ポリテック2

政治に情報革命を! 政治×テクノロジー「ポリテック」徹底解説! -後編-

 この記事は、「政治に情報革命を! 政治×テクノロジー「ポリテック」徹底解説!-前編-」に続く記事です。前編も併せてご覧下さい。

後編の本記事でも、海外の事例紹介をさらに見ていきましょう!

2. 海外のポリテック先進事例(続き)

上記サイトは、こちら

上記サイトは、こちら


 この記事では、わずか5事例5か国しかご紹介できませんでしたが、他にも、地方経済のマッピングや企業から政党/議員への資金の流れの可視化など国によって様々なポリテックサービスが存在します。以下に紹介しきれなかったサービスの一覧を記載するので、是非調べてみてください。

dataisbeutiful(アメリカ)
ー議員の発言ワードクラウド
Four Ways to Slice Obama’s 2013 Budget Proposal(アメリカ)
ーオバマ政権時の予算変動

2012 Election Cycle Contributions(アメリカ)
ー各議員への献金の可視化

TheThirtyEight/What Would It Take To Turn RED States BLUE?(アメリカ)
ー大統領選挙における投票行動のシミュレーション

Parteispenden in Deutschland(ドイツ)
ー各政党への献金の可視化


3. 日本におけるポリテックへの壁

 いかがだったでしょうか?
 お洒落で直感的に理解できるよう工夫されたデザインなど、まさにデザイン・データ・テクノロジーの力がポリテックの発展に存分に活かされているのです。
 しかし、「ポリテック」はどの国でもまだ発展途上の段階です。紹介したのは「先進事例」であり、政治情報の可視化を総合的、そして継続的に果たすプラットフォームはみられません。政治とテクノロジーの融合によって「議会や政治が透明化・オープン化」され、有権者が必要だと感じる情報が網羅的かつ確実に届けられるようになっているとは言い難い状況です。ポリテックにはまだまだ発展の余地が残されているのです。

 また同時に、ポリテックによる政治情報の可視化には中立の観点や「簡単に手に入った政治情報をもとにした判断に意味があるのか」という観点から懐疑的な目を向けられることもあります。しかし、一切のイデオロギーによらず誰もが政治情報に触れることができる環境を整えることは、長い間不可能だと言われ続けてきた民主主義に一石を投じる大きな一歩になりうるのではないでしょうか。

 そんな期待も高まる「ポリテック」ですが、なぜ日本ではあまり進んでいないのでしょう?
 もちろん、日本におけるポリテックのサービスは皆無ではありません。
 三春充希(はる)☆みらい選挙プロジェクトさんによる「みらい選挙プロジェクト」、早稲田大学マニフェスト研究所による「議会マイニング」、「政治山」や株式会社ピーエムラボによる「Real Politics Japan」などの政治情報可視化サイトがすでに存在します。
 ですが、冒頭で触れたように、行政などによる情報公開とその形態が発達しきっておらず、可視化の素地が非常に限定的であることもまた事実です。

 以下に今回紹介したサービスに使用されるデータが日本でオープンかどうかを簡単に一覧化しました。

 なお、ここでの”オープンデータ”とは、公開されているだけではなくそれが誰もが閲覧可能で、かつ取得・可視化しやすい形態であるか(機械判読可能か)という視点も含んでいます。例えば国会図書館所蔵の資料にのみ記載がある、などの場合には×をつけています。


4. JAPAN CHOICEの挑戦

 私たちが公開したJAPAN CHOICEは、まさにこのポリテックの領域で「日本の政治の今」をビジュアライズし、ひとりひとりの意思決定にハードルがない社会を実現しようとしています。
 イデオロギーに固執しない政治的公平性の立場を堅持しながら、データ・テクノロジー・デザインの力で世界初の政治情報プラットフォームを作成します。
 この記事で、ポリテックとは何かを知ってくださった方、海外の先進事例をみて「日本にもあればいいな」と思ってくださった方は、令和初の参議院選挙に際して、ぜひ私たちの作ったJAPAN CHOICEをご活用ください。



★この記事はJAPAN CHOICEとの連動して選挙と政治を多方面から分析したシリーズです。ぜひ他のサービスもご利用ください。

★本サービスの開発・運用はクラウドファンディングで支えられています。下の画像より支援ページにとぶことができます。応援してくださると幸いです。

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