【書籍紹介】IBDに活用可能な本

引退後初のnoteになります。

こんばんは、そふぁーです。皆さんお元気ですか?
私は元気です。

さて、今回は以前ご紹介した

に続き、IBDに活用できる本をご紹介します。
今回は

IBD の栄養剤で困ったとき

活用できる本をご紹介したいと思います。

1.推薦

NutritionCare がん患者の栄養療法と食事サポート
編集:鷲澤尚宏 出版社:メディカ出版
https://www.medica.co.jp/catalog/book/7604

 こちらの本をご紹介します。本書は、がん患者さんが闘病の中でお困りになる重要な「食事」と「栄養」に関する知識が得られる書籍になります。
 各がん種ごとに基礎知識をコメディカル向けに書いてあるため、読みやすい本であることや、最近のがんを取り巻く「食事」の考え方が非常によくまとまっています。

2.読んでほしい項目

第五章 Webでダウンロードできるがん患者向け副作用対策レシピ

 この項目は必読だと考えます。というのも、ここにはエンシェアリキッドの活用法や、一般に販売されているメイバランスなどの栄養食品についても記載があります。
 実際に臨床的なお話をすると、緩和医療において食事が重要な役割を果たすのは、最終末期を迎えるまでの比較的長い時間となります。特に、もともとお食事が好きな方や、ご旅行で各地を訪れた方からすると病院で出される食事は味気無く、食器も彩に欠け、何よりもベットの上で頂くという否が応にも病気を感じさせるものである点は重要です。
 医療従事者からすると、その場面が非常に当たり前のものとして感じているため、患者さんが感じる寂寥感や不安感に寄り添いにくいというのも「食事」を取り巻く環境を難しくする一因となります。
 かくいう私も、在宅医療を経験するまでは病室で召し上がる食事について大きく考えることはありませんでした。

3.読んでほしい層

・IBDに罹患し、栄養療法を受けている方
・日々の食事だけでは栄養が足りないと管理栄養士などから指摘された方
・現に IBD 患者さんを看護する立場にあるご家族、ご友人の方々

4.最後に

 食事というのは、日々の生活に彩を与えてくれる非常に大切なものです。
 IBD では、食への懸念から多くの選択肢が採れず、毎日同じような食事でさみしいとお感じの方がいらっしゃるかもしれません。また、食事をすべてエレンタールなどで賄われている方は、本書ではサポートできないものの完全消化態栄養から半消化態栄養に変更できそうな場合のサポートにはなります。
 医療従事者各位やIBDに関わる全ての公的立場にある方は、ぜひ本書をお手に取ってみてください。IBD の世界は、IBD だけで完結するものではありません。様々なノウハウを活用してこそ、問題は早く解決するのです。
 栄養分野や免疫分野、さらには工学、理学、社会学、経済学、法学など多岐に渡る専門家と共に問題を解決し、それぞれの専門性を発揮する事が重要です
 そのためには、問題を解決した際にどのような「報酬」があると良いのか。金銭だけが解決する世界ではないという事も併せてお考え下さい。アカデミアであれば受賞歴や、招待講演、招待執筆が経歴としてモノを言います。こうした形で恩を返すことも念頭に、色々な試みを試されてみてはいかがでしょうか。


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