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100軒以上ホテル滞在したさかかなの「実際泊まって感動したホテル紹介」や「行きたいホテル特集」のnoteたちです。月1くらいで更新中。だれかのホテル選びの参考になりますように。
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記事一覧

私はこれから、どこで、どう暮らすのか。を考えるようになった宿 #HOTELIST

◆前置き 宿泊体験が、思考を発酵させていく。思考を醸成する宿特集は、宿泊記ではなくエッセイ記事です。 過去4年間で訪れた200軒近い宿での体験を通じて、まるで原材料を発酵させて旨みや深みを増す酒や味噌のように、宿泊体験が私自身の糧になり、静かに積もった思考や違和感、気づき、問いなどを認めています。 この感覚に名前を付けようとすると、価値観の変化・アップデートなんて大層な武装的な言葉になってしまうのですが、実際のところは、もっと素朴で、日常のそばにあるものなんじゃないかと思

読書のための部屋が最高だったランプライトブックホテル|名古屋ホテル #HOTELIST

ランプライトブックホテルは、福岡・名古屋・札幌にあるホテル。コンセプトは「本の世界を旅するホテル」 さて、本と出会うコンセプトのホテルは、ここ数年で増えましたが、それでも今回紹介しようと思ったランプライトブックホテル。 何が特徴的かというと「読書をするためにつくられた部屋」が最高だったんです。いうなれば、本の世界に、没頭するためにつくられた空間でした。 ・ 24時間灯りの消えない街の本屋さんランプライトブックホテルには、ブックカフェが併設されています。名古屋のブックカ

旅が出来ない今、ぜひ訪れてほしいホテルザマンハッタン║千葉ホテル #HOTELIST

時は1920年。歴史的対戦の間に花開いた装飾様式がありました。それがアメリカ・ニューヨークで流行したアールデコ様式です。 直線的かつ幾何学的なデザインで、ジグザグの線や流線形を組み合わせた連続する模様が特徴的です。優美で洗練されたデザインは、懐かしさを包容しながらも、どこか私たちを高揚させる新しさを感じさせます。 そんな近代の装飾的造形を代表するアールデコ様式を模した「ホテルザマンハッタン」のホテル宿泊記です。まるでそこは映画で見る世界に入り込んでしまったようでした。

2023年泊まったホテル総集編 #HOTELIST

2020年からスタートして4作目になる「今年泊まったホテル総集編」。2023年に訪れたホテル&宿は全部で43軒でした。 今年はコロナも明けて、海外旅行も解禁。インバウンドも復活して観光業界に明るい兆しがある反面、宿泊費が上がったこともあり、私の旅行のスタイルにも大きな変化がありました。 今までは東京でホテル目的にしたホテルステイでしたが、今年は東京を出て小旅行スタイルに。1つのエリアに3~4泊して、その地域を満喫することが多かったです。 なので、「2024年こそは宿を目

旅行×リモートワーク!機能性重視の定番アイテム9選

普通のサラリーマンですが、フルリモートのおかげで旅しながら働くことが私の日常になってきました。そんな旅好きによる「おすすめの旅行アイテム」を紹介。 旅行アイテムが整ってくると、旅のストレスが減って快適ですし、なにより旅の準備がしやすくなるメリットを感じています。 実はモロッコやキューバなどを一人旅をするようなバックパッカー気質なので、旅の実用性・機能性重視になっているんじゃないかなぁ。 3年ほどかけて試行錯誤しながら、旅のお供として厳選したものたちです。少しガジェット色

ホテルインフルエンサーになるまで。ホテルに人生を変えられた話。

私は「目的地になる宿」が好きだ。そういうホテルのことを世の中的には「ライフスタイルホテル」と呼ぶそうだ。 ライフスタイルホテルとは、宿泊にとどまらない、滞在そのものに価値があるホテルと言われている。 一方で「ライフスタイル」を辞書をひくと「生活の様式。また、人生観・価値観・習慣などを含めた個人の生き方」と出てくる。 そう考えてみると、私はホテルの体験から、私の生き方に多い影響を与えられている。生活の様式も、人生観も、大きく変化した。 仕事が変わって、働き方も変わって。

暮らすように旅した4泊5日の旅日記|長野松本

長野県松本は、スモール東京と紹介したくなる、ほどよい大きさの街だ。 そして、松本という街は、旅をしながら働くのに適した場所だと思う。 コンパクトだけど、商業や娯楽といった一定以上の都市機能はしっかり備えていながらも、昔のものと新しいものが混在し、大通りの奥にはビル群ではなくて、山が見える。 4泊も同じ土地に滞在してみると、なんとなくその土地の空気感が身体に馴染んでくるもので、初めての体験だった。 街中に川が流れ、お城があり、繁華街と住宅街があり、所々ギャラリーのような

SNSでホテル紹介していたら『旅の手帖 すごい宿』に寄稿することに。

はじめまして。さかかなです。 私は、自分が泊まって「あぁ素敵だなぁ~。この宿好きだなぁ~」と思ったホテルをnoteでリアルな体験記としてホテル紹介するのが趣味なんですけど、 今回、旅の手帖の編集部の方の目に留めていただき、まさかの雑誌紙面でもホテル紹介をさせていただきました…!!!! 本当にうれしい!ということで、せっかくなので裏話(?)も含めて、盛大に(?)『旅の手帖』をご紹介させてください! ホテルインフルエンサーとして「あなたにとってすごい宿とは」を寄稿 もう

サウナ初心者にこそ勧めたい茶室サウナのある鎌倉HOTEL|神奈川ホテル

圧倒的に、私の推しサウナホテル。はじめてサウナ目的でホテルに泊まったのですが、これが本当に良かった! ここ2~3年でサウナ人気は爆発的になり、昔ながらの銭湯サウナだけではなく、ホテルに併設されたサウナをはじめ、幻想的なメディテーション的なサウナや1時間2万円もするプライベートサウナなど多様化の一歩をたどっています。 今日紹介するKAMAKURA HOTELもそんなmホテルサウナの先駆け的な施設です。 鎌倉ホテルってどんなホテル?鎌倉ホテルは、鎌倉駅から徒歩2分。ここのサ

2022年泊まったホテル総集編 #HOTELIST

2022年に泊まったホテルは全部で30軒でした。ふり返ってみると自分で見つけ出したホテルではなくって、SNSでバズってるホテルに泊まることが多かったです。 なので「今年こそ、気軽にホテルに泊まりたいなぁ~」と思ってる人がいたら参考になりそうなラインナップです。だれかのホテル選びの役に立てたら本望です。 ・ ・ 北海道編 ・ ・ 1.UNWIND HOTEL & BAR 札幌ヨーロッパのロッジみたいな世界観のホテル。エントランスに暖炉ががあったり、屋上で焼きマシュマロでき

2021年泊まったホテル総集編 #HOTELIST

一度折り曲げた紙は、広げても元のまっさらな状態に戻らない。 私たちのライフスタイルが変わってはや2年。人と会える日常が戻っても、私たちの生活に対する価値観は2年前とは異なるものになった気がしています。 かくいう私もその1人。価値観が飛躍した2年でした。 昨年、コロナ禍にGO TO トラベルが施行され「20代最後の投資だ!」とホテルステイを思う存分に楽しんでいたのですが、不思議なことに2021年も昨年と変わらない数のホテルに宿泊していたんですよね。 一時的なはずだったの

1日1組限定。築150年 国の登録有形文化財「白藤」|長野ホテル

1日1組限定のお宿。 って、新型コロナウィルスが流行してから、なんだか増えた気がします。こういったお宿は、決して安くはないですがそれだけの、なんならそれ以上の体験価値があるものです。 それって、つまりある意味では「一定以上の魅力がある」と最初からわかっているようなもの。そりゃいい宿だよねって。 それでも私にとって「白藤」は、本当に宿が好きな人だけに、特別におすすめしたい宿なんです。 その理由は、1日1組限定のラグジュアリーさではなく、 建物のそのものの佇まいと、白藤

異日常に出会う。灘の台所 食べ歩きツアー|神戸ゲストハウス

今日は、旅をしながら住民の視点で街を歩くディープでマニアックなツアーをご紹介。 日本で7番目に人口が多い大都市神戸。 のメインターミナル三宮駅のとなり駅、JR灘駅にある過去には「灘の台所」と言われていた水道筋商店街と灘中央市場が今日の舞台です。 この街にある、街とゲストを繋げるゲストハウス萬家(以下:MAYA)では、おいしいだけではない「旅先の日常を楽しめる」ちょっと変わった食べ歩きツアーが人気なんです。 「神戸のふつう」に出会う旅を、ここから。MAYAのコンセプトは「

廃墟ホテルを巡る「マヤ遺跡ガイドウォーク」のススメ|神戸ホテル

廃墟はなぜ美しいのだろうか。 「廃墟」という言葉の響きには、過去の栄光。建物だけが知る隠された記憶。もしくは、永劫なる時間を想起させるからだろうか。 今を生きる私たちが決して手に入れることのできない煌めきが、そこにはある。 太古は洞窟で暮らしていた人類は、道具を使うようになると人々の手により大なり小なりの建物がつくられるようになった。その流れは衰えることなく、建物は近代には特定、もしくは不特定多数の人が利用して初めて完成する「巨大な工業製品」となった。 さて、近代の産