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榎本浩子「帰った仏像、河津の農家さん」(3日目)

午前中は同じ宿のmariさんと、「伊豆ならんだの里 河津平安の仏像展示館」へ。
ここ、すごいです。


この場所にはこじんまりとした南禅寺というお寺がある。
平安時代は違う名前で、かなり敷地が広かった。
仏像もかなりたくさんあったそうだ。
なぜそんなに仏像があったというと、
その昔、伊豆半島から見える新島で大噴火があり、それを鎮めるために朝廷が仏像を京都でたくさん作らせ、河津まで運んだそう。
それで噴火がおさまったんだとか。
神社仏閣は鬼門の方角にある、と聞いたことがあるけど、
自然災害や不吉なことが起こることで、仏像もたくさん作られてきたのか。

すごいのが、
この仏像たち。

土に埋まり朽ちた仏像
腐食が作り出したかたち

一度山津波で流され、土の中に埋まってしまったものを掘り出した。
比較的形が残っているものはすぐに掘り出せたもの、
朽ちているものは、時間が経ってから掘り出されたもの。
今でも何体も土の中に埋まっているけど、掘り出すことは難しいようです。
その辺を掘れば仏像の螺髪や土器が簡単に出てくるらしい。

さらに、
この大きな100kg超える仏像。

盗まれた本尊

昭和のころに盗まれたそうで、
南禅寺までかなりの坂ですが、
犯人2人で運んだそうです。

南禅寺までは坂を登る

仏像は犯人によって群馬の高崎に住む人に売られ、
その人からの情報で無事戻ってきた。

その後、犯人から謝罪の手紙が獄中から送られてきた。

謝罪の手紙もしっかりファイリング

災害で流されても、
盗まれても、
元の場所に戻ってくる仏像。

受付にいた方が詳細に説明してくださったことで、
あまり目立つ場所ではないように見えて、様々な背景のある場所だということがわかった。

お昼は近くのcafe & records delmonico'sというお店へ。

役場でみなさんと合流して、
「農園を見学したい!」という要望にお答えいただき、

伊豆バラ園さんへ
以前は切りバラの栽培をしていたそうですが、
園芸ブームが去り、下火に。
園芸用のバラの栽培はやめることになったが、
なんとかバラには関わりたいという気持ちから
小規模ながら食用バラの栽培をはじめた。
種類は風味のよいドフトボルケというバラ。
いろんな種類のバラを食べて一番おいしかったとか。
他には私も育てているダマスクローズ など。

伊豆バラ園さんではこれからの開花だったが、バガテル公園では少し開花していた。
バラ園にあるカフェのバラジュース。おいしい!

自分で育てている食用バラのカザンリクをコーディアルにして飲んだ時、
ものすごく良い風味に感動したのを思い出した。

次に伺ったブラシカファームさん
農薬、化学肥料、動物性堆肥を使わないで農業をしている。
一般的な農園に比べたら多品種で少量。
ロマネスコや芽キャベツとケールからつくられたプチヴェールなど、変わった品種も多い。

赤いオクラ

驚いたことに、
虫、全然いない。

わたしもブラシカファームさんと同じく無農薬、肥料も米ぬかから作ったり、落ち葉から腐葉土を作ったりして小さいながら自分で畑をやっている。

自分の畑。雑草多い。

土作りから、手入れに収穫、とてもひとりではやりきれない。
マメにみられないので、当然虫だらけ、雑草だらけ、病気にもなる。

ブラシカファームさんに虫が出たらどうするんですか?
と、聞いてみると
「手で潰します!」
ですよね。
がんばります!😭

その後、バガテル公園のワーキングスペースを見学。

ホストの和田さんが張り替えたという椅子

夕方からは、役場で町長、副町長、課長のみなさんとの意見交換会に参加。
農園や畑でどろどろ汗だくの状態で何も考えずに向かったら、
役所のみなさん、取材の人、アーツカウンシルの方々などが集まり
緊張の雰囲気ではじまり、
終始固くなってしまいました。
もっと町のことを聞けばよかった。
でも短い時間ながら、役場のみなさんの人の良さが伝わってきて、
河津の明るさは、こういった方々がいるからこそなんだなと感じました。

この後、和田さんに河津の郷土食って何ですか、と聞くと、、、
肉チャーハンだそうです。
よし、明日は肉チャーハン食べる!


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