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國吉咲貴「ポケモン(1日目)」

今日から旅人になります。
國吉咲貴です。
普段はくによし組という劇団で演劇をつくっています。
これから1週間、日記を書きます。
日記が3日以上続いたことがないので、もしちゃんと最後まで日記が書けたら、それは私にとって新記録です。

11/4(土)1日目

6:05 目覚ましも鳴らぬ時間に起きました。
緊張しているのでしょうか。緊張しているのでしょう。

8:20 まだ家にいますがホームシックです。もう寂しい。こんなんで1週間大丈夫でしょうか。

10:30 電車にガイコツのメイクをした人が普通に乗ってて、普通すぎて通り過ぎてしまったのですがどうしても気になって足を止めました。でもじっくり見るのは失礼かなとか、もし凄い怒られたらどうしようと思って、窓にうつる姿で様子を確かめました。
しっかりガイコツでした。

11:24 まだ電車に乗ってるのですが、ロングコートの下に下着しか履いてないおばあさん、もしくはおじいさんが、目の前で足を豪快に組んでいてがっつり下着が見えています。おばあさんもしくはおじいさんは、ポップコーンを食べています。私と目が合っています。早く目的地に着いてください。

14:00 御殿場駅に着きました。初めて来たのに懐かしい感じがする不思議な街だなと思いました。
集合より早く着いてしまったので、駅前のベンチに座り、庄やを見ながら黙ってホットドッグを食べました。

庄や


ホットドッグから口を離さず食べ終えました。恵方巻きの先取りです。
お腹が満たされたので宿泊先のマウント劇場に行きました。

15:00 マウント劇場の勝呂さんに、高嶺の森のコテージへ連れて行ってもらいました。
カレーを食べさせてもらいました。

美味しかったです。さっきホットドッグ食べなきゃよかった。

高嶺の森のコテージでは、今日はイベントが開催されていて、カレー、珈琲、古本、お酒が売ってました。
カレー、珈琲、古本、お酒が揃えば他には何もいりませんね。

見渡すと周りは山々に囲まれていて、少し歩いただけで、もりもりした土や草が足をもぐもぐします。
土に食べられてるようなもぐもぐした感覚を味わうのはとても久しぶりでした。
もぐもぐされてるのを味わうとは、日本語とは実に面白い。

コテージの中も見させてもらいました。無印良品が作った部屋らしいです。

ここに住みたいです。
いい子になるのでここに住みたいです。

19:00 Gotemba Apartment store でウェルカムパーティでした。
一緒に御殿場に滞在する関野さんと丹治さんの作っているものがとても楽しくてすごくて興味深かったです。異なる業種の人と交流できるのは刺激的で嬉しいです。ホクホク。


今回のホストである富士山文化ハウスの皆さんとお会いしたのですが、初めて会うのに見守られてる感じが不思議でした。
皆さんには完成されたコミュニティがあるけれど、そこへ旅人を迎え入れる準備と気持ちが出来ているのが、嬉しいようなむず痒いような感じです。(いきなり大家族の末っ子になるみたいな)

1日目で色んな体の細胞が動き過ぎた気がします。

22:30 マウント劇場に戻り、三つの部屋の中から泊まる部屋を決めることになりました。ポケモンの最初みたいでワクワクしました。
話し合いの結果、喧嘩しないよう、関野さんと丹治さんと、2日ずつ部屋をローテーションすることになりました。
ゼニガメもヒトカゲもフシギダネも体験出来るということですね。
それはもうポケモンではありません。

マウント劇場はなんと言っても巨大スクリーンが素晴らしいです。
映画好きはぜひ泊まってみたほうがいいです。
これです。

これはラ・ラ・ランド

期間中にここで「ダークナイト」を見ることが私の目標になりました。

0:30 ベッドに入り、この文章をカタカタと作っています。

MAWに応募した1番の理由は、どこかに籠って作品を書く、ということをしてみたかったからです。
そして2つ目の理由は、成果物を提出しなくても良かったからです。
いついつまでにこの作品、という感じでゴールが決まったものしかここ暫く書けていなかったので、どこに出すわけでもないものをゆっくりと書いたり書かなかったりして、自分の中身と向き合える1週間に出来たらいいなと思っています。

○今日の総評
出会った人に毎回「旅人ですか?」と聞かれるのがかっこよくて嬉しかったです。

はい、旅人です。


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