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バイタルサインがフラットです

年明け早々テンションが低い。
というよりも、平坦。良く言えば平穏。
「今年は…」という豊富も野心も欲もなく、昨日と同じ日々を生きるだけさ。

どうも去年の暮れから、「やってる感」というか「ガンガン行くぜ」「見て見てー」な感じから気持ちが離れていくばかり。

ゆえにFacebookだのTwitterからも足が遠のき、世間様の、お約束のようなコミュニケーションも嘘くさく感じる。
紅白に辟易としたことは言わずもがな、これが老境か?との思い深まる。

というような話を昨夜の飲み会で年上の友達に喋っていたら、「そうだよ。あたしなんかもう、病院のあの緑色のグラフみたいのがずーっと真っ直ぐだよ」と言う。
あー、なるほどー。ほんとそんな感じ!
と思って病院のアレをなんと呼ぶのか調べたところ、バイタルサインと呼ぶらしい。
確かにERで「バイタル正常」と言ってた!

あの線がピーっと真っ直ぐでグラグラ上下しないのだね。
なんて楽な境地。

というような話を今日、長年お世話になっている美容師氏にしていたら、「その線を揺らすのが音楽ですかね〜」と言う。
おお!そうかもしれない。どうしたって揺れちゃうね。いい音楽聴くとね。映画も。あと、上質で真摯な文章読むとね。

noteはやはり、良い文章やおもしろいマンガが読めるし、投稿までの推敲も伝わるし、自分の投稿も続けたい媒体であります。

残された人生の時間や、感情のフラットさ加減を鑑みて、なるべく深く心をえぐる物事に触れたい。

今読んでいるこの『魔女の愛した子』(マイケル・グルーバー著)は、自分から手に取ることは絶対に無かっただろう。が、今週末の読書会のお題だから仕方なしに読み始めたファンタジー。

読み始めてすぐに、匂い立つような、自然の発する力を感じてグイグイ引き込まれた。子どもを育てる難しさやとまどいも非常にリアルに描かれている。
これは収穫だった。
自分も、子ども時代のように、土や植物や動物と異界を敏感に嗅ぎ取れるような生き方をしたい!という欲がムクムク湧いてしまった。

バイタル動いてます。
#魔女の愛した子