見出し画像

久しぶりに

久しぶりのお腹いっぱい感。
何度も途中で読めなくなって、放っておいたオーウェルの『一九八四年』をやっと読了。カバーもどこかへ行ってしまったくらい長期間あっちこっちへ携行してた。

終盤の、オブライエンの「権力」についての語りには、気づかされることが多かった。いろんなことが腑に落ちた。
大きな声では言えないが、特定信仰に溶け込むことによって得られる感覚を的確に言い表しているなぁ、と感心してしまった。
下手な哲学書よりも哲学を思った。
恋愛とか肉体とか人間とか感覚とか意識とか歴史とか科学とか国家とか愛とか情とか脳とか、そういうものの本当の姿について考えますね。
今が私にとっての「読み時」だったのだな、と思う。
『一九八四年 新訳版』ジョージ・オーウェル著、高橋和久訳、2009年早川書房刊