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J-WAVE RADIO SAKAMOTO 2021.11.07 オーディションより

J-WAVE RADIO SAKAMOTO オーディションでフィールド・レコーディング作品が優秀作にノミネートされましたので紹介部分のみ文字起こしをしました。
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U:J-WAVE RADIO SAKAMOTO、ここからは療養中の坂本龍一さんに代わって僕U-zhaanと、

長:長嶋りかこと、

蓮:蓮沼執太の三人でお届けしていきます。

(中略)

U:さて、デモテープオーディション優秀作の発表をしていきたいんですけれども、今夜のはここ2ヶ月の間に応募いただいた150作品の中から優秀作、みんなで聴いてみたいと思う作品を一人ひとり挙げていきたいと思います。それでは蓮沼さん何か、一曲。

蓮:はい。ちょっといきなりなんですけれど、今回はmidunoさんのフィールドレコーディングがとても良くてですね、二作品送っていただいたんですけど、その二作品とも良くて、ちょっとワガママなんですけど、二曲をちょっと、これはみんなに聴いてほしいな。なんかレコーディングの仕方とか地味に違くて…地味にというか違うプロセスで録られてたりもするのでちょっとこれは掛けたいと思いました。

U:はい。じゃあ異例の最初から二作品選ぶという蓮沼さんの。

蓮:僕、こういうことしがちなんですけどホントすいません。

U:(笑)じゃあ聴いてみましょう。じゃあまずmidunoさんの桟橋ボウイングという作品から聴いてみようかなと思います。

蓮:うん。

<桟橋ボウイング【HPL2】 / miduno> 選:蓮沼執太さん

蓮:あの、桟橋ボウイングというだけあって桟橋がこう揺れている音が、ボウイング、まぁ(弦楽器の)弓の音、ということなんですけど、なんかもう桟橋が主体というか、人間じゃなくてもう桟橋がもう音をだしているという感じがタイトルからも伝わりますし、あの音もなんか気持ちいいんですねその中音域から低音域にこうブワーッと。で周期性があるかと思いきや割とランダムに響いたりしていて、そこが大好きですという感じです。

U:ね、いい音だなと思いますねこれ。

蓮:いいですよね。これ多分皆さん好きですよね。

長:うん。あの本人も仰ってますけどSUGAWARAさんっていうよく出してくださっている人の塩釜港停船場の音がありましたけど、あれもすごい良かったですよね。「それの影響をそのまま受けたとも言えます」ということで。

U:うん。

蓮:なんかフィールドレコーディングってその影響を受けても全く違った音になってくるのがいいですよね。

U:うん。

蓮:あの対象と環境が違ければ全く違う音になってくるっていう。

U:以前あの、京都で蓮沼さんと同じ環境でフィールドレコーディングをしてそれを曲にするみたいな仕事があったんですけど、同じ場所で同じように録ってても使ってる機材の違いで違う音でしたもんね。

長:へぇー。

蓮:まあね、全然違うよね。

長:ふーん。

U:じゃあ「雨だれ…

蓮:この…

U:何、何ですか?

蓮:いや、このコンタクトマイクはね防水でいいんですよねっていうあの…(笑)僕も知ってるんですけど、はい。

U:このコンタクトマイク、防水なんですね。

蓮:はいそうなんです、防水なんです。

U:あの、この防水マイクを突っ込んだ音っていうのを録りにいきましたよね、京都の池で。

蓮:あ!行ったね。そうそうそうそう…まぁちょっとその時のマイクとは違うんですけど…あぁすいません。

U:あーあれとは違うマイクなんですねこれは。

蓮:あれはねそう、イギリスのロンドンのサウンドアーテイストが作ったマイクなんですけど。

U:へー。ずっとゴボゴボゴボっていってましたね。

蓮:ゴボゴボゴボっていってました。はい。

U:じゃあもう一曲の方の「雨だれベンチ」というmidunoさんのフィールドレコーディングも聴いてみましょう。

<雨だれベンチ / miduno> 選:蓮沼執太さん

蓮:ずっと聴けちゃいますね。いいですね。

長:うん気持ちいいですね。これ結構音量を大っきくするとまた違った、私のこのイヤフォンのせいなのか分かんないけど、ちょっと小さい音で聴いてるよりやっぱ大きくして聴いた方が、なんか自分が知ってるこのビジュアルから想定できる音とまた違う側面がこう聴こえてくるっていうか。だから面白かった。雨音とのギャップがあって。

U:この、YouTubeで作品が送られてきているんですけど、その雨が降る様子がベンチに当たる様子がずっと淡々と映し出されている映像が付いていますね、本当に同期して。この雨が強くなったり弱くなったりするのが結構激しくていいですよね。いいタイミングで録ってますね。

長:うん。

蓮:いいよね。変化が感じられるというか、とても聴いていて落ち着きますね。

U:あのインドネシアのスアール・アグンとかの竹ガムランみたいな雰囲気もあって。

蓮:あー…確かにね。

長:ふーん…

U:これずっと聴いててもあの録音物なんで自分が濡れないのがすごいいいですよね、

長:(笑)

蓮:そうだよね。

U:気持ちはなんかビショビショになってくるんですけど。

蓮:(笑)「気持ちはビショビショになってくる」ってすごい…

U:すごい濡れてるみたいな気持ちになってきますね。

長:あぁ…

(後略)


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