてみることにした。
さすまた、という道具名もおもしろい。

さすまたは、本来ひとりで、1対1で使う
ものじゃなくて、3本くらい使って、
3人それぞれが、
腕係、胴体係、足係、みたいにして
体の各部位を拘束し、悪党の手も足も
出なくするものらしい。

ほんとうは、不審者が入ってすぐに
抑え込めるように、玄関においておくことが
推奨されている。
しかしさすまたは、自立しないので、
どこにおこうか置き場に困り、
結局は物置のすみみたいな場所に
置くことになり、いざというときに使えない、
という場合が多い、という。

例えば小学校の玄関に。
3本、さすまたが置いてあったら。
と想像する。

あかんあかん。
男子がいるやん。

10歳までの男子は、棒を見ると持ってみたく
なり、持つと必ず振り回し、戦いを始める。
あれなんなんですか。
男子の生理的現象。
もう、自然の摂理、と言っていい。

わたしの職場も小学生だらけだから、
棒という棒は隠している。
棒があることで、取り合いになり、
ケンカになり、
必ずいらん事に発展するからだ。

なんであんなに棒がすきなんだよ。
怒りすらわくわ。

さすまたを、玄関においておくのはちょっと
ハードル高いなあ。
でも使い方を知っておく、と役に立つ場合も
あるよな、今回のように。

買ったらいくらするのかな、
と調べていると、
こんな商品があった。

安い

ヤーッていっている。笑顔のちいかわが。
ちいかわのソフトさすまた。
まあ、かわい。
小さいのでしょう?
と思ってよく見たら
70センチ、とある。

うそやん。
糸ようじくらいだろ?
と脳が言ってる。

これは、かわいいし、糸ようじみたいに
見えるけど、70センチあって
ちょっと柔らかいんだ。

これは、かわいいし、糸ようじみたいに
見えるけど、70センチあって
ちょっと柔らかいんだ。

て、何回も言い聞かせるけど、
ううう
てなってる、脳が。

おもちゃであり、武器でもある。
さすまたの練習にもなるし。
ソフトだから固くはない。
5.6歳くらいの子が、突っつきあって
遊ぶんだ。

そんな感じの場面までイメージして、
子どもまで登場させて、
一生懸命、脳を納得させようとするが、
実物を見せるまで納得してやらないぞ。
と言ってきて、ほとほと疲れてしまった。

またある日。

起きてすぐ、テレビボードに目をやると、
でっかいとんかつがあった。
とんかつ。
こんなとこに。
でっかいなあ。
こんなとこになんで。

とぼんやり考える。

揚げたっけ

プリントの上においてあったから、
揚げたて
みたいに見えた。
脳が、困惑していた。

とんかつ?なに?
とんかつ?どうぶつ?
ううう

これは、、ベレー帽だわ。
と言い聞かせる。
ベレー帽ベレー帽。

夫に、

起きたすぐに、ベレー帽がとんかつにみえた。

と話すと、

「俺もなんかこれがポンって置いてあったら
ゾワ。てするからしまって」

と言われた。


別の日。

その日はお店で、貼らないカイロを
探していた。
今年、貼るカイロばかり売っていて、
貼らないカイロが品切れで困っていた。
わたしは貼る派だけど、あとの家族3人は
貼らない派だから。
これを見たとき、

パッチワーク柄?



はるの?はらないの?はるの?はらない?
ううう
と15秒くらい、
脳が迷っていた。
仕事帰りで疲れていた、というのもあるけど。

いやこれ、よく商品会議を通過したもんだな。
わたしが社長なら、

「これは、、まぎらわしい!
それから、はる一番、の文字、点線にすな!
あと、なんでパッチワークなんか説明して」

て、ゆうね。

いま!
ちいかわさすまたのパッケージをよくみたら、

「空気を入れてふくらます、ソフトさすまた」

って書いてあるじゃない!
バルーン的なやつな!はいはい。
それなら800円は高いくらいだ。

イメージ完了。
問題は、素材と固さだった。

やっと、脳が納得してくれたわ。

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