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忙しい日常を忘れてチルなひと時を。ベトナムイチオシのレクリエーション、エビ釣りのすすめ。

私がベトナムに住んでよかった!!!と思うことのかなり上位にあるのが、おいしく新鮮なエビがたくさん食べられるということです。
ベトナムはエビの生産量世界第3位の国、日本でもベトナムから輸出されたバナメイエビやブラックタイガーなどのエビが売られていますが、輸出元のベトナムではさまざまなエビを日本では考えられないくらい安価で食べられることができます。
前回の麺料理の記事でもご紹介しましたが、ローカルなエリアの屋台で提供される麺料理でも、しっかりと大きくてプリプリとしたエビが入っているのが当たり前です。

住み始めてからというもの、さまざまなレストランでエビを堪能していた私が、ついにハマってしまったのがエビ釣りです。日本にある釣り堀のシステムでエビが釣れる遊びです。
エビ釣りが楽しいとの噂は聞いていたのですが、暑そう、ロケーションがローカルすぎる、エサが怖い、などとさまざまな想像をめぐらせては足を運べずにいました。そんなある日、新しいエビ釣り場を紹介するSNS投稿を見かけたのです。「清潔」「涼しい」「親切」など今まで憂慮を払拭するようなグッとくるフレーズに加えて、街から比較的近い7区というロケーションに心惹かれてついに足を運ぶことにしました。

今回訪問したエビ釣り掘「PHONG TÔM」の看板

エビ釣り掘で釣るエビ、行く前は小エビのようなものを想像していたのですが、釣り堀の壁に描かれていたのは立派な大きさの手長エビ!私のような初心者の素人に果たしてこんな大きなエビは釣れるのでしょうか?

エビ釣り場全景。屋内なので天候関係なく楽しめる。

入店して空いている好きな席に座ると、店員さんから竿と餌の入ったカゴが手渡されます。餌は細かく刻まれたムカゴ。新鮮な感じです。苦手な方は薄目で見てください。このエサを仕掛けの2箇所についている針につけて、釣り堀に糸を垂らしていきます。

手が疲れてきたら置いてあるレンガを各自持って来て固定する。

エビ釣り掘は大体どこもそうなのですが、レストランが併設されていて、飲み物や食べ物を食べながら釣りを楽しむことができます。
この日はお昼ごろに行ったので、海鮮炒め麺をつつきつつ、思い思いにビールやお茶を飲みながら釣りを始めました。

食べながら釣りができる。これはミーサオハイサン(海鮮炒め麺)

水面に浮かぶウキの動きを見ながら釣りをします。ウキがゆっくり沈むとエビが餌に食いついているので、良きタイミングで竿を引き上げるとエビが釣れるという形です。
エビを釣り上げたら針から外し、座席に設置された網に放り込んでいきます。
料金は1時間12万ドンです。(2024年4月現在)

エビを入れる網は各自の座席前に設置される

ウキを見て竿を引く、単純なのですがこれがとても難しく、友人たちが次々とコツを掴む中、私はウキの沈みに気づくのが遅いらしく、周りの常連おじさんたちに引いてるよ!と何度もツッコまれながら竿を引き上げることに。
その後何度か足を運んで気がついたのですが、そのエビ釣り場に行くと毎回「師匠!」と呼びたくなるような常連さんがいらっしゃり、私のようなボーッとしたエビ釣り人がいると、代わりにウキチェックをして、引いていると「引いてるよ!」と教えてくださるのです。
生活の中で「ベトナムの人ってやさしくて親切だな」と思う瞬間は多々あるのですが、エビ釣りをしている時にもしみじみ感じます。

この日はどんくさい私を見かねた店員さんが餌をつけてくれたり、釣り上げたエビを針から取ってくれたりと世話を焼いてくれて、スーパー初心者でも安心の親切接客でした。やさしい…。

基本的にエビは30分ごとに投入されるシステムなのですが、釣れてないなーという雰囲気の場所には30分経っていなくても重点的にエビを投入してくれます。
手厚いエビの連続投入や常連客の指導の成果もあり、徐々に釣れるようになってきました。初回は2時間弱で4匹釣れました。

生け簀にひしめく手長エビ

エビ釣りの良いところは、なんといってもぼーっとできるところです。
水面にぶくぶくと浮かぶ泡と波のゆらめきの中漂い続けるウキを眺めながら、心に浮かぶよしなしごとに想いを巡らせるもよし、隣にいる友達とダラダラおしゃべりするもよし、対岸にいるお客さんを眺めて人間観察するもよし。
日が高くなってきて気温が高めで外をうろうろするのにはちょっと辛い時間帯でも、日陰で空調の効いた(大きい扇風機を席の近くでガーッと動かしてくれる)エビ釣り掘はとっても快適。椅子に腰掛けながら頭を空っぽにしてエビが来るのを待つ。エビが釣れたら釣れたで釣り掘を囲むみんなで大盛り上がり。エビはそれほど釣れすぎないところも良く、ほどほどに緩急のついた時間がとっても心地よいのです。

外からは吹き抜けだが扇風機があるので涼しい

釣りが終わった後はエビを持ち帰る人が多いですが、エビ釣り堀で食べることも可能です。焼いたり、炒めたり好きな方法で食べることができます。
この日はニンニク炒めにしてもらいました。別日に食べた炭火焼き(BBQ)のエビも美味しかったです。

獲れたてのエビをニンニク炒めに
エビの炭火焼き

殻いっぱいにぎゅぎゅっと詰まったぷりぷりのエビ身をめいっぱい頬張る、手はベタベタになりますが至福のひと時です。大きい氷がごろっと入ったキンキンに冷えたベトナムのローカルビールは、エビにとってもよく合います。

初回ですっかりエビ釣りを気に入った私は、ベトナムに遊びに来た友人の旅程に余裕がある場合には熱心にエビ釣りの良さをプレゼンし、いそいそとエビ釣りに案内しています。
今のところみんなすっかりエビ釣りの虜になってまたやりたい!と言って帰っていきました。
頭をゆるゆるに休めたあと、おいしいエビをモリモリ食べて心身ともに回復してばっちりリフレッシュ!なかなか行き先の第一候補にはなりにくいですが、私のイチオシおすすめレクリエーションです。

お店情報
店名:Hồ câu tôm giải trí PHONG TÔM
住所: 424 Lê Văn Lương, Tân Hưng, Quận 7, Thành phố Hồ Chí Minh
Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/mGyMdW3kVKAyzgZ57?g_st=ic

オオシマチズ
ベトナム・ホーチミン在住。おいしいものとおもしろいものを探して、キョロキョロしながら街をあちこち探索する日々を過ごしています。

Instagram:https://www.instagram.com/milkmilkmilkcoffee

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