本当に困った人なのは誰だろうか?

プログラミング教育を骨抜きにしようとする人たちがいる。
プログラミング教育はコンピューターがなくても行えると声高に叫び、コンピューターを使ってのプログラミング教育を指定したりやりすぎだと言ったりするような人たちである。

この気持ち、ちょっとだけ私も分かる。
小学校に外国語が導入されるちょっと前の時、私が勤務する学校が研究指定校になった。
英語が壊滅的にダメな私は、校内で完全に抵抗勢力となった。
朝の職員打ち合わせを英語で行おうと提案されれば真っ向から反対し、全ての授業の始まりの挨拶や終わりの挨拶を英語にしようと言われれば屁理屈をこねて妨害しようとしていた。

だから、プログラミング教育を、何とかして骨抜きにしようとする人たちの気持ちは理解できる。
あの頃の私と全く同じことをしているからだ。

学校の中には、コンピュータをまるで悪であるかのように捉える人たちがいる。
それも意思決定権を持つベテラン層に多いように感じる。
これらの人々は、ゲームのという自分たちにとって都合のいい考え方が出されれば、こぞって賛成し何の検証もせずに職員会議や保護者会で広く知らせようとする。

スマホについてもそうだ。
スマホのマイナス面ばかりに注目して、児童生徒がそれに手を出すのをなるべく遅らせようとして努力している。

今回のプログラミング教育も、何とかして骨抜きにしようとしている。
今まで自分たちがやってきたことの中から、無理やりプログラミング的な要素を見つけ出し、それらをピックアップするだけでまるでプログラミング教育の年間計画ができたかのように見せかけようとしている。

しかし、プログラミング教育は学習指導要領で行うことが決定しているものである。
外国語がそうだったように、プログラミング学習も抵抗勢力がいくら努力しても数年後には当たり前のものになっているだろう。

影響力のある人が、自分のブログでプログラミング教育の推進を妨害するようなことを述べるのはやめてほしいなと、マジで思う。

失礼ながら文科省の指導要領を読んいるのでしょうかと疑ってしまいます
文科省の狙いは
【プログラミング的思考力】
養うことが目的なのです!
ですから
パソコンなど使わなくてもプログラミング教育は立派に出来るのですーー

この方は、 文部科学省から出されているプログラミング教育の手引きを読んでいるのだろうか。
手引きには、はっきりと、

プログラミング教育全体において児童がコンピュータをほとんど用いないということは望まし くないことに留意する必要があります。

と、書かれている。
「コンピュータなんか」と言っている段階で、中立的な立場ではないことが丸わかりだ。

自分が昨年度プログラミング教育について試行錯誤した結果、パソコンを使わないプログラミングであるアンプラグドは非常に有効であると考えている。
ただし、最初からアンプラグドではなくある程度コンピューターを使ったプログラミングを体験した後でこそ、アンプラグドが有効になると感じている。

尾木ママのように知名度がある方が、コンピューターを使ったプログラミング教育に否定的な考えを投稿すると、プログラミングを骨抜きにしたい人たちが喜んで引用することになるだろう。

でも、私にはそれらを止める力はない。
ベテランに足を踏み入れかけているが、いまだに意思決定権を持つ立場ではない。
そんな私にできることは、良い実践例をどんどん生み出すことだけである。
マニアでオタクな教師だけが出来る実践ではなく、誰でもやれる実践を数多く作り出さなければならない。
これが、私に残された残り10年ほどの教員生活のミッションである。


サポートありがとうございます。サポートいただいた額と同額を自分で追加して、プログラミング教育の機器購入資金にします。