みさえめっちゃ可愛かった！

今回の映画、めちゃくちゃ面白かったです。
野原一家のキャラクター性がそれぞれしっかり出ていたし、一度の視聴で内容がしっかりと把握できる丁寧でわかりやすいつくりだったし、ギャグのはさみ方もいい具合でクレヨンしんちゃんらしさが良く出ていたと思います。

以下、内容をわけて私の推しポイントを挙げていきます。

(1) 野原一家らしさが良い

野原一家といえば、ひろし・みさえ・しんのすけ・ひまわり・シロ。この4人と1匹です。
ひろしはスケベで足が臭いし、みさえはおケチで怒りっぽいし、しんのすけはお調子者なお子様だし、ひまわりはタフだけど無力な0歳児だし、シロは賢いけどやっぱり犬なんですよ。
今回の映画は、この野原家の4人と1匹がそれぞれしっかり役割を担っていたところがとてもよかった。

終盤、クイーンコアラに対してしんのすけがひろしの言葉をそのまま伝えるシーンがありましたが、あれって子供がよくやる「意味はよくわからないけど覚えたての言葉を言いたがる」っていうやつなんですよね。
あのときのしんのすけは、クイーンコアラをどうにかしたくて言ったんじゃなくて、覚えたての言葉を披露した純粋な5歳児だったんです。
ひまわりは危機的状況でおっぱい欲しがったりうんちしちゃったりするんだけど、あれもありのままの0歳児の行動だなぁって思いました。ひまわりはやっぱりまだまだ赤ちゃんなんですよね。
シロは大好きなしんちゃんたちを助けるために必死に頑張るんだけど、ぴろしに気づいて警告しても聞いてもらえなかったりするのが”いつものシロ”って感じで可哀想だったり可愛かったり……。

こんな感じで”いつもの野原家”って感じが随所に描かれてて楽しかった！
この「所変わっても野原家」って感じは引っ越し物語に通ずるものがあるなぁ……って思ったら脚本家が同じ方でしたわ！
ありがとうございます、うえのきみこ様。

正直、作品によってはしんのすけがやたらと大人っぽく描かれていたり、シロがないがしろにされていたり、ひろしとみさえの親心をごり押ししてたりするけどそんなことなくて本当に良かった。

(2) ひろしとみさえのいろんな顔

今回の映画の一番の推しポイント！
ひろしの「夫」「父親」「男」、みさえの「妻」「母親」「女」の顔がそれぞれ描かれているのがすごく良かった。

例えば、みさえがしんのすけ、ひまわり、ジュンコと共に穴に落とされたときに関して。
しんのすけにひまわりの耳を塞いで歌を歌うよう言ったときは母親の顔、奥へ行って悔し泣きをしているときは女の顔、そして戻ってきてしんのすけに「パパがあんなこと言うはずない」と言い聞かせてるときは再度母親の顔に戻ります。ただ、しんちゃんに言い聞かせてる言葉はおそらくみさえが自分自身に言い聞かせていたと考えられるので妻の顔も兼ねていたと思います。
他にも、旅行先でひまにゲロを浴びせられて着替えるときや、一緒に写真を撮ろうとするときには女の顔(乙女の顔って言う方が良さそう)だったし、ひろしを探し回るシーンでしんのすけたちを守ろうとする姿は母親の顔になっていました。
ひろしについては、他作品では父親の顔が多かったのに対して今作では夫の顔、男の顔がメインになっているように感じました。
みさえを喜ばせるためにステージで踊った時は夫の顔って感じだったし、その後に花束を抱えてみさえのもとへ戻るシーンは男の顔って感じでした。

ちなみに、物語序盤に旅行先でひろしとみさえがいろいろとすれ違うシーンがありますが、みさえはひろしの男の部分(若い女の子と一緒にいる)にイライラすることが多く、ひろしはみさえの母親の部分(ひまの面倒を見る)で期を逃していた印象でした。
こういう差も男女間の意識の違いっていう感じで面白かったです。

あともうわざわざ言うのもおこがましいんですが、ひろしとみさえのお互いに愛し合ってる様を見てるのが本当に幸せでした。
本当に大切な人がいるっていうのはとても素敵なことなんだよなぁ。
随所随所でホロリときました。

(3) ギャグのはさみかたすき

クレヨンしんちゃんといえばギャグシーン！
今作は天丼ネタがふんだんに盛り込まれており、「またそれかい！」って感じで楽しませてもらいました。
中でもジュンコがみさえに言った「ありがとうございました」ネタは最後まで引っ張るだけでなく、あの交流でふたりの仲が深まっていく感じがとてもよかった。ただのギャグにとどめるだけでなく、キャラクター同士の関係性にも繋げていくのは素敵だと思いました。

私が好きだったのは、丸太渡りのところで「魚以外のとこ乗ったらどうなるか知ってる？」「知らないわよ。」「沈む。」のくだりです。

(4) みさえがかわいい

これ(2)に通ずるところではあるんですが、みさえがめちゃめちゃかわいいです。
まず、新婚旅行をしよう！金環日食で写真撮ろう！っていうの、まあいろいろ理由はあっただろうけど、それでもやっぱり大切な家族と……なにより愛する夫とそういうのしたかったんだなぁって思うとめちゃくちゃ良いじゃないですか！
あと、(2)で言ってた穴に落ちたときにみさえが「ダイエットもしたし！もやしでしのいだし！」って言ってたの、この旅行が本当に楽しみで楽しみで仕方なかったんだなぁって思うともうホントめちゃくちゃ素敵じゃないですか！
みさえがジュンコたちと崖に沿って歩いてるとき、ジュンコからの問いに対して「それ今答えなきゃダメ？」って言ったの、アレそういうのを考えた瞬間自分がダメになっちゃう！心が折れちゃう！今は前に進まなきゃ！っていう気丈な感じが伝わってきてものすごく心掴まれちゃうじゃないですか！
いやね、他にもいろいろあるけど、ホントみさえが魅力的だった。

＝まとめ＝

まだまだこんなんじゃ全然語りきれてない！
でもあえてまとめるなら、今作は「クレヨンしんちゃんらしさ、野原夫妻の愛をぞんぶんに堪能できる良作！」って感じでした！

いやもうこれ見てる人は映画観たんだからわかるでしょ！

以上！