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千葉尋「さんかえん、空き家をうごかす、溶岩巡り」(7日目)

最終日。noteを更新してから朝食、電車で裾野駅を目指します。
三島駅の大きい荷物用コインロッカーにたどり着けなかったので、キャリーを連れ歩きます。中の三脚が重い。

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裾野駅からは市役所の源さんが、植物に詳しい杉本さんがいるという「さんかえん」に導いてくれます。

https://maps.app.goo.gl/SGY26qzRKx9cjRUD6

フラワーアレンジメントの教鞭を執っていて、日々山に分け入り東京や各地に卸す植物を採集しているとのこと。
アトリエを彷彿とさせる作業台と流し。クリスマスに向けてモミの木が出荷を待っている状態でした。
漆にかぶれて病院に行く予定の直前でしたが、たびたび私の話に耳を傾けて、ご友人で中国にてご活躍の学者さんを教えていただきました。

奥様から杉本さんの著書をいただき、私も作品集と栞を手渡し、車へ。

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11:00すぎ。日の出企画の山田さんが運営を手伝っているという「いわなみキッチン」へ。

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クワズイモ発見。


こちらは岩波駅からもすぐ近くのコワーキングスペースです。
たまたま名誉アンバサダーで玉川大学の教授、鎌田伸尚さんが。
写真への文化人類学的アプローチ、フォトエスノグラフィーについてのお話が興味深かった。


岩波キッチンから別の空き家ツアーへ。

山田さんによると、空き家には入居、作る、関わるという要素があり、こちらの空き家はその要素を分割して別々の人に振っています。

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①建築科の大学生に設計する場を提供、大工さんに指導を仰ぎながら施工。
②実店舗が欲しいという創業者の方へ試験的な場の提供。
③ワークショップや催しの開催で関わる人を増やしていく。

空き家の活用というまだ一般的でないものを、理論的に分けて適切に人に渡していく。
日の出企画の事業への理解が深まりました。同じ考え方でアート作品のことも考えられるというお話も大変興味深かった。
今日ご案内をお願いして良かった。

2件目の手つかずの空き家。

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こちらも活用案が柔軟で、素人目にも面白くなっていきそうな。

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13:00。裾野市役所の志田さんと、裾野のジオサイトを巡ります。
雨が降り始めてしまいましたが、意外と回復し、最後までよく持ちました。

自らを溶岩オタクと言い切る志田さん。静岡県全域の小中学校での講演をするべきお方です。そのくらい、裾野と静岡の地盤がよくわかる。

この地図で、溶岩の分布が確認できます。
富士火山地質図(第2版)

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裾野は三島溶岩(青)と裾野溶岩(緑)、箱根の土砂(ベージュ)が入り組んだ土地。
この説明を受けて、三島や沼津で見てきた滝や公園が繋がりました。

途中、坂を下るとき、「すごくいい坂ですよね…」と。
訊くと、そこは溶岩に沿って下る坂道で、道路の下の溶岩を感じられるからだそうです。
これは最高の先生に当たりました。

ちなみに、志田さんは文化財の写真を募集するコンテストも企画されています。https://www.city.susono.shizuoka.jp/kanko/6/16362.html

私は出せる写真は撮れませんでしたが、お手持ちのものがあればぜひ。


岩波風穴

汚れてもいい服装で臨む本気の洞窟。
真っ暗であたたかい。
流れる溶岩の外側だけ冷やされ、内側の溶岩だけ流れ去ると、このように空洞が残るのだそう。溶岩棚も立派。
中で空洞が入り組んで、入口からは想像できない奥行きがあるそうです。

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景ヶ島渓谷
水の侵食でかなりなめらかに見える溶岩。

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屏風岩の柱状節理
冷やされた方向から垂直にひび割れてこの形に。
上下から伸びた柱状節理が、そのまま接合せずに「迷う」結果、90度折れたりするのだとか。斜めに生えた柱状節理の解説も面白かった。

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斜めに生えています。


旧植松家住宅
地元の茶道部とお茶会を催したり。茅葺の補葺き替え費用は2000万円ほどだそう。

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五龍の滝
雄滝3本に雌滝2本。こちらは雄滝正面の2本。

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釣り人、志田さん。

鮎壺の滝は溶岩から染み出した水が前面にわたって流れているのだそう。
書ききれないほど解説していただきました。
まだまだあるのですが、今回はこのくらいにします。

志田さんにお礼をして、帰途に。

本日にて滞在は最後です。
運よく東京駅から最寄りまで直通の電車を見つけ、座ってゆったり帰りました。
帰宅後、折よく郵送していたお土産セットが到着。
3匹の猫へ挨拶回りをして夕食。
1匹体調を崩していて、病院通いしていました。
1週間は短いようで長い…。

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