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綿貫大介「タモさんのヨットは日本の宝」(滞在1日目)

「パッとしない」。静岡県のとあるエリアの特徴として、その一言が書かれた記事を見たことがある。そこには、静岡県をいくつかのエリアで分けた上でダイナミックに整理したらこうなる、という、ざっくりした偏見混じりのイメージ地図が載っていた。あるエリアには「サーファー」。あるエリアには「ヤンキー」。あるエリアには「都会っ子」。あるエリアには「田舎者」と書かれていて、どうやら人にフォーカスを当てたヒューマンドラマ的分類で区分された静岡県の地図のようだ。

ん?……なんだかんだ「パッとしない」が1番disりとしてつらくないか? どんなにつらいかって、都道府県魅力度ランキング(※1)で、42位になったぐらいのつらさだ。最下位なら最下位としてメディアに取り上げられて注目を集めるけど、42位ではそうはいかないもの。パッとしないから、特徴すら思い浮かばないのだ。

で、その場所が、県東部・伊豆半島の駿河湾側のくぼんだエリア。たしかになかなか行く機会がないし、正直行こうと思ったことがなかった。想像ができないということは、つまりそれは自分のなかでもパッとしてなかったということなんだろう。どんな人がいるかも想像つかない。

今回、「マイクロ・アート・ワーケーション」では静岡のさまざまなエリアを滞在地として選べたなかで、だからこそ気になったのが、この「パッとしない」と整理されてしまったエリア。駿河湾を有するこの場所、たしかにわかりやすく目立った点が見当たらず、何があるのか全然イメージできない。なんとなく交通の便も悪そう。

でも、「何もない」ってその土地が言ったとしても、本当に「何もない」ところなんてない。だって、人がいるところは、どんなところも最高の場所であるはずだもの! 「何もない」上等! 本当に「何もない」のか見てやろうじゃねぇか!

と、いうことで、今回、「奥駿河エリア」に訪れてみたくなったのだ。


滞在初日、一番最初にテンション上がったこと、さっそく報告しちゃっていいすか? テンションの高低差でいきなり文体変わっちゃうけどついてきてくれ!

何気なく通った奥駿河の江浦という地域で、突然今回のホスト・OKUSURUGABOARDの増田さんがぷち情報ぶっこんでくれたんだけど……

このエリア、タモリさんが所有するヨットの係留地なんだって! タモさんの大型クルーザーやヨット、ここにあんのかよ! あの伝説の「タモリカップ」(※2)もここで開催していたってこと!? マジすか……。テレビっ子としてテンション爆上げ(顔から花火バンバン打ち上げちゃってる)。これだけでもう、この海を愛せるよ。ずっとこの海をウキウキウォッチング(※3)していたい。ご機嫌ななめはまっすぐになる海じゃん。思えば、お昼に「笑っていいとも!」やってるうちは平和だったな。番組が終わってから、日本は笑ってる場合じゃなくりましたからね……。もう思考があっちこっち行っちゃって情緒が謎。とりあえず落ち着きたい。そういえば「笑っていいとも!」が終わってからタモさんの本名が森田一義だってこと忘れがち(そうですね!)。

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↑私物のタモさんぬいぐるみ🕶(ユンケル)。

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ー私的注釈ー


※1(都道府県魅力度ランキング)……正直、都道府県の魅力度ランキングなんてブランディングのコンサル会社が勝手に出しているただの観光地ランキングにすぎない。こんなのに一喜一憂する必要ないし、これで得するのは地域ブランディングを行う会社だけ。下位の県に「コンサル請け負いますよ」って営業するマッチポンプにすぎないんだから。先日ジェーン・スーさんのラジオ「生活は踊る」のお悩み相談コーナーで、魅力度ランキング最下位の茨城の方から、「茨城はこんなに素敵なのに、外から魅力がないと言われてているようで悲しい」という切実なお悩みが送られてきた回があった。魅力って自分で見つけてこそ。見つけられてないということは、財産があるということ。こんなランキングはなくなってほしい。
※2(タモリカップ)……実は大の海好き船好きのタモさん。ご自身もヨットオーナーとしてセーリングに出られるヨットマンでもあるタモリさんが企画した「日本一楽しいヨットレース」のこと。タモリカップ実行委員会 大会名誉会長であるタモリさんが、独特のアイデアや特徴を持ってヨット界を活気づける、日本最大級のヨットレースイベント。ヤフオクでタモさんのグッズを検索すると、タモリカップのTシャツやキャップがよく出品されている。
※3(ウキウキウォッチング)……「笑っていいとも!」オープニング曲。いいとも青年隊とともに毎回タモさんが歌って登場するのがお決まり。しかし2000年3月31日放送分を最後にタモリのオープニングでの歌唱は無くなる。理由は「歌うのが恥ずかしい」という点と「いきなり司会者が出てきて歌うのはおかしい」ということから(いまさら?青天の霹靂)。その後は年末の「特大号」のときだけ、各曜日のレギュラーとともに替え歌ver.を歌っていた。今日がだめでもいいトモロー。

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