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物欲にも期限がある 履くことのないエアハラチに送る手紙

以前欲しいものリストをnoteに記したのだが、その半数以上への物欲はもう失われている。
NIKEのエアハラチに関しては、本当に買うか迷って迷って、気がついたら買わないという選択肢を選んでいた。
もらえるなら欲しいけども、15000円ほどを出すのなら躊躇する。

こうして、物欲が薄れていくのなら、無駄遣いせずいられるからいいのかもしれない。
しかし、手元に渡らないということは、そのモノへの縁がなかったということ。
おそらく、このままだとエアハラチを履くことはない。
エアハラチに花柄のスカートなんかを合わせたらかわいいかも、も妄想していたが、おそらくそのようなコーディネートをすることなく生涯を終える。
大袈裟だが、そういうことである。
エアハラチには、縁がなかったのだ。

今、自分の手元にあるモノたちは、すべて縁があったもの。服も。靴も。バッグも。化粧品も。マグカップも。車も。財布も。時計も。本も。すべて。
今までたくさんのモノを手放してきた。
ラクマに出店したり、セカストで売ったり、人にあげたり、捨てたり。
その中でも残っているモノ、今でも愛用しているモノたちは、何かの縁で残っているのだと思うと、より愛おしく思える。
きっと、今後も私は大量のモノを買い、手放す。
すべてのモノを永く愛することは難しい。
価値観や、考え方が変わるから。
モノを見ると、今の自分が映し出させるように思う。
服なんて顕著である。
昔はベーシックカラーのナチュラルティストを好んでいたが、現在はビビットな色を好む。ビビットなピンクのパンツを履く日が来るとは、昔の自分では想像がつかなかった。
このパンツも、いつかは手放すのだろうか。

モノへの愛には期限がある。物欲も期限がある。
だからこそ、今モノへの新鮮な気持ちを大切にしたい。
無駄遣いばかりはできないが、今欲しい、という直感が生活を豊かにする。
服は悩んで買うより直感で選んだ方が、長く着ることになる、というのは持論であるが割とあるあるなのではないだろうか。直感、素直さは何においても大切。

恋愛において、愛への期限があるとしたら、今がいちばん相手への愛が強いとするなら、その気持ちをおざなりにはしたくない。
好きという素直な感情が、消えないうちに、伝えられたら、本望だ。
想いを伝えるうちに、恋愛感情が薄れたら、完全に冷めてしまったら、それはそういう恋だったのだ。
ただ、この恋に期限を設けたくない。
誰よりも好き、いちばん好き、という強い気持ちは持ったことがあるが、このような感情は初めてである。


『20代で得た知見』にも、

好意は、早く伝えた方がいい。
だってすぐに消えてなくなる。
欲しい物は、すぐ買った方がいい。
物欲にも賞味期限がある。

と記されている。
早く好意を伝えた方がいいように、気持ちが新鮮なうちに欲しいモノを手に入れた方がいい。
吟味せずとも、手に入れたいと思ったモノに運命を感じる。

私は、エアハラチを手に入れるのだろうか。
購入しない代わりに、やっぱり君はかっこいいよ、と尊敬の意を込めてこの手紙を締めます。


そして今日も、色が抜けてきたくたくたのワンスターを履くのであった。

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