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旭堂南湖「巨木、河童、天狗」(3日目)

人生は短いのか、長いのか。
短いようで、長く。
長いようで、短い。
四十歳を過ぎた頃からか、年々、一年を短く感じます。
そういえば、亡くなった師匠が、八十歳の頃、
「八十年はアッという間やった」
と仰っていました。
そうなんだろうなあと思います。
先日、小学生の息子が、
「最近、一年が早い」
と言いました。
そんなことはないと思うのですがね。
私が小学生の頃、夏休みはアッという間でしたが、一年はそこそこ長かったと記憶しているのですが、感じ方は人それぞれのようです。
  
さて、Working Space Bagatelleの和田さんの案内で、河津町を回ります。

川津来宮神社

河津町には大きな木が何本もあります。どれもこれも大きいなあと、木の前に立ち止まって、ジッと見るのですが、川津来宮神社の巨木はとてつもない大きさです。
国の天然記念物に指定されています。
目の前に現れた時、「ウワーッ」と声が出ました。
想像以上の大きさ。
樹齢千年以上。

写真ではこのとてつもない大きさは伝わりません。
生きてきた中で、これ程、大きな木を見たことはありません。

和田さんと巨木。
圧倒的な存在感。
果てしない時間を生きてきたこの木を見ていると涙が出てきました。

この神社には「酒精進・鳥精進の伝説」があります。
とても面白いです。


栖足寺(せいそくじ)

通称、河童のお寺。
ご住職に「河童の伝説」を伺いました。
とても面白いです。

河童が残していったと伝わる貴重な甕を見せて頂きました。

甕に耳を当てると、川のせせらぎが聞こえたような気がしました。
はっきりと聞こえる人もいれば、全く聞こえない人もいるそうです。
天井画のこと、河童ギャラリーのこと、住職に色々なお話を伺いました。

河童の御朱印もあります。

南禅寺(なぜんじ)

ここは天狗のお寺。
「かわづ昔ばなし御朱印巡り」ということで、栖足寺から南禅寺まで、トゥクトゥクで無料送迎もして下さるそうです。

南禅寺には「河津平安の仏像展示館」があります。
展示館の方に、天城甘茶を頂きながら、「天狗の伝説」を伺いました。
これも面白いです。
(「酒精進・鳥精進」「河童の伝説」「天狗の伝説」はいずれどこかの高座で紹介します)

千二百年前の仏像、神像が並んでいます。

今から六百年程前、地震、山津波があって、この仏像、神像は土に埋まってしまったそうです。山津波から百十年後、南禅和尚が掘り起こしたものが、現在に伝わっているそうです。

樹齢千年以上。
千二百年前の仏像。
土の中に百十年。
人の一生。
六泊七日の旅。

気がつくと、私は暗闇で光を見つめていました。
「ここはどこ? 和田さんは? 和田さーーん」

続きは明日。

Working Space Bagatelleの和田さんがチラシを作ってくれました。1/15(土)に河津町で「講談と怪談」のイベントがあります。感染症対策をして開催します。お近くの方はお越し下さい。


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