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タノタイガ「ブーツノナルキ」(3日目)

昨晩ジュースのようなミカンワインで深酒してしまったせいか、寝坊しました。お昼にSo-anの荒武さんがMAWアーティストを手打ちそばへ連れて行ってくれるというので、それまで伊豆七島が一望できる近くの稲取岬灯台と、「どんつく神社」を訪ねました。

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嘘か誠か2000年前から伝わるという夫婦和合、子孫繁栄、無病息災を祈願するご神体が奉られています。毎年6月に神輿かつぎのお祭りが盛大に行われていたようですが、2018年を最後に以降は開催されていないようです。

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荒武さん、MAWアーティストたちと合流してお蕎麦を頂いたあと、稲取から伊豆半島を北へ10kmほどいったところにある北川(ほっかわ)温泉へと向かいました。お目当ては黒根岩風呂という野湯です。MAWのアーティスト2人も行ってみたいと一緒に車に乗って行くことになりました。

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稲取地区にも以前は公衆浴場があったといいますが、東伊豆界隈には公衆浴場や銭湯が残っておらず、温泉といえばホテルの温泉か健康ランドのようなものがほとんどで、気軽に立ち寄れる温泉は見当たりません。黒根岩風呂は観光ホテルが北川温泉観光組合として共同で運営し、「湯守人」という有志によって管理されているそうです。

天気がよく、積雪した伊豆大島の大島富士もよく見える絶景の野天風呂。「海に温泉はあるわけない!」と言っていた息子は大喜びで長湯。湯船に浸かったり、岩場に出てみたりを繰り返し楽しんでいました。

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2月は伊豆半島の川津桜祭りと伊豆大島の椿祭りを結ぶ季節便の船が稲取と大島間を就航しています。所要35分なので日帰りで渡ってみようかとも思いましたが、調べてみると1日片道2便で最大滞在時間が3時間程度なのでさすがに今回の滞在中の訪問は諦めました。

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温泉を堪能したあとの帰り道に、MAWアーティストの水野さんの希望で熱川のビーチへ寄ってみることにしました。水野さんは稲取滞在中に漂着物を集めているようで、海岸線沿いの温泉街はどこも断崖に見られるように、この辺りは岩場やコンクリートの港がほとんどで砂浜のビーチが少ないのです。今日は天気は良いものの一日中強風で、熱川のビーチは少し恐怖を感じるくらいの波の高さと強さでした。

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ビーチは人影が全くなく、僕ら4人だけの貸し切り。砂浜に降りると現代音楽の作曲家の松本さんは何も言わずスイッチが入ったようにすぐさまバックからヘッドホンを取り出して波の方へとマイクを向けたので、自然と僕らは彼女との距離をとります。

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しばらくのあいだ水野さんと貝拾いをしていた息子は、次に波を追いかける楽しみを覚えはじめて、大笑いしながら波と一緒に行ったり来たりしています。「もうお終いにしなさい」と声をかけても聞かなかったけれど、最終的に(予想通り)転んでうつ伏せのところを波にのまれて遊びの終わりを迎えました。湊庵赤燈の庭の柿の木にはブーツの実がなっています。

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夕食は、パンツ一丁で帰ってきた冷えた体に暖かいうどん。タピオカが練り込んである幅広のうどんはつるつるもちもちで美味しく、稲取の隠れた名産品です。うどんと一緒に買っておいた地元の海苔と卵を入れるとえらく気に入った様子で「毎日これがいい」と言うので、残りの滞在は食費が助かりそうです。

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