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詩: 大掃除


いつもどおり服を着て
いつもはしない玄関の水拭き
いつもどおり公園で子供を遊ばせ
いつもはしない一年の振り返り
繰り返す一日の輪と
繰り返す一年の輪が
今日の上にかっちりと噛み合い
鎖のようにつながれている
新しい年へ向かう行進に巻き込まれて
あたりまえの一日が
いつもとちがってしまうことに
そわそわしながら
いつもどおりカレーをつくり
いつもはしない冷蔵庫の棚卸しをし
いつもどおりお茶を飲んで
いつもは触らないフィルターを外し
繰り返す一年の輪と
繰り返す時代の輪が
かっちりと噛み合う
ことまで感じている
次に噛み合うのは私の死後だろう
いつもは考えもしないようなことを
いつものように書いている
 

読んでいただいて、どうもありがとうございました。今年は体調を崩したおかげで詩の時間ができたのが一番嬉しいことでした。来年の目標は、職場復帰と詩作を続けることです。どうぞ、よいお年をお迎えください。

お読みいただき、どうもありがとうございました!それだけで十分に嬉しいです。 もしもサポートをいただいたときは、ほかの方の詩集に、そして私が詩を書いている日々のノート(440円)に使わせていただきます♪