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カチノデが新しく始めた広告ハッカソン「adlib(アドリブ)」とは?カチノデ代表 森にインタビュー!

ライター・デザイナー・ビデオグラファーの複数のプロダクションから成るフリーランスクリエイター経済圏『mics(ミックス)』。WEBメディア、ブランディング、デザイン、映像など、さまざまなジャンルのクリエイティブ領域を横断して、名古屋スタートアップ株式会社、チームどみにおん、株式会社カチノデが合同で事業を行っています。

今回は、カチノデが新しく始めた広告ハッカソン「adlib(アドリブ)」について、代表の森にインタビューしました。


テーマとキーワードに合わせて即興で広告制作

—adlibとは何でしょうか?
森:
一言で言うと、ハッカソンの広告版です。ビジュアル1つとコピー1つから成る広告を作ります。

—一般的なハッカソンとの違いは何ですか?
森:
通常のハッカソンは、エンジニアとデザイナーがタッグを組んで、サービスやアプリケーションを2日や1週間といった短期間で開発するもの。adlibはもっと短くて、3時間でアウトプットします。

例えば「養老の滝」のようなテーマにいろんなキーワードを組み合わせて、みんなでアイデアを出し合って広告を作ります。キーワードはランダムで、四角や丸といった形もあれば、“ふわふわ”や“さらさら”といった擬音語、リンゴやバナナといった名詞のときもあります。

—大喜利みたいな感じですね。
森:
そうですね。micsnight(※)でadlibをやらせていただいたときは、サントリーのプレミアムモルツを仮のクライアントとして想定して、「地下室」というワードをもとに作成しました。

※micsnight…mics3社それぞれの勉強会、プレゼン大会、クリエイターへのフィードバックを一夜にして行うイベント。mics関係者だけでなく、micsに興味のある人も参加できる

—どんな感じのものができましたか?
森:
地下室というワードから、地下のバーのようなところで女性が飲んでいるイメージで作りました。

実際のアウトプットだけを見ると「ふーん」と思うかもしれませんが、そのプロセスを見ていくと結構面白くて。最初は、地下室とお酒が出てくるシーンはどこだろうと考えて、「地下室」というワードから、「拷問」「暗い雰囲気」「冷たい」「閉じ込められる」をブレスト形式で出し合いました。

あと、お酒のことも結構調べないといけなくて。プレミアムモルツがどんなビールなのか、どんな魅力があるのかというところから調べました。今の広告だと、高級路線ですよね。今回作ったのは、若い女性が一人でしっぽり飲むというシーンです。今の広告とは別の路線で、そのターゲットを魅了するような広告を作ろうということで。

adlibから生まれる、新たな価値

—どんな経緯でadlibが生まれたのでしょうか。
森:
最初は、遊びからです(笑)。普通は広告主がいて、宣伝したい対象がいて、プロダクトやサービスがあって。それを使うお客さんを広めたい・獲得したいということで、広告主が代理店に発注しますよね。その流れを逆にして、個人的に好きなものや広めたいものを、勝手に作っていたらどんなものができるのかと思ったんです。

—YouTubeやTwitterで「勝手に広告を作ってみた」をやっている人もいますよね。
森:
広告を作る単純な楽しさもあります。ただ、もう少しちゃんとした広告にしてアウトプットを作ってみようということで、発想力や企画力を鍛えることを目的として、adlibが生まれました。

—adlibにはどんな魅力やメリットがありますか?
森:
クリエイターとして参加するか、広告主として参加するかで変わってきます。クリエイター側のメリットとしては、リフレッシュできること、楽しめること。普段の仕事では実際にやらない制作スパンだし、普段は関わらない人と一緒に作っていくというところも勉強になります。例えば、プランナーとイラストレーターがタッグを組んだりするとか。

—そこはハッカソンと同じで、お互いの刺激になるということですね。
森:
そうですね。広告主としては、アイデアが短時間である程度の形になることがメリットです。とりあえずadlibに持って行けば何かしらの形になるので、そこから実際の広告として展開していくことも可能です。

あと、広告主の方が自社商品についてディスカッションして、最初のアウトプットを作るという体験から、新しい気づきも得られるんです。商品の魅力や、実際に顧客になりうる人の声が生で聞けるので、そこが魅力なのかなと思います。

将来は「adlibクリエイター」が誕生するかも?

—これから、イベントとしてadlibを定期的にやっていくのでしょうか?
森:
定期的にやっていきます。最終的には安定したサービス化を目指していて、それに向けての実証実験でもあります。adlibに賛同して、実際に作るという行為自体を楽しめるクリエイターが参加して、その人がadlibというサービスの中でしっかりと評価される仕組みができたらすごくいいですよね。

—どんなサービスを考えていますか?
森:
制作スキームの一つとしての「adlib」というサービスです。例えばオンラインゲームのランキングのように、adlibの中で上位ランカーが生まれると、「adlibクリエイター」のようなジャンルができたりして。そこで競い合うんです。そういう状況が生まれると、クリエイター側もすごくモチベーションが上がってくるかなと。

—adlibには、クリエイター以外の人でも参加できますか?
森:
もちろんです。アイデア出しなどは誰でもできるので、どんな人でも参加できます。ビジュアル1つとコピー1つというフォーマットなので、参加の障壁は低いのかなと思っていて。そもそも、広告を見ない人は、多分いないと思うんですよ。

—たしかに、テレビやWeb、電車、いろんなところで広告は目にします。
森:
そういう意味でいうと、アウトプットの形式としてはすごく考えやすいですよね。とはいえ3時間という短時間なので、かなりハードです。なので、必ず1人はファシリテーションができる人が入っている必要があります。ただ1〜3回ほど参加すれば、ある程度は要領を得られますよ。

—どんな人に参加をおすすめしますか?
森:
企画したり、アイデアを出したりするのが好きで楽しいと思える人。あとは、チームでディスカッションしながらやるので、チーム作りを勉強したい・体験したい人ですね。広告に対してポジティブなイメージを持っている人なら楽しめると思います。広告主の方も気軽に参加してもらえれば!


ネガティブなイメージを持たれてしまうこともある「広告」。YouTubeで「広告がウザい!」と炎上したり、【PR】がついているだけで記事を読みたくなくなる人もいたり。「adlib」は、広告をポジティブにとらえた新しい形のイベントです。7月以降も定期的に開催されるので、発想力や企画力を鍛えたい、興味があるという方はぜひ参加してみてください。

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