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J-WAVE RADIO SAKAMOTO 2020.01.05 オーディションコーナーより

フィールドレコーディング作品が優秀作に選ばれましたので紹介部分のみ文字起こしをしました。

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教:J-WAVE RADIO SAKAMOTO、坂本龍一がお届けしています。えーと、基本的には3人が2019年一番好きなものを一つ挙げるという、コンセプトでいいですかね?

U:そういう感じ…でも今までやってなかったのが不思議ぐらいの企画ですね。

教:そうなんですよね。

(中略)

教:え~と、全部で、これ年間ここに挙がっているオンエアしたものって何曲あった?

U:去年5回だったんで、50ちょっとぐらいじゃないですかね。50〜60ですね。 

教:えーと、まぁ、2020年の年頭という事でね。2019年、去年1年間、僕たちが面白いと思ってオンエアしたものの中から、それぞれU-zhaan賞、長嶋りかこ賞、坂本龍一賞、まあ賞ってつけると、なんか、格差がつきすぎちゃうんで、まぁいちばん面白かったなって心に残っている、記憶に残っている、もう一度聴いてみたいなって思うもの、ひとつずつね、あれば。

U:はい。

長:はい。

教:じゃあ誰から行こうかなー。だ・れ・に・し・よ・う・か・なー。か・み・さ・ま・の・い・う・と・お・り!はい、長嶋りかこさんです。

長:いいんですか?

U:いま、すごい古風に指を回して。

教:そうしないと、分かんないんだもん。頭の中でやるの?

長:(笑)すごい久しぶりに見た。この、これ…。

U:ね、この光景を見ましたよね。 

教:最近やらないな。なんでだろう?

U:ランダムに決めるとかいう事、考えることがもうないのかもしんないですね。

教:えぇっ?それどういう?管理社会…なのそれ?年功序列?

U:そうですね。なんか、誰かが決めちゃうんでしょうね。きっと。ランダムって。じゃあ、ランダムで長嶋さんですね。

長:いいですか、じゃぁ、えー環境音の荒立神社。

教:ありました。

長:チュンチュンチュンチュン…雨の音とは思えない音ですね。

教:荒立神社ね。この人は年間通して、midunoさんという方は…って言っちゃって良いのかな?沢山フィールドレコーディング音を送ってくれてますよね。ほらこれだ、チュンチュン言ってる。

「環境音 - 荒立神社 - 御手洗いの屋根に当たる雨(バイノーラル録音)」<選:長嶋りかこさん>

教:トタン屋根なのかなんか知らないけど、この蛙と…、蛙だけってのもありましたよね?

長:ありましたね。

教:2種類ありましたね。別の場所で。

長:でも、蛙だけはやっぱり、蛙の音像綺麗だなぁっていう感じが、これはもう予想を超えて、まさか雨の音とは思えない。

教:こんな音するのか〜みたいなね。

U:生音ですもんね、これがね。

長:ねぇ。

教:まぁ、最初に言っちゃうと面白くないのかもしれないけど、やっぱり、フィールドワークというか生の音世界って、無茶苦茶強いですよ。お得といえばお得、ねぇ。

長:ねぇ。

教:ずるいといえば、ずるい、かもしれないけど。でも…

長:なんかじゃあ、これを作れって言われた時に、出来ないんじゃないかなと思いますよね。

教:できないですよ。もちろんできない。人智の及ばぬところですよ、これは。

U:あとこの方、録音も上手いですよね。毎回綺麗な音で。

教:バイノーラルでね、もう一人いますよね。SUGAWARAさんて人だっけね。

長:あ、そうですね。

教:ま、たくさんフィールドワーク、フィールドレコーディングを送ってくれて、なかなかいいんですよ。そっちもね。ということでした。荒立神社、midunoさん。 

長:はい。

(中略)

教:ていうことで新年早々ですけれども2020年、初回の、ね、今回の優秀作品に行ってみましょうかね。

U:はい。

長:はい。

(中略)

U:じゃぁ教授は。

教:あの、塩釜の停船場が取られちゃったので。

U:(笑)ですよね、僕も「取られた」と思いました。

長:(笑)

教:年間でも紹介した、もう一人のフィールドレコーディングの雄、midunoさん。

U:はい。

長:はい。

教:これ塩釜、ではなくて川崎大師。

U:はい。

長:あ~これも、すごい。

教:なかなか面白いんですよ、これ。トントコ飴切りっていうの?

長:はい。

教:商店街にある飴屋さんですね。

長:うん。

教:これ、長い飴をこう切ってるとこ。

長:うん、うん。

「環境音 - 川崎大師 - トントコ飴切り02(バイノーラル録音)」<選:坂本龍一さん>

教:U-zhaanすぐ付けられるでしょ?一緒に、タブラ。

U:そうですね。これ、でも、すごく日本っぽいビートですね。ビート感が。

長:うん。

教:インドっぽくない。

U:そうです。

教:西洋っぽくもない。

U:西洋っぽくもないし、他のアジアの国にも存在しない、和太鼓…による音ですよね。

教:和太鼓ですね。これ、まな板みたいなとこで切ってんだろうね、大きな包丁で。

長:こういうリズムが有った方が切るのが楽なのかな?労働が弾むみたいなことなのかな?

U:どういうことなんでしょうね。これすごく聴いてて良いなと思ったんですけど、でも、もしかしたらこの飴を切ってる人は、こういうパフォーマンスをしているのかなっていう感じがするから、そうなるとパフォーマンスを録るのはフィールドレコーディングと言えるのかっていう疑問もちょっとあったんですけどね。

教:あまり細かく選別するのはやめましょうよ。

U:(笑)そうですね、正月から。

教:あの、人工の音混じってきますから、今後。

U:そうですね。

教:細かくやってると分かんなくなっちゃうから、こっちも。

長:あはははは(笑)

(中略)

U:これ、聴いてて、その飴の音だけだとパフォーマンスの音に聴こえるのが、色んな声が入ってきて「いらっしゃいませー」みたいな、それが全部通すとやっぱりフィールドレコーディングだなって感じがしてくる。

教:あんまりフィールドレコーディングっていうジャンルに拘るのもね、どうか分かんないよね、もう今後はね。

U:うん。

長:そうですね。

教:でも、このmidunoさんもたくさん送ってくれて、なかなか、とても、どれも面白くて。

U:いいですよね。

教:次の2つの水琴窟なんかもね、本当に、水琴窟自体がいい音だからね、絶対にね。

U:この水琴窟の2個目のやつ聴いてみませんか。

教:いいですよ、バイノーラルで録ったね。

「環境音 - 滄浪泉園 - 水琴窟03(バイノーラル)」<選:U-zhaanさん>

U:これを聴いているだけで気持ちいいんですけど、途中からシンセのようにヘリコプターの低音がウオーンって入ってくるのが、素晴らしいなと思ってました。

教:素晴らしいです。(注. midunoが)自分でもそこがツボって書いてあった。(笑)

長:(笑)

U:これ「スネークマンショーを彷彿とさせ」って書いてあるんですけど、スネークマンショーでそういうのあったんですか?

教:忘れてますけど。

U:(笑)教授は分からない。

教:誰か教えて下さい。

U:(笑)

教:あ、ヘリ来ましたね。

(中略)

教:じゃあ、U-zhaan総括を。

U:まぁ多分、教授も僕も長嶋さんも、今日は塩釜港が一番好きだったのかもしれないですね。

長:そうですね~。

教:良かったですね~。

U:とにかくあれが本当に良かったっていう。

教:水琴窟も良かったですけどねぇ。

(後略)


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