見出し画像

こどもの日に

かねてより気になっていた『おしりたんてい』を読んでみました。
ううむ、バカ売れする児童書に必要な要素がすべて詰まっているかも。
親が「こんなくだらない本!」と言いそうなタイトルと絵。コロコロコミックに毛が生えたような見た目です。
名前も顔もずばり「おしり」です。そして彼は匂いに敏感です。でもどこが鼻でどこが口か(もしかしたらお尻でもあるのか?)がよくわからないのです。

敵の怪盗は「かいとうU」です。とぐろを巻いている絵を見れば、何の頭文字かすぐにわかりますが、スタイリッシュなのですw

おしりたんていのキメ技は、クッサい気体。
口癖は、「フーム においますね」

読み進めるにはそれなりに推理力が必要。子どもたちのページを繰る手を止めさせないためには、細かいギャグも挟みつつ、とにかく謎や事件を解決していくという過程が大事。
随所に探し絵も入っています(これがなかなか見つからない)。サイゼリアの子ども用メニューに掲載されている間違い探しに心血を注いでいる私ゆえ、おしりマークを探す探し絵に夢中になり、家事に支障が…見事に作者の思うツボにはまりました。

今までこの手の面白い児童書は、手を替え品を替えたくさん出版されていましたが、「おしりたんてい」シリーズ(絵本が6冊、読み物が4冊出ている)は、おなじくポプラ社から出ている「かいけつゾロリ」シリーズの、一番近いところに付けている感があります。

「ゾロリみたいな児童書を書いて、大人気作家になりたい」と夢を描いていた私は、「いいなー、こんなの書けてー!」と嫉妬に身をよじらせ、息子に鼻で笑われてしまいました…。

#おしりたんてい #児童書